3.揺れる豚小屋(クラス)
マドンナこと私の出番なので張り切って黒板の前に立った。
「みんな!審査員になりました‼︎霧島ですっよろしくです!」
オス豚は花を伸ばし、メス豚は謙遜の意を抱いて拍手をした。
だが、赫藺がこない。席でボーっとしてやがる。
これは、急いでるのに信号が中々赤にならない時並にムカつく。
「何してるの?赫藺くんっこっちきなよっ」
「いや、俺はパスで。なんかやる気出ないし」
は?は?は?は?は?は?何アイツ。ムカつくわ〜腹立つ。
でもこんなところでも?仏の如き顔で私は言うのだ。
「そっか、気が向いたらでいいよ?その間は私がやるからさ。」
そして気を取り直して、と。
「みんな!いい意見があったらじゃんじゃん頂戴!そして絞っていこう‼︎そうだなー
くっつけられるのはくっつけて、最終的には多数決、でいいかな?」
全豚、異論ないらしく黙っている。
「うん、じゃあそれでいこう。じゃあ、意見バンバン頂戴っ」
すると、意外にもツン豚がスッと手を上げる。
「私は基本的人権の尊重を重視すべきだと思うわ」
「ふむふむっ。何で?」
「基本的人権がなければ校内での犯罪も多発するでしょう?それに、人権がなければ様々な物資の取り合いが起きて貧民と富豪が、力があるかないかで単純に分けられてしまうわね。そんなことになれば、戦争なんて勝てたもんじゃない。第一次世界大戦ロシアが戦争中に革命が起こされたみたいなことになる可能性が高いの。そんなんじゃ私達の領土を増やすことはできないわ。勝つためには最低限の人権は必要なのよ」
なるほど。さすがツン豚だ。正当な意見と言える。確かに、人権がなければ私達はそれこそオス豚に強姦される可能性もあるわけだ。これは私も賛成かな。
「なるほどなるほど!これは確かに大事だね。基本的人権の尊重でいいかな?」
「ええ、いいわ。細かいことは後で決めればいいもの」
ちょっと上から目線なの腹立つ〜
イキってるのかな?とか言いたくなっちゃう
そんなことを考えていると、モテ豚が挙手をした。
「僕は、個人の尊重が重要だと思う」
しかし、ここぞとばかりに他の者も手を挙げて一気に発言する
「私は法の下の平等!」
「思想、及び良心の自由」
「集会、結社の自由」
「税金はナシ!」
「ゲームやり放題がいいな〜」
「変態のも人権がいるでござる!」
なんか最後、変なのが混ざっていたような…
ま、とりあえず
「みんな!ありがとう。でも一気に喋られると困っちゃうかも…
でも今回は大丈夫っ!私全部気聞き取れたから。だけど、理由もいいかな?」
そして黒板に書いていく。
法律案
・基本的人権の尊重…戦争で勝つために必須。
・個人の尊重…独裁をさせないため。
・法の下の平等…独裁をさせないため。階級を作らないため。
・思想及び良心の自由…戦時下の思考操作をさせないため
・集会・結社の自由…もし仮に独裁された時に対抗をするため
・税金なし…税金嫌いだから
・ゲームやり放題…親に制限されてるから
・変態にも人権を…自分自身に人権がないから
と言う感じだ。いやそうそうたるメンツだ。下側はちょっとおかしいな。放置だこれは。触れない触れない。
すると赫藺がここにきて発言する。
「おい後5分だぞ?さっさと決めないと時間切れだぜ?」
全豚が赫藺を睨む。こいつちょっと自分勝手すぎない?
しかし、
「Das ist richtig! さっさと決めようじゃないか諸君。」
糞が何かほざいてやがる。最悪だな。ちなみに赫藺に対するより強い視線で全豚が糞を睨んだ。
「赫藺くんの言う通りだねっ!じゃあ、みんな目を瞑ってもらっていいと思ったやつ5つに手を挙げてね!」
どこかで、「なぜ彼女は僕の名を呼ばんのだい?は!僕の名を呼ぶのが恐れ多いのか、困ったな僕と言う存在は」と言う声が聞こえたが、放置放置。
そしてみんなに多数決してもらった結果だが…
「みんな目を開けていいよっ。結果はね、基本的人権の尊重、個人の尊重、法の下の平等、
思想及び良心の自由、集会・結社の自由になったよっ!」
みんな文句はないようだ。いや正確にはどこかで「拙者の人権がないでござるかっ…」って声が聞こえた気がしたがこれも無視だ。
すると、今まで黙っていた恵梨先生が口を開いた。
「そうなればその五つの法律案を審査会に提出する。いいな?」
全豚と私がコクッと頷く。
「そうか。審査会は今日の3限以降だ。それでは10分休みとし、各自休憩に入れ」
と同時に
「キーンコーンカーンコンキーンコーンカーンコン」
チャイムが鳴った。
それにしても2限は何をするのだろうか。法律の次に重要な何か、と言うことだろうが一体なんなのだろう。そんなことを考えていたが、私は人気者なのだ。勿論女子に声を変えられる
「霧島さん!トイレ行こっ」
「うんっ!」
私はトイレに向かうのであった。
●
悪いが、こんな話合い意味がない。
あの人がいる限り、こんな案は一歳の意味をなさないのだ。
それに、だ。霧島、アイツは危険だ。
アイツは善人ぶっている根っからの悪人で間違いない。全ての生徒の真実を握ろうとしている。危険だ。排除対処なのだ。
だが、そんなことよりも驚いたことがある。大友だ。なぜアイツが今このタイミングでこの学校に来たんだ?アイツも排除対象なのは違いない。
はーあの人も中々の重役押し付けるよな。
俺も玄人、と言うところか。
「プルルルルルプルルルル」
電話だ、あの人からの。
「お前ぇ、どうだ?うまくいきそうか?」
「えぇ。心配ありませんよ。絶対に成功しますから。邪魔者は排除しますし」
「そうかぁ。ンフフフフフフフ。期待してるぞ、Executor?」
「えぇ、えぇ。勿論ですよ。邪魔者は排除します」
「ンフフフフフフフ。楽しいなぁおい?」
「そうですね。では」
俺はあの人に従う。
俺は雇われのしがない執行者なのだから。
とても寒い。
そしてバレンタインが刻一刻と迫ってますよー
上げますか?貰いますか?
どっちにしろ羨ましいですねぇ
私も恋とか…ないかな?




