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ある日、駅のホームで非常停止ボタンを押したら。

今日も暑い。僕は新米の車掌トオル。都内の駅で働いている。今日も満員電車に人を押し込む手伝いをしている。そんな時、ホームから線路に人が転落したんだ。慌てて僕はホームにあった非常停止ボタンを押したよ。


そしたら、もちろん電車もとまったんだけど、不思議なことに、人も時間も何もかも止まったんだ。


あっけにとられてる僕に近づいてくる黒いミニスカートの髪の長い女性がいた。その人は言ったんだ。

「あなたは毎日よく頑張ってるわ。今も転落した人の命を助けた。その功績を評して、このボタンをあげる」


そこで渡されたのは、変哲のない非常停止ボタンに似たボタンだった。


「これは普通の非常停止ボタンじゃない。相手の人生を希望するところまで巻き戻してあげられる非常停止ボタン。一度押せばあなたと相手は過去の戻りたい地点に行ける。そして、もう一度押せば、その選んだ方の未来に戻ってくる。大切なのは24時間以内に必ず未来、現在ってことね、こちらの世界にもどってくること。あなたにあげるわ」


トオルはあっけにとられていた。しかし、すぐに女の人は消え、周りの景色ももとに戻った。急停車した電車の前から転落した人が助け出されていた。


そして、トオルの手にはボタンが。

「いったいなんなんだ」


助けられた人は泣きながら言った。

「電車にはねられて死にたかったんだ。私の人生なんてこんなものになってしまった。もうおわりたい。」


トオルは目の前のこの線路に飛び込んだ女性に、ボタンを使ってみようと声をかけた。

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