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はじめまして、お久しぶりです。
「あれ?こちらの世界に御用ですか?」
そんな声が聞こえる。
周りの人には聞こえてないみたいなのに。
「貴女の脳の中に喋りかけていますから、他の人には聞こえませんよ。」
なんて怖いことを言うんだ。
「貴方!どこにいるのよ!姿が無いじゃない!」
夢中になって叫んでいると、
「仕方がないですね。
はじめまして。こまち様。会いたくなってしまいました。
お久しぶりですね。」
どこかで見たことのある、狐さんが私の前に現れた。
「貴女のお実家の近くにある神社の狐ですよ。
こまち様。貴女が大好きでついてきてしまいました。」
なんて、衝撃の言葉を言うものだから目眩で倒れてしまいそうになる。
「お稲荷さんをあげましょう。だから、私に会いに来てください。」