52/52
花拾い
誰もいない街を
見下ろす窓の曇り
ノートに花影
私のエチュード
ひとつ息を吐いて
あ、山が笑った
空っぽだったんだ
花便りを待つ君の
「あなたのためなら生きてもいいわ」
そういうの、もっと聞かせて
春よ私を連れてゆけ
体温の三度くらいが何だ
思い出よ遠ざかれ
その青さがわかるほど
ぼやけた春に酔ったまま
鼓動の無駄遣い
何してるかなぁ
誰もいない街を
見下ろす丘、頂
右手に花束
私のエチュード
ひとつ時を置いて
あ、君が笑った
空っぽだったんだ
花時雨の中君の
「さよならの時には声をかけてね」
それだとさ、ちょっと遅いな
春よ私を連れてゆけ
忘れ雪の吹く桜嵐
君の体温よ上がれ
その背筋が伸びるほど
ぼやけた春に踊ったまま
鼓動の無駄遣い
何してるかなぁ




