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月の裏側
よう、僕の人生のエキストラ
知ったような口を聞くな
電話を待ってるの?
それはただの演技さ
不幸なことが
アイデンティティなのさ
そういう役なのさ
レイトショーのスポットライトが
僕を痛めつけて
文脈を愛していたのは
僕だけのようだ
秋の夜長
B級映画
鳥獣戯画
喋んなクソが
裏紙にリリックを書いている
月の裏側を見たと嘯いた
本当はカーテンすら
開けてないくせに
よう、僕の厄介なアレルギー
平気がって嘘を吐くな
相手を見れないの?
それはただの演技さ
白紙と余白を
守ってるだけなのさ
おめでたいんだなあ
深夜道路のスポットライトが
僕を痛めつけて
エンドロールを待っていたのは
僕だけのようだ
想像した
青春賛歌
ムービースター
階段の下
夕方にリリックを書いている
月の裏側を見たいとつぶやいた
偶然にも今日は
雨予報なのに




