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第15話 獣人集落奪還戦3

「順次打ち方!右より、撃ていっ!」


 昌長の号令で右手の雑賀武者が轟発すると、一拍の間を置きながら順次1人ずつ発砲してゆく。

 津田照算が逃げようとしていた遠方のリザードマン戦士を打ち倒す。

 芝辻宗右衛門が沼地に逃げ込もうとしていた戦士を撃つ。

 鈴木重之が再び戦士の集まっている場所へ霰弾を撃ち込んで薙ぎ倒す。

 岡吉次がやけくそで囚人に襲い掛かろうとしていた戦士を撃つ。

 湊高秀の馬上筒が相次いで火を噴き、血迷って森へ逃げ込もうとしていた戦士を2人倒す。

 佐武義昌が正面で叫んでいた戦士の額を撃ち抜く。

 そして的場昌長も奥で混乱を収拾しようとしていたリザードマンを撃った。


 リザードマン戦士が雷杖と呼んだ火縄銃が轟発するたびに戦士が血煙の中に倒れてゆく姿は、周囲のリザードマンや戦士達にとって余りに衝撃的な光景であった。

 獣人達を文字通り蹂躙し、広大な領土を持つタゥエンドリンの支配地の一角を奪い、その地を支配していた部族を壊滅させて追い出したのみならず、自分達の居留地を築き上げて新たな氏族を作り上げる所まで行った。

 他種族の戦士や兵士達は、リザードマンの硬い皮革と身体の重要部を守る鎧に阻まれ、その剣や槍の刃を通す事は困難で、正面からの戦いでは負けを知らなかった。


 魔道も同様で、堅い彼らの身体に打撃を与えるには相当の力を要したのだ。

 先頃タゥエンドリンの王女が率いる森林人の100人隊が攻めてきたが、彼らの神術と弓射には苦しめられたものの、大戦士長カッラーフの指揮でこれを壊滅させた。

 そんな比類無き戦士団を有し、ここ近年の戦いでは負けを知らなかったリザードマン達が為す術も無く撃ち倒されていく。

 その光景を信じられない者を見るような目で見るリザードマン達。

 そして獣人達の目に逃げ惑うリザードマンと微動だにせずそれを打ち倒す雑賀七銃士の姿が焼き付けられた。

 そんな彼らに、まるでその圧倒的な力を見せつけるかのように、雑賀武者達は火縄銃による必殺の一撃を一発ずつ加えてゆく。


 リザードマン戦士を血煙と絶叫の中に撃ち倒し、横隊を作って下がる雑賀武者。

 そして再度玉薬を入れ、鉛弾を銃口から落とし込むと、槊状を使って突き固める。

 混乱しながらも、間が空いたことにリザードマン戦士達が気付き始めた。

 しかし熟練の装填術を持つ雑賀衆にとって、全くもって隙とは成り得ない状態だ。

 全員が再び火縄銃の装填を終え、構えの姿勢を取るまで然程時間は掛からなかった。

 鈍色の銃口がぎらりと光るが、昌長は発砲を命じない。


「ちょっと待てえ……こっち向かって来るかもしれへんよって」


 待機の指示を出す昌長の視線の先では、ようやく戦士達が集まり始めている。


「集まって盾を構えろ!強力な魔道杖を持っていても、敵は少数の平原人だけだ!数で押し包め!」


 余りに一方的な展開に、呆然と眺める事しか出来ないリザードマン戦士達を、勇気ある戦士がようやく鼓舞して自分の周囲へと集め始めたのである。

 その声を皮切りにあちこちで戦士達を呼び集め、叱咤する声がし始める。

 50余りの戦士が呼び集められ、その後方にリザードマンの家族が集まって防御の構えを見せる。


「進め!平原人を踏みつぶせ!」


 リザードマン戦士達は雑賀武者達に対峙し、その勇を示すべく雄叫びを上げると盾を前にかざして戦列を組み、ゆっくり前進を始めた。

 戦闘の真っ直中ではあったが、昌長はリザードマン戦士達を見回してから、疑問に思った事を傍らで目を丸くしているフィリーシアに問う。


「姫さんよ、蜥蜴人に弓兵はおらへんのか?」

「いえ、居ますが……そう数は多くありません」

「何でじゃ?」

「彼らは武器を直接打ち合わせての戦いを信条としています。私達森林人エルフのように弓矢を使ったり、平原人のように魔道杖で遠隔攻撃をする人族を嘲っています。自分に自信が無い臆病者のする事だと言っているようですが……」


 昌長の問いに淀みなく答えるフィリーシアであるが、最後は少し言葉を濁す。

 しかし、濁した部分でフィリーシアが言いたかった事は何となく分かる。

 リザードマンの戦法は生来の強い防御力と膂力があってこそ成り立つものであるということが昌長にはよく理解出来たからだ。

 同じ戦法を華奢な森林人や非力な平原人が取った所で、リザードマンに敵わないのは明らかであろう。


「それはわいらにとったら狙い目やし。あいつらの弱点とも言うべき考えやな」

「どういうことでしょうか?」


 昌長の言葉の意味を理解しきれなかったフィリーシアが尋ねると、昌長は自分の火縄銃を構えたまま示しながら答える。


「飛び道具がないんやったら、わいらにとってエライやり易いこっちゃ。今の考えを逆手に取る事も可能やろう?」

「それはそうですが……」


 昌長の言に再度言葉を濁すフィリーシア。

 確かに局地的には昌長達月霜銃士隊の戦力は抜群のものがある。

 しかしながら、大きな戦いになった場合はどうか。

 今はまだ大きくても数百人程度の戦いに終始しているタゥエンドリンとマーラバントだが、この2国が本気で戦を始めれば1万程度の軍は揃えられる。

 如何に月霜銃士隊が雷杖を駆使し、それを使う昌長の指揮が秀逸だとしても、最後は津波のように押し寄せるリザードマン戦士に呑み込まれてしまうだろう。


「まあ、姫さんの言いたい事はよう分かるが、それについても考えちゃある……が、今は目の前の戦に集中しよか」


 そう言いつつ昌長は意識を前に戻す。

 昌長の視界には戦列を組むリザードマン戦士の後方で派手な彩色を施された鉢金を付けた戦士があった。

 その戦士が盛んに周囲の戦士達に号令し、命令を下しているのを見た昌長は、長鉄砲を持って控えている津田照算に顔を向けた。


「あれ、やれるか?」

「……承知」


 昌長に示された上位の戦士と思しきリザードマン戦士の居る位置を見て、照算は自信満々に、しかし静かに頷く。

 そして先程上位戦士を撃ち殺し、再装填を終えていた自慢の長鉄砲を構えた。

 火縄を火挟みに仕込み、既に口薬を入れてある火皿の上にかかる火蓋を外す。

 火縄の薄い煙がすっと照算の鼻をかすめ、その先の照星と照門の中に、太い直剣を振りかざして雑賀武者を示して気勢を上げている戦士の顔が入る。

 慎重に狙いを定める照算の頭に浮かぶのは、隊の名称の元となったあの言葉。


 月夜に霜の降りるが如く。


 かちん


 射撃の要諦を一言で示したその言葉と共に、引き金を絞り落とす津田照算。

 軽い金属音が耳に入り、その瞬間、強い反動が右手を襲い、衝撃は肘から肩へと駆け抜けていく。

 照算の構える長鉄砲の銃口から轟音と共に白煙と閃光が長く長く吐き出され、しっかりと据えられた狙いをそのままに鉛玉が一直線に撃ち出された。

 びっと黒い線をまっすぐに引いたかのような軌跡を描き、凄まじい勢いで鉛玉が飛ぶ。

 構えを解かない照算の照星照門に写り続けた戦士の顔面、その右目には鉛玉の黒い影が映り続けていた。

 そして一瞬後、戦士が一瞬のけぞったかと思うとその右目から鮮血が吹き上がった。

 顔を戻してぎろりと雑賀武者を、未だ射撃の構えを解いていない自分を撃った津田照算を一瞥するも、戦士はそこで力尽き、振りかざしていた直剣を取り落としつつ仰向けにゆっくり倒れる。


「……やったで」

「おっしゃ、ようやった!」


 構えを解かないまま静か告げた照算の背中を、笑顔の昌長がどやしつけた。

 横にいたフィリーシアとお付きの弓兵、剣兵は言葉も無く立ち尽くしている。

 ようやく指揮系統が回復しつつあったリザードマン戦士達だが、その指揮を執っていた者が一撃で撃ち倒されてしまった事で再び混乱が始まる。

 折角盾を構えて戦列を組んではみたものの、指揮者が死んでしまったので前に進むべきか後退すべきか戸惑ってしまったのだ。


 それを見逃すほど昌長は甘くない。


「月霜銃士隊、繰り撃ち前へ進めえい!」


 昌長の号令で、抱大筒を持った鈴木重之がばっと前進し、6匁筒を持った昌長、義昌、吉次が駆けてその後に続き、2丁の馬上筒を持った湊高秀も少し後に続く、

 そして宗右衛門が装填作業中の照算の護衛に付く。

「……済まんな」

「いえ」

 津田照算は言葉少なく宗右衛門と遣り取りをしつつ、先程狙撃に使用した長鉄砲に手早く火薬と弾丸、口薬を装填していく。

 それまで動かず魔道杖での遠隔攻撃をしていた平原人の傭兵達が突如駆け寄ってきた事に、リザードマン戦士は戸惑う。

 しかしながら迷う必要は無くなった、突撃されたなら迎撃すれば良いのだ。

 盾を油断無く構え、直剣を握り直したリザードマン戦士の心に余裕が生まれる。

 これまでは一方的に攻撃されるばかりだったが、ようやく白兵戦闘で一矢報いる事が出来るのだ。

 それに加えて膂力が強く、また物理的に打たれ強い蜥蜴人にとって白兵戦はまさにお手の物である。

 非力な平原人など一捻りに捻ってくれよう。

 そう意気込んだ戦士達の元に駆け込む、抱大筒を把持した鈴木重之と昌長ら5名。

 そして……


「よっしゃ、ここでえやろ!」

「おう!」


 鈴木重之が威勢良く応じると、5名の雑賀武者が一斉に折り敷き、それぞれの鉄炮を構えた。

 目の前ではリザードマン戦士が戦列を組み、自分達の持つ丸い盾を前にかざして待ち構えている。


「ぶち込めや!」

「喰らえやおら!」


 昌長の号令に応じて重之が叫ぶように言うと、ずしんと腹に響くような重々しい轟音と共に大量の白煙、それに閃光が抱大筒から吹き上がった。

 それこそ地の底から迫る地鳴りのような凄まじい轟発。

 音だけで肝をつぶしたリザードマンの戦列に、抱大筒から発射された大きな鉛玉が襲いかかる。

 盾を難なく打ち砕き、鎧と硬い身体にも大穴を穿って背中へと突き抜ける大弾は、勢いを失う事無く後方に身構えるリザードマン戦士の身体をも食い破る。

 そして、大弾の被害はそれだけに留まらず、戦列を抜けて後方で集まっていたリザードマンの家族にまで及ぶ。

 重之の放った大弾は1本の筋となって戦列を貫き、その後方で無防備に固まっていたリザードマンの家族に襲いかかったのだ。

 女子供の区別無くリザードマン達の身を裂き、穴を穿ち、勢いが削がれてからも転がってはリザードマン達にぶつかり、当たり、大きな怪我を負わせてゆく。

 悲鳴と絶叫が上がり、リザードマン達は収拾不可能な混乱に陥った。


「よし、繰り撃ち前!高秀!」

「承知!行くでっ」


 撃ち終えた抱大筒を持ち直し、再度装填作業に掛かる鈴木重之を追い越し、湊高秀は2丁の馬上筒と呼ばれる銃身の短い火縄銃を左右に向けて構え、間髪容れずに発砲した。

 少し甲高い轟発音と共に高秀の鉄炮から撃ち出されたのは小型の霰弾で、正面にいたリザードマン戦士達を打ち倒す。


「繰り撃ち前!残り!」


 再度の昌長の号令で昌長と義昌、宗右衛門と吉次がその場で装填作業を始めた湊高秀の前に駆け出ると、溜めを置かずにいきなり一斉に発砲した。

 4人の火縄銃が揃って閃光と白煙を噴き上げ、轟音が轟いて鉛弾を撃ち出す。

 4人のリザードマン戦士が弾けるように倒され、混乱に拍車が掛かった。


 昌長を中心に他の雑賀武者達が揃って横隊で油断無く陣を敷く。

 全員が横隊に揃ったのを見計らい、大混乱しているリザードマン達を尻目に昌長は言う。


「そろそろや照算、棒火矢撃ってくれい」


 油断無くリザードマンを見張る義昌達を頼もしそうに眺めてから、昌長は狙撃の名手であるだけでなく、棒火矢名人でもある津田照算にそう頼む。

 照算は昌長の指示に頷くと、背中の雑嚢から棒火矢を取り出し、早速自分の火縄銃に詰め込んだ。

 最初からこの合図を出す事を知らされていた照算は、もう間もなく指示があるであろう事を想定して火薬のみで弾は銃に込めていない。

 万が一、討って出てくるリザードマンが居る場合は素早く弾だけを込めれば良いように後ろに下がっていたのだ。

 戦列から外れた照算は少し離れた場所で折り敷くと、右太腿に銃把を当て、銃口を斜め上空へと向けてから棒火矢に火縄で点火し、それから火挟みへその火縄を挟むと、火蓋を開いてから静かに引き金を引いた。


 銃声が轟き、勢い良く棒火矢が飛び出す。

 そして棒火矢は混乱しているリザードマンの上で、破裂した。




 里に潜んでいたタォルやカンは、突如始まった戦闘に度肝を抜かれた。

 既に犬獣人から間もなく合図がある事、それと同時に戦闘が始まる事を知らされては居たものの、初めて月霜銃士隊の戦闘を目の当たりにして、驚愕したのだ。

 雷のような轟音と閃光が里に轟き、潜んでいる獣人達の耳と勇気をくじく。

 しかし目の当たりにしたのは、血飛沫を上げてばたばたと倒れるリザードマンの姿。

 あっという間に戦士を半減させられ、上位戦士までもが撃ち倒されたリザードマンに為す術は無く、獣人達が驚いている間にもどんどんと戦士達が斃されていく。

 その向こうには、白煙を纏う昌長達月霜銃士隊の面々が魔道杖と思しき武器を構え、轟音と閃光、それに白煙を盛んに噴き上げている様子が見えた。

 そして音の度に倒れるリザードマン達。


「こ、これはっ、こんな簡単にリザードマンの戦士が……やられて!?」

「お、怖ろしいっ、何と言う事だっ……」


 カンやタォルは、月霜銃士隊率いるマトバマサナガという平原人の傭兵隊長の実力を、ユエンから言葉で聞かされてはいたものの、余りの凄まじい光景にまともな言葉を発する事すら出来ない。

 最後に大音響と共にリザードマン達がなぎ倒されると、昌長達の居る白煙に満ちた場所からするすると火の玉が上り、リザードマンの上で破裂した。


「い、行くぞ!」

「わ……分かった!」


 タォルの言葉に、今のが合図であった事をようやく思い出し、カンが応じて立ち上がる。

 それに応じて家に潜んでいた獣人の男達も、おっかなびっくりであったが立ち上がった。

 その手には棍棒や鍬、鋤、鎌がある。

 彼らは昌長の合図で一斉に蜂起する事になっていた獣人の里の男達だ。





 これより前、里の付近に潜んだ時点で昌長は獣人達に一揆を促した。

 しかし獣人達は、リザードマンの勢威や武力を恐れ、当初は同意しなかったのだ。

 どうにも虐げられ癖が付いてしまって、外の者、特に異種族の者が信じられなくなっていたカンであったが、ユエンの信用する、平原人の傭兵隊長を信じてみようかという気になっていた。

 加えて自分達への扱いだ。

 洗濯や水浴びをさせるだけでなく、下賤で汚れていると言って森林人や平原人は触ってこない獣人の身体に、昌長達月霜銃士隊の面々は全く気にせず触ってくる。

 毛深い同じ獣人に撫でられるより、不思議と毛の無い他の人族に撫でられるのは非常に気持ちが良いので、たちまち獣人達はその虜となった。

 特に昌長のごつい手が不思議と心地よいのだ。

 カンは昌長やその昌長を信じて行動を共にするユエンを信じ、同意しても良い気持ちになっていたが、流石に他の獣人達は簡単に頷かない。

 疑い深いタォルは特に頑なでなかなか同意せず、話し合いは難航した。

 昌長は戦闘に参加する事を渋るタォルやカン達に、自分達月霜銃士隊が負けそう、あるいは劣勢であれば、戦闘に参加しなくても良いと告げてから言った。

「ここはお前らの里や、おまえらが何もせんのやったら、里のもんは人も金も物も、わいらが全部頂く。お前らが手伝うんやったら、今後は自治を認めてやってもエエで」

 昌長にそう迫られて、ようやく首を縦に振った獣人達。

 あまりすっきりしない条件付きの蜂起という、そんな決着になったのである。


 ところが事態は変化する。


 それまでは昌長の言うとおりにするつもりだったタォルだったが、タゥエンドリンの王都へ忍び込みを手伝わされたユエンらが捕まった時点で、覚悟を決めた。


 それに、今、どう見てもリザードマンは崩壊寸前。


 月霜銃士隊は圧倒的な雷杖の力で戦士達を打ち砕き、リザードマン達を斃している。

 僅かな期間でこのエンデの地を手に入れたリザードマンであったが、その支配が今まさに崩れ去ろうとしているのだ。


 カンやタォル達が家から喊声と共に飛び出すと、それに続いて周辺の家々からも獣人達が大声を出し、手に手に農具や武器を持って飛び出してくる。

 そして、混乱しているリザードマンの背後から襲いかかった。

 最初の攻撃で死んだ者の遺族より、その後のリザードマンの支配下で家族や友人を食われてしまったり、掠われてマーラバント本国へ送られてしまった者の家族の方が多い。


 積み重なった猛烈な怨恨が加わり、獣人達の苛烈な攻撃が始まる。


 リザードマン達は、月霜銃士隊に打ち砕かれて右往左往している所を周囲から獣人達に襲われ、一気に瓦解した。

 女子供の別なく鏖殺されていくリザードマンは、堪りかねてとうとう必死になり、自分達の得意場所である小川や池へと逃げ始めた。


「今か?」

「ああ、今だな」


 そしてそれを見ていたタォルとカンの手には、昌長から預けられた木箱があった。

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― 新着の感想 ―
[一言] 日本陸軍に、射撃の上手な者を指す言葉として「射撃モッサリ」というのがありましたが、津田照算とかよく似合う感じがしますな
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