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空中階段
重ねた日記で空を目指した
近視眼的霞む未来像
知る呼吸の難度
ここは空気が薄いから
天国まであと40年
青春とかいう
魔法が解けて
終わらない冬に
指が赤切れる
記憶に火を点けたって
花火になりやしない
枯れ木に灰を撒いたって
桜も咲きやしない
思い出の塔を下りたって
私は死にやしない
ならいっそここで凍ってしまおうか
立ち止まり、振り返ったら青でした
すべて軽やかに踊りましょう
遠ざかる青さ 宙を泳ぐ
白紙、なんて素敵でしょう
落ちる花の影も鮮やかに
文字という文字が溶け出した
抱きしめて最後に さようなら
ページほどけて紙吹雪
白い春を恐れないように




