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リリア・テレシア~亜空間魔法の使い手~  作者: シャチ
第2章 貴族学校編

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16.実力の示し方とお見合いの提案

 本格的な社交シーズンが始まり、私は暇をしている。

 両親と兄たちはそろって王都へ頻繁に出かけており、私は家でゆっくりしている。

 デビュタントを迎える前の学生たちはこの時期やることは少ない。

 大人たちは昼は茶会、夜は夜会へと繰り出し、貿易交渉や領地特産品の売り込み、良縁さがしと忙しい。

 だけど、私が参加できるのは茶会のみ。

 しかもメインはお母さまたち領主婦人世代が主催の物なので、学園入学前の子達が顔合わせをするために一緒に参加する程度で、私も小さい頃はよく参加していました。

 ただ、学生になると、同世代とは学園内での交流が多くなるため、茶会での顔合わせの必要はほぼなく、わざわざ呼ばれることも少ない。

 むしろ他派閥ともかかわるようになるのが学園生活であり学園での交流がのちの為になることから、社交シーズンは逆に暇になるのです。

 

「魔法の実力の示し方かぁ」


 私はだらしなくベッドに寝っ転がって考える。

 実力を示すとなると、一つは春先に学園で行われる魔法競技大会で優勝することだけど、私が優勝しようと思うと、相手に物理的な大ダメージを与えないといけなくなってしまう。

 さすがに相手の足とか腕を消し飛ばすわけにもいかない。

 もう一つは魔物を狩ること。

 当然強い魔物を狩ることで実力は示せる。

 どうせ倒すならベヒモスだとかドラゴンだとかの大型の魔物のほうがいいが、そういった魔物は辺境にしかいない。

 さすがに、かってに辺境へ赴いて狩りをするわけにもいかなし、社交シーズンはいつ王都に呼ばれるともわからない。


「思ったより難しい問題ですわね」


 ベッドに寝っ転がって、だれに言うでもなく声をだし。

 頭の中だけで考えるより言葉にしたほうがまとまることがあるというけれど、今回は出したところで考えはまとまらない。


「これ以上考えても無駄ね」


 手詰まりというやつなので、メイドに茶でも用意してもらおうと声をかけようとすると、ちょうど手紙を渡された。

 差出人はお母様で、1週間後の茶会に参加せよという内容だった。

 なんでもお見合い相手を見繕ったらしく、顔を出しなさいという内容でありかつ魔法を使っても問題ない装備もそろえろとのこと。

 魔法の実力を示す機会も設けるから全力を出しなさいと激励までされている。

 お相手は法衣貴族の子爵令息。

 過去に内務伯を務めたことがある家で、現在は子爵だが上位子爵で準伯爵という立ち位置らしい。

 内務伯は下部組織に宮廷魔導部をもっており、私が宮廷魔導部を目指すならよい相手と言える。


「これは少し気合を入れたほうがよさそうね」


 私は手紙を持ってきたメイドに依頼して王都へ向かうまでの間で可能な限り私を磨き上げるように指示する。

 ドレスは今期社交用に仕立てたものがあるので問題ない。

 合わせる宝飾品に関しても侍女長に見てもらえば間違いないだろうし、後は別に魔法を使う際の装備として学園で使っている魔法防御装備をもっていけばいい。

 たぶん私の実力を見たいのだろうから、磨かれつつもテレシア家の練習場で魔法の精度をあげる訓練も行う。

 あとは相手の情報を集めてもらうだけね。



 手紙が届いてから5日後、私は王都へ向かって移動している。

 お見合いをする相手はエドワード・レイナー子爵令息。

 先代国王時代に内務伯を務めていた家で、過去にも何度か内務伯を務めている法衣貴族の名家の出だ。

 ただ、問題なのはレイナー子爵令息は次男であるという点。

 てっきり嫁入りだと思っていたら、私のもとへ婿入り希望とのこと。

 それでも法衣貴族とのつながりはできるので、父から別途手紙でもし婚約が成立すればテレシア家から子爵位を出すと言われている。

 その場合、テレシア子爵となる予定。

 確かに、カディルお兄様が結婚したとはいえ、まだ跡取りが生まれたわけではないので、私を他家に嫁入りさせるのは少々リスクがあるとは思うけれど、まさかそんな手を打ってくるとは思わなかった。

 しかもこのレイナー子爵令息、十六歳で学園卒業済み。

 私との年齢差は3歳なので、まぁ近すぎず遠すぎずといった年齢差だ。


「宮廷魔導士で王宮勤め、悪い相手ではなさそうね。姿絵も整って見えるし」


 父の手紙には彼の小さい姿絵も同封されており、淡い茶色の髪をきれいに整え、すらりとした体形なのがわかる。

 姿絵を信じるわけではないけれど、おおむね好青年という評価。

 学園に通う家門の男の子達よりは明らかに大人びて見えるのが評価ポイントだ。

 私は年上が好ましいのかもしれない。


 そして、彼は宮廷魔導士だという事で、私の魔法をみて評価をしたいという事らしい。

 彼の父親は内務省本部で働いているので、実力を示せれば口利きできるという流れだ。


「まぁ明日には会えるのだし、その時のお話で最終的には考えましょ。断ってもよいと言われておりますし」


 決定権はこちらにある。

 いくら内務伯経験者とはいえ、相手は法衣貴族の子爵。

 こちらのほうが爵位は圧倒的に上ですからね。

 

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