17/18
17 ドラコのダンスと父襲来2
ティアはため息をつく。自分だけが取り残されているように感じた。
「私も頑張らなくっちゃ」
そろそろリドナーも戻ってくる頃ではないか、とティアは時計を見やる。
時折、身体を動かしてそうに小走りで部屋に入ってくるのだ。いつもリドナーが元気だから、自分も笑顔でいられるのだった。
「私もティダール公の奥さんになるんだもんね」
ティアはグッと拳を握りしめる。
医学の勉強に身が入らないのは、他に学ぶべきことがあるからだ。
(私、ティダールのこと、全部は知らない。少なくとも詳しくはない。だって、昔は国で、あれだけ広いんだもん。で、そこをリドナーは治めなくちゃいけないんだもの)
かつては丸ごと1つの国だった地方である。
統治するのも容易いことではない。それを自分の恋人は請け負ってしまった。




