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第一話・女装でミスコン!?

お馬鹿な作品なので、気楽に見てやって下さい。

 ある高校の文化祭。

 誰が言い出したのか分からないが、とんでも無い企画をしてくれていた。

 ミスコンテストに女装した男を入れてみようよとの事である。

「俺が女顔だからってふざけるなよ…」

 俺は思いっきりジト目で文化祭委員長をにらみつけてやる。

「いいじゃん。文也、可愛いし」

 文化祭実行委員長。小西妙子。俺の幼馴染だった。

「だから、嫌なんだよ!」

 そう。

 俺は女顔だった。

 普通、年齢を重ねれば男らしくなるもんだが、俺は最悪なことに高校二年になってもまともな成長期が来てない。

 そのせいか、脛毛も生えてなくて小学生みたいな足をしている。

 だからって妙子のやつ、突拍子も無いことを言いやがった。

「てか、もう提出して通ってるんだ」

「アホか! 今すぐ取り消せ!」

「い・や」

 俺はこの時本当に頭がいたい思いをした。

 ミスコンテストに女装なんて絶対にありえないし、やっちゃいけないだろうが!

 それが許可されたなんて先生達もどうかしてるよ。

「そんなわけなんでよろしく!」

「あ、おい!」

 スキップでもしそうな程、軽やかに去っていく妙子。

 俺は大いに悩んでいた。


 そして文化祭当日。

 俺はこの馬鹿げた企画に喝を入れることにした。

 思いっきり女装してやるってことだ。

 実は俺の親戚にはメイクアーティストがいる。

 当然、女装とかの依頼もありこなしている訳だ。

 そう、俺は誓った。

 こんな馬鹿げたことをするのは俺をコケにしようとするからだと。

 ならば、その自信を砕いてやるさ。

 そんなわけで俺は親戚を呼んでおいた。

 それと、どうせやるなら本格的にやると先生にも伝えて、部屋を一つ用意してもらった。

 コンテストは参加してもらいたい人を当日までに三人まで選んでもらう。

 そこから上位五名が体育館の舞台に立ってもらい投票だ。

 服装もおのおの用意して最高に飾ることになる。

 で、俺はすでにエントリーされている。

 ちなみに投票は更正に行われるため、俺にも票が入るのだ。

 友人にも馬鹿にされて本当に辛い二週間だった…。

「文也、本当にいいのか?」

 親戚の兄さんが俺に最後の確認を取ってきた。

 俺は頷くと、兄さんも分かったという。

「今日は最高のメンバーをそろえてある。衣装もバッチリだ。お前を最高の女に仕立ててやるさ。な! みんな!」

 兄さんが振り向くと今回手伝ってくれるメンバーの人たちが雄たけびを上げた。

 メイクアーティスト、スタイリスト、特殊メイクアーティスト。

 全員が一致団結。

 プロとして、そして仲間の身内のためにと最大の力を発揮してくれた。

 仕上がった姿を見た俺は…。

「やばい、自分を襲いたくなる…」

 そんなことを口走ってしまった。

 頭はウィッグを付けて、腰まであるロングヘアーになっている。

 顔は元々が女顔だったんだが、それに輪を掛けるようにメイクで綺麗になっていた。

 胸はシリコンで医療用の接着剤で付けて、肌の色に塗ることで本物そっくりに仕上がっていた。

 服装は純白のドレスだ。

 女性なら誰でも憧れる。

 まさか俺が着る事になるとは思わなかった。

 胸元も開けていて、作り物の胸元が見える。

 柔らかい雰囲気をということで塗られた口紅で、口元が少し薄い印象になった。

「完璧だ」

「俺達の完全勝利は間違いない!」

 兄さん達が力強く吼えている。

 俺もこれなら負ける気がしなかった。

 そして、体育館。

 一人ずつ舞台に出て行って喝采を受けていた。

 最後が俺の番である。

 ここに来るまで他の人に見られるわけには行かないため、メンバー全員で俺の姿を隠しながらここまで来た。

 正直、衣装が衣装でなかったら護送される犯罪者である。

「それでは、最後に男性代表の飯塚文也君に登場してもらいましょう。どうぞ!」

 体育館内に笑いが起きる。

 そりゃそうだろう。

 男がミスコンテストに出るのだから。

 だが、笑いは一瞬で収まった。

 俺が純白のドレスに身を包み。

 しかもブーケまで持って現れたのだから。

 そしてざわめき。

 誰だ、あいつとか、あれが男?とか聞こえてくる。

 すでに舞台に出ている女の子も唖然として俺を見ていた。

「綺麗だね」

 女子の誰かがそういうと、そこら中から綺麗だという声が上がってきた。

 男子と男の先生なんか俺に見とれている。

「そ、それでは投票を開始したいと思います」

 司会の人がそういうと配られた紙に名前が書き込まれた。

 

 結果から言えば俺の圧勝だった。

 佐々木裕子・四九票。

 山田聖子・三四票。

 岡えみ・三七票。

 富山明美・三一票。

 木島亜里沙・四二票。

 そして。

 飯塚文也・二八九票。

 文句なしである。

「今年度のミスコンテストは…」

 俺の名前が呼び上げられたとき、男性陣から異様なまでの喝采を俺は受けることになった。


 ちなみに翌年から、親戚の兄達による女装最高チームが作られ、ミスコンテストに男性を入れることが定番となってしまった。

 そのせいで翌年から女子がミスコンテストに選ばれることはなくなったという。

 何せ、男性票が全て女装した男子に行ったのだから。


 教訓。

 面白がって女装させるのはやめよう。

 by:女子生徒一同。


 おまけ。

 その後、俺にはファンクラブが出来た。

 だが、正直嬉しくない。

 何故なら…。

「お姉さま!」

「あ、お姉さま! クッキーを焼いたんですけど食べてもらえませんか!」

「わたしはチョコレートを…」

 下級生の女の子が作ったファンクラブ。

 文也お姉さまファンクラブなのだ。

「だから、俺は男だぁ!!!!」

 俺の絶叫が今日も校舎に響き渡った。


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