表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

ターボババアは眠らない•後日談 〜新世代の逆襲〜

作者: ひろ
掲載日:2025/12/06

※本作はフィクションです。実在の法律・人物・団体とは一切関係ありません。

 原初のターボババアとの勝負から数時間後。第五世代ターボババアの棲み家。

 電源コードをくわえ、充電に入る第五世代ターボババア。

 給電原理が謎である。



 「あのババア、くっそやべぇ…」


 加速の鋭さこそ勝っていたが、それ以外で勝てる要素が無い。

 技術はともかく、実はトップスピードでも負けていた事にショックを隠せない。

 

 「こっちはターボに電動アシストまで付けてるってのに、なんてぇ速さだよ…。」


 突き離しても突き離しても追いついてくる恐怖。

 初めてターボババアの怖さを知ったターボババアだった。


 

 「…とはいえ悔しいね。奴をギャフンと言わせる手は無いもんかねぇ。」

 思案にくれる第五世代。


 電動アシスト比率はすでに上限一杯の1:1。つまり自前の力と同じだ。

 これ以上になるとEV(エレクトリック•ヴァバア)にクラスチェンジとなる。

 原初のババアとの再戦は望めない。


 「どうしたもんかねぇ…」



 ふと、何気なしに付けていたテレビに視線が流れた。

 そこに映る若者たちのかけっこ。箱根駅伝だった。



 「正月早々ご苦労なこった。日本の未来も捨てたもんじゃないねぇ。

 …ん、これは……!!。使えるね。」


 何かを掴んたらしい第五世代がニヤリ。


 **********


 普段より明るい満月の夜。

 峠を攻める走り屋の遥か後方に、その姿を現した人影。

 第五世代ターボババアである。


 しかし今夜の彼女はちょっと違う。

 足下に光るスラッシュ。ナイキの厚底ランニングシューズを履いていた。


 先ずはお得意のゼロ秒加速を決める第五世代。


 「ほっほっほつ!!体が羽根のように軽いよ!足が勝手に前に進むよぉ〜!!」

 ご機嫌な第五世代。


 これで原初のババアの天下もこれまでさ!



 …と思ったのも束の間。


 「ぬおぉぉぉおっ!!?」ビダァァンッ


 ちょっとの段差に躓き盛大にすっ転ぶ第五世代。

 その後も、



 「うおぁわぁ」ドガァンッ

   ←崖に激突


 「ぐおっ」ゴキッ

   ←捻挫


 「あれぇ〜〜〜」ヒューーーー

   ←コーナーを曲がりきれず崖からダイブ



 …と、まともに走ることさえままならぬ。



 「ハァハァハァ……おかしいねぇ。テレビの

坊っちゃん達は上手く走れてたのに。」


 ただでさえ扱いの難しい厚底。しかも長距離用。峠を攻めるには不向きすぎる。


 それに気づかぬまま、原初のターボババア打倒を胸に、めげずに峠アタックを繰り返す第五世代。



 『ドジっ子ターボババア爆誕(笑)』


 いつしか、彼女はそう呼ばれるようになった。



 彼女が登場するたび、沸きに沸く沿道。


 登場予想日になると付近に屋台が開かれ、遠方からも客が訪れる。


 村おこしで潤った地元自治体は、彼女に【名誉村民】の称号を与えた。



 ある意味、彼女は原初のババアに大勝利を収めたのだが、

 彼女はそんなこと知る由もなく、今日も元気に峠を駆け抜けている。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ