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コンクリートジャングルオブハザード  作者: バッド
12章 一休みしよう
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155話 元女警官は引っ越しを手伝う

 陽射しがカーテン越しに入ってきて、暗かった部屋を明るくしていく。部屋にある上品なタンスや鏡台が日差しに照らされ始める。そしてキングサイズのベッドに寝ていた荒須ナナは、ふわぁ〜と大きく口を開けてあくびをした。


 むくりと上半身を起こして、寝ぼけ眼で周りを確認する。いつ見ても広い寝室だ。でも最近は慣れてきた。ここの寝室は広すぎて落ち着かないとできた当初は文句を言ったが、人間とは慣れてしまうものだと苦笑する。


 以前に大樹からの投資でガスも扱う際に社屋と家をわけられた。そうして新たに作られた広い屋敷が、今の荒須ナナの住処となる。


 コンコンとドアがノックされる。


「はい。起きてますよ」


 ドアを見ながら答えると、ガチャリとノブが捻られて開く。


「おはようございます、ナナ様。カーテンをお開けしますね」


 メイドの女の子が、軽く礼をした後にしずしずと入って部屋を横切りカーテンを開けていく。カーテンが開けられるたびに積雪の反射光で眩しい光が部屋に入ってくる。


 そうメイドの女の子だ。名前はたまきさん。ナナは屋敷ができてからメイドを二人雇った。元学生の女の子と牧場からきた未亡人の母娘だ。子供はまだまだ小さい。雇った人たちは住み込みで働いている。


 私が自分から雇ったわけではない。ナナシに言われてやとったのだ。

 

 その時の話を思い出す。


「荒須社長。屋敷も建設したのだ。社屋も新しく改修した。そろそろ君もお手伝いさんの一人か二人雇い給え」


 と言われたのだ。私は金持ちの考えだと、その提案を鼻で笑った。馬鹿らしくて提案にもならないと。


「私は一人で充分に自炊も掃除もできます。リィズちゃんもいますし。この屋敷が大きすぎるんです! 変えてください!」


 鼻で笑った私に対して、ナナシは真剣な表情で教えるようにゆっくりとした口調で話しかけた。


「………君はなにか勘違いをしているようだな。君のために言っているのではない。この若木コミュニティで二番目の金持ちに対して、金持ちなら金持ちらしく金を回し、人を雇用せよと言っているのだ。君がメイドを二人雇うだけでも、大きく変わるだろう。それとも君は庶民派を気取って、他人に金を回さないつもりかね」


 冷酷な表情で、それでいて針のように鋭い言葉。私は言われた内容を理解した瞬間に雷のような衝撃が走った。


 ナナシの言うとおりだ。自分の口座には着々と金が入っているが、自分は自炊がメインだし、昔通りの生活をしていた。すなわち、お金を使わずに全く周りに還元していないと気づいた。


 自分がお金を使えば、陰で助かる人がどれぐらいいたのだろうと、羞恥で顔を真っ赤にした。いつまでも一般人のつもりだった。お金の使い方も昔通りの使い方で、自分でも問題ないと思っていた。しかし、それは昔の話で、自分がいくら変わっていないと思っていても、自分の行動で周りには影響がでる。そう気づいてしまった。


「あぁ、勘違いしてほしくないが、浪費はしないほうが良いだろう。あくまでも金持ちの常識内での話だ。破産してもらっても困るからな」


 ナナシはそう言って悪魔のように、ニヤリと笑ったのであった。


 その後に、私は生活に困っている女学生と未亡人の母娘を住み込みで雇ったのだった。家具やご飯もちょっと贅沢にしているようになった。


 寝室を出ると、隣の部屋からリィズも出てきた。正式に養女としたので、荒須リィズとなった。結婚もしていないのに、子持ちとなったナナ。こんな世界だ。養女申請も緩かった。というか、大樹が雇っている人たちがしている役所なので登録しただけという感じだ。自分は社長で信用もあったし。


「おはよ〜、ナナ」


「おはよう、リィズちゃん」


 ねむねむと、目元を手で擦りながら、ペタペタとスリッパを引き摺るように近寄ってくる。


 三人でのんびりと食堂まで行くと、味噌汁の匂いがふんわりと漂ってきた。


「おはようございます、信恵のぶえさん。めぐみちゃん」


「おはようございます、ナナ様」

「おはよ〜、ございますっ。ナナさま!」


 二人からそれぞれ挨拶が返ってくる。


 既に朝食の用意はなされており、未亡人のメイドの信恵さん、その子供8歳の恵ちゃんがお皿をテーブルにのせている。


 恵ちゃんもせっせっと動いているのが愛らしい。手伝うことはしない。そのほうが良いと考えたからだ。手伝えば、自分の仕事は必要ないと思わせるだろうから。なので、座りながらのんびりと支度が終わるのを待つ。


 小市民だった自分がこんなことを考えるようになるとはと、内心で苦笑する。テレビや小説などで金持ちがお手伝いさんを手伝わないで、のんびりと食事の用意を待つのを見たときは、少しは手伝いなさいよと考えたものだ。


 だが、手伝わない理由というのも、また存在していると今ならわかる。あんまりわかりたくなかったが、もはや仕方ない。昔とは違うのだ。

 

「今日は良いサンマが手に入りまして。和食とさせていただきました」


 信恵さんがお淑やかに説明する。そのお淑やかさのために生活を一番苦労していたと思われる女性だ。環さんも同様におとなしい性格が災いして苦労していた。


 五人分の食事が食卓に用意される。さすがに別々に食べる意味は無いので、皆一緒の食事である。


「いただきま〜す」


 出来たてホカホカの朝食を味わう。サンマは脂がのって美味しい。とってもご飯に合うから、ついついおかわりをしてしまう。食べながらサンマの旬は既に終わっている感じもするがと考えるが今更だ。大樹の技術を考えても仕方ない。


 醤油とって、とお願いしたりして五人でパクパクとご飯を食べながら、今日の予定を考える。


「今日って、一斉に引っ越しする日ですよね」


 皆が期待している日。防衛隊は護衛兼引っ越しのお手伝いだ。名目は護衛も入るが、引っ越しの手伝いがメインになる。


 ほとんど全員が引っ越すので、混乱しないように、一斉に引っ越しをする日を百地隊長が決めた。


 そして自分はお手伝いさんだ。今日はお休みとなっているが、その意味合いは大体見当がつく。


 たぶんレキちゃんも来ると思う。こんなお祭りイベントを見逃す娘では決してない。なので、レキちゃんを上手く誘導しろということだろう。あの娘は素直で可愛くて、思わず抱きしめたくなるが、突拍子もないことをたまにするからだ。


 それに引っ越しが終わったらお泊りをしていかないか聞いてみよう。


 きっと、お泊りに来てくれるから、新しい屋敷を案内して、広いお風呂に一緒に入って、パジャマパーティーをしよう。そう考えながら、嬉しげに口元を緩ませて、ご飯を口に入れるナナであった。


 ふと気づくと周りが自分を見ている。


「なにかあった?」


 首を傾げて聞いてみる。メイドさんたちは微妙そうな笑顔だ。なにかな?と私が考えたところ、リィズの爆弾発言が投下された。


「ん、ナナはエロい顔をしていた。きっと私の妹のことを考えているとわかる」


「え? ギャー! 違うよ! 違うのよ? え? 私、そんなに変な顔してた? エロくないよね? そんな顔してないですよね?」


 その爆弾発言に動揺した、焦って思わず椅子をガタンと倒して、食事をしている人たちを見渡す。パタパタと顔も手で触って、変な表情か確認するが、自分ではよくわからない。


「そうですね、これから恋人と逢う女の顔をしていました」


「ちょっとエッチっぽい表情でした」


 言いづらそうに返事をくれるメイドたち。どうやら二人のメイドもリィズと同意見らしい。ますます恥ずかしくなり、顔が赤くなるのがわかる。


「ん、大丈夫。世間一般では手を出しまくっている英雄と思われているけど、実際はレキ一筋なのをリィズは知っている。だから大丈夫」


 むふ〜っと息を吐いて、リィズが言ってくるのが本気っぽくて、悲しい。……たぶん悲しい。私は悲しんでいる。照れてはいないはずだ。


「リィズにはわかる。きっと広いお風呂にかこつけて、一緒に入って洗いっこする気満々」


「なんでわかったの! リィズちゃんは超能力者?」


 ついに羞恥で顔を手で覆い、ツッコミを入れてしまう。洗いっこなんて、いや、洗いっこは普通のことかもしれない。同性同士だから変なことはない。きっと楽しいから普通のことだろう。うふふとその妄想で、ますます顔を赤くして、身体をクネクネとさせる。


 最近、皆がそんなことを言うので、段々毒されてきたナナ。職業元女警官。今は色を好むと言われている社長であった。


 その言葉をリィズは嬉しそうに頷いた。


「そう。私は超能力者。今もどんどん強くなっている! ナナはわかっている!」


 リィズはリィズで、超能力者と呼ばれたことに喜ぶのであった。


 うふふとナナはクネクネして、リィズは高笑いをしている混沌とした朝食となった荒須家がそこにはあった。





 朝食が終わり、厚着をして外出する。後ろからはもふもふの厚着をしたリィズも、テクテクとついてきている。


「今日は晴れて良かったね。これなら引っ越しも大丈夫そう」


 積雪は凍っている。滑らないように気をつけながらザクザクと凍っている雪を踏みながら、周囲を見渡す。


 大勢の人々がリヤカーに家具を積んで引っ越しをしていた。皆、避難民だ。手持ちの家具なんて碌に無いはずなのだが、それでもリヤカーに満載して移動している。なんだかんだで、生活をすれば持ち物が増えるのだろう。


「これからはゆっくりと風呂に入れるからな。楽しみだ」

「おと〜さん、新しいお家って綺麗かな?」

「これからは自分の家だから存分に家具を揃えられるわ」

「あんた! 早く一軒家持ちになってよ!」


 ワイワイと人々は話し合いながら嬉しそうに家具を運んでいる。寒いのに、熱気と重労働で人々の体からは湯気があがっているのが見えた。楽しそうな表情が人々の共通点だ。


「ナナ、私の透視能力はあそこらへんが怪しいといっている」


 リィズが、不自然に集まっている集団を指差す。確かにあそこにいそうだと、私も苦笑する。


 集団を掻き分けて、中心まで行くと、ドデンと大きな輸送用トラックに少女が幟を持って声をあげていた。


「レキの引っ越し屋さんです! 大きな家具を運びます! 一家族2000円で受けますよ〜。今なら引っ越しそば四人前もつけちゃいます!」


 楽しそうに綺麗な艶のある黒髪、いつも眠たそうな目、そして嬉しげに楽しくてたまらないといった表情で、愛らしい小柄な少女、朝倉レキが引っ越し屋さんを始めていた。


「レキちゃん、こんにちは。今日は引っ越し屋さん?」


 その笑顔を見るとこちらもなぜか楽しくなりながら、尋ねる。


 レキは声をかけてきた人がナナだとわかり、満面の笑顔で答える。


「そうですよ。たった今始めたんです! 今なら引っ越しそばもつけちゃいます!」


「楽しそうだね、レキちゃん」


「はい、楽しくなりそうです! 私のスーパーなパワーを見せちゃいます」


 レキは弱々しく見える細身の腕を曲げて、ふんふん言いながら筋肉を見せようとしているが、柔らかそうで力があるようにはちっとも見えない。実際は重機を軽く上回る力持ちなのだが。


 レキの満面の笑顔での素直な返答を愛おしく思い微笑みながら、私はある提案をした。きっとレキなら喜ぶだろう提案。


「あのね、レキちゃん。お客様は男手の無い人たちを中心に受けないかな? 私も手伝うし」


「おぉ! それは良い考えですねー! さすがはナナさん! 伊達に社長業をしていないです」


 ナイスアイデアと笑顔でその提案を採用するレキ。他人が困っているのを見過ごせない娘だ。きっとそう答えると私も思っていた。


「は〜い! 私たちもお手伝いしま〜す」

「私もしま〜す!」


 その提案を聞いていた周辺から声がしてきた。聞き覚えのある声。振り向くと椎菜ちゃんとその友人の結花ちゃんが面白そうなことを見つけたと表情で語って立っていた。


「私たちが受付をしますね。慣れていますから」


「手伝い料は、私たちの引っ越しを最後に手伝ってくれるということで」


 二人ともニコリと笑顔での参加だ。次々と人々を並ばさせて順々に受付していく。慣れているとの言葉通り、動きによどみはなく、するすると人は受付を終えて、自分の番を待ち始めている。


 手慣れている動きだと、私は感心した。きっと私よりも全然処理能力は高くなっている。この間までは学生だったはずの二人はすっかり社会人となっていた。それを少し哀しくも思う。


「はい、レキちゃん! これが最初の仕事だよ!」 


 元気よく椎菜ちゃんが受付票をレキちゃんに渡す。ほいっとレキちゃんは受け取り、両手をあげて叫んだ。


「戦乙女レキ! 出陣です!」


 がお〜と可愛く叫びながら、スタタタと凄い速さでレキちゃんは走りビルに入っていく。


「む、リィズも手伝う! 待って、レキ!」


 ほっぺたを膨らませて、叫び追いかけようとするリィズ。


 シュンとやはり見えない速度でビルから戻ってくるレキちゃん。リィズの叫びをあの距離で聞こえたらしい。


「お姉ちゃん、それならば細かい物をお願いします。私は大物を運びますので」


「ん、リィズお姉ちゃんに任せなさい」


 レキちゃんが笑顔でリィズに頼み込み、リィズもレキちゃんの頼みに、ふんふんと鼻息荒く聞いてはりきる。


 レキちゃんからの頼み事は珍しい。限界を超える頑張りを見せそうなので、注意して見ておこう。


「では、どんどんいきますよ〜」


 既にベッドを片手に持ってレキちゃんははりきる。普通ベッドの片隅を力があっても、一端に力を込めればベッドの耐久力なんかたかがしれている。簡単に砕けてしまうのに、力の入れ方が上手なのだろう。全く砕ける様子もない。


 コトンと丁寧にトラックに置いて、またピューッと走っていって、他の家具を持ってくる。みるみるうちにトラックは満タンに積まれていく。


 んしょんしょと言いながら、精一杯頑張っている表情でリィズもダンボール箱に小物を入れて頑張って運んでくる。


「ナナも私たちに負けないように頑張らないとダメ」


 リィズがナナを見て、むぅ〜と口を尖らせて声をかけてくるので、慌ててナナも手伝いをするのだった。




 しばらくして、一日で引っ越し業者をやるには驚異的な量、たぶん100世帯は片付けたのではないだろうか? さすがレキちゃんだと感心半分呆れ半分で思う。


 朝から働いて、もう太陽は沈み込みそうで、薄暗くなっている。引っ越しを終えた人々が新居にて灯りをともし、夕飯を楽しんでいる家族の影が窓に映っていた。防音でなければ、あるいは夏であれば窓が開けられて楽しげな声も聞こえたかもしれない。


 薄暗い中で、最後の引っ越し依頼であり、お手伝いの報酬として、椎菜たちの家具を運んでいた。


「ふんふんふん〜。これで皆さんは引っ越し終了ですね〜」


 ご機嫌に鼻歌を可愛く歌いながらレキちゃんがスキップしている。


「嬉しそうだね〜、レキちゃん」


 椎菜ちゃんが、ご機嫌なレキちゃんを見ながら、ダンボール箱に手持ちの物を入れて運んでいる。


「はい、これでいらない建物は全て更地にして都市計画をたてることができると、財団の人が話していたので」


 ルンルン気分のレキちゃん。財団のために働けるのが嬉しそうだ。はぁ、と私は内心でため息をつく。財団はレキちゃんを厳格な規則や厳しい教育で縛っているのではなく、のびのびと甘やかして縛っている。


 それはもっとも厄介な縛り方である。情で縛って無知のままに戦わせているのだ。それは厳しい規則や教育などで縛るやり方から解放するより難しい。


 もう都内も制圧したし、強力な兵器も多数開発できているみたいなのだから、レキちゃんは解放すれば良いのにといつも考える。責任をもって私がその時は一緒に仲良く暮らすのだ。


 レキちゃんを眺めながら、そんなことを考えていると


「あのね〜、レキちゃん?」


 猫なで声で結花ちゃんがレキちゃんの顔色をうかがうように話しかけてきた。


「私たちは引っ越しそばではなくて、……そのね……。ガレット繋がりで、クレープが良いなぁって。駄目かな」


 おずおずとそう言う結花ちゃん。それを椎菜ちゃんは苦笑しながら見ている。


「いいですよ。それでは今日はレキのクレープ屋さんも引き続きやりますね!」


 あっさりと頷いてくれるレキちゃんを見て、結花ちゃんは跳び上がって喜ぶ。


「やった! やった〜! ありがとう、レキちゃん!」


 心の底から嬉しそうな声音でお礼を言っている。


「レキちゃん、ありがとう。砂糖とか嗜好品は高いから。ね、ナナさん」


「え? そうだっけ?」


 ついつい椎菜の問いかけに、高いとは思わなかったという返事をしてしまった。だって、家にはいつも大量に砂糖があるし、購入はメイドさんがしているので、最近の値段を知らなかった。


「あ〜! ナナさんがセレブと感じる一コマだ〜!」


「そうだ、そうだ〜! 若き女社長め〜」


「ん、ナナは既に昔の金銭感覚は無くした」


 それぞれがからかうように声をあげる。あわわわと慌てるが、既にそのイメージを取り戻すことはできなかった。


「大丈夫です。椎菜さん、結花さん! 今日はたくさんのクレープを用意しますよ! たくさん食べてくださいね」


 レキちゃんが微笑みながら元気よく宣言する。


「やった〜! レキちゃん、クレープを食べ終わったら泊まっていってね。パジャマパーティーをしようね」


 結花ちゃんがレキちゃんの発言に喜びながらお泊まりをさり気なく勧めるので、慌てて私は口を挟んだ。


「ダメ〜。レキちゃんは私の家に泊まっていくの!」


「ん、ナナは1日中妹とお風呂に入って洗いっこするのを楽しみにしていた」


 物凄く人聞きの悪いことをリィズが告げてくる。


 え?と周りの人間が数歩後ずさり私を見てくる。


「……やっぱりナナさんはそういう趣味が…」


「ワワワ、大胆すぎますよ、ナナさん」


「お気持ちは嬉しいですが、ちょっと恥ずかしいです………」


 それぞれの返事に私は誤解を解くのに、それからかなり苦労したのであった。

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