「こんにちは、異世界」
「うわぁあああああ!!」
ただいまスカイダイビング中(命綱など無し)
重力のまま落ちて行く
周りがなんだか分からないため声を上げるしかなかった。
真下を見ると其処には緑色の大樹
そこに落ちると枝やらなんやらが身体中をひっかき鈍い痛みが走る
だが、それも一瞬で次には地面に落ちていた。
「いってぇ・・・俺、生きてる・・・」
奇跡的に生きていた俺は少し涙が流れる。
そしてやっとクリアになった耳に鳥の声が入って来て俺は身体を持ち上げる
思っていた以上に身体は痛くなく首を傾げながら周りを見る。
緑緑緑、何処を見渡しても森
こんな風景日本にはない
「おい、貴様」
「へ?」
真下から声が聞こえ顔を下げると其処にはナイスバディーの金髪美女がいました。
だが、問題は其処ではない
年齢=彼女いない歴の俺
まず女性を押し倒している
いや、まだ弁解は出来る
しかし!
この手はどう説明し…「いつまで触っている!!」
「ごふっ!!」
平手打ちの衝撃で俺は横の地面に吹き飛んだ。
人間平手打ちで数メートル飛べるのであろうか?
「貴様、上から落ちてきた上にこの私を押し倒しあまつさえこの私に触れるなど万死に値する」
立ち上がった女はキラリ、と太陽で光る剣みたいなモノを抜く
しかも目は血走っている
「ちょ!待て!誤解だ!!しかもそれ銃刀法違反だから!!」
「何をゴチャゴチャと!」
踏み込んで来る女の剣を俺は全力で真横に避ける。
勢いに任させた剣は地面に刺さってその先の木の根元付近が爆発しバサバサッ、と木が倒れた。
何が起こったのかさえ分からなく開いた口がふさがらない。
「ほぅ、この私の剣を避けるとは・・・面白い」
唖然としている俺は金髪美女に顔を向き直すとニィ、っと何処かの悪役みたいな顔をしている。
「ひぃっ!!?」
震える足に鞭を打ち俺は女とは逆の方に走り出す。
「ウィンド・レイド!!」
頬に切り傷が出来、足を止めると俺の周りには風で出来た壁が囲んでいた。
逃げられるのは女がいる方だけだ。
近寄ってくる女に俺は振り返る。
「さぁ、観念しろ。この変態が」
「だから!誤解だってば!!」
「貴様はこの私を押し倒しあまつさえこの私のっむむむ・・・///」
「胸に手をつけたのは事故!事故なんだってば!」
顔を赤く染めながら剣を向けてくる女は俺の言葉に目を見開き怒りの顔に戻った。
「貴様ぁあああああ!!」
大きく振りかぶった瞬間、金属が落ちる音がした。
お互いにその方向を見ると太陽の日差しにより輝いている金の懐中時計だった。
ハンターケース型だったため中身を見えない。
一瞬の静寂のうちそれを慌てて女は拾い上げ胸に大切に抱きしめた。
剣を捨てるほどその懐中時計が大切みたいだ。
俺はその時計の文様に見覚えがあった
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