ポリコレ コレクションno.1:弱者男性
まただ。
また殴られた。
現在の高校2年生のワイ、穴掘 圭は今、河川敷で殴られている。
僕がゲイだからか?
何が悪いんだ。
許せない。
俺のポリコレ魂に火がつく。
だが俺は弱い。コイツらに勝てない。
???「おいお前らァ!何やってんだゴルァ!」
突如、橋の上から男性の怒鳴り声が聞こえ、俺をリンチしてくるこのクソ野郎共は慌てて去っていった。
圭「助かりました…ありがとございます。」
???「おう…ガキ、お前いじめられとるんか?」
圭「はい…」
???「そんなヒョロい見た目したるからや。お前ボクシングせぇ!」
え?
何言ってんだこの人は。
圭「は?いや…そんなの…ボクシング!?イヤイヤイヤ無理っすそんなの。」
???「うるせぇ!」
暫時ボディブローをくらう俺気絶。
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???「…ぃ! …ろ!
おーきーろ!」
目が覚めた。そこには_
見慣れないロープ。俺以上に殴られた回数が多いに違いないサンドバッグ。
むせ返るほどのオスの闘志を感じる空気。
血汗涙が染み込んだ床に、大の字になっていたようだ。
そうか。
俺は、ボクシングジムにいる。
俺の人生が終わった。
そしてこの瞬間こそ、俺たちのポリコレ魂の逆襲のはじまりとなったのだ。
おしり