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亡国兵士は永遠に  作者: 窓際の箪笥
1章 神秘の聖地
6/34

6 撃破

見つけてくださり有難うございます。

そんな身体は、リュックと共にドサッと音を立てて地に落ちた。

多少芝生がクッションになったが、勿論で気休めにもならない。


「おいおいおいおい…中身割れたらどうすんだよ…」

そう余裕ありげに独り言を言ってみるが、実際は全く余裕なんてものはどこにも無い。

そりゃ、当たり前だ。銃の弾薬は切れ、補給する間もない。単純な生命力が高いから能率的な攻略法は見つからない。なんなら尻も結構痛い。


あのウサギの姿勢からして、また来る。さっきと同じく突進が。

急いで走りだすが、とても避けられる気がしない。


バトルオブブリテンの時のチャーチルもこんな気分だったのかね。

チャーチル…チャーチル…

ーそして我々は底を割ったビール瓶で戦うのさ。 なにせ武器はそれしかないんだから。ー

こんなチャーチルの演説もあったなぁ。


…ビール瓶?

そうだ、リュックの中にあるじゃないか。酒瓶は。

そう思い、足を止めてリュックから酒瓶を取り出し、手で握りしめた。


「手榴弾と同じ要領で…当たれ!」


まずは1本、投げた。目の近くに当たり、酒瓶の一部が欠けた。

あのチェフウサギの皮は硬いようだ。

だが、それも好都合。割れて落ちたガラスが敵の進みを遅くできるからな。


四瓶あった酒瓶を全て投げ切ったときには、チェフウサギの動きは目に見えて遅くなっていた。

変わらず痛みに苦しんでいたが。


これで、弾薬を補充する暇が生まれた。

『弾薬創成・9×19mmパラベラム弾/96』

『弾薬創成・クリップ/MP40』

『弾薬創成・クリップ/MP40』

『弾薬創成・クリップ/MP40』

そしてリロード。

よし、これでまた戦闘が継続可能になった。


次はよーく狙って…狙う位置は眉間でいいだろうか。

ここ!

意気揚々と飛び出した銃声と銃弾は、その気合そのめまにチェフウサギの眉間を通り抜ける。


チェフウサギはその場に倒れたが、まだ抵抗の意志があるらしく低い猛獣のような威嚇の声が耳を震わせる。

本当にこいつはしぶといものだ、このしぶとさでドイツに従軍していたら、鉄十字勲章を貰えたかもしれない。


とどめを刺すとばかりに、もう一回リロードして撃ち切る。 


チェフウサギの眼から輝きが消え、倒したかと思えばだらしなく流れている血と共に煙となって消え去った。


煙のあとに残ったのは、いつもと同じ様にリュック。

でも、今回は色が違う、血のように赤黒い。

中身は、またしても水が入った酒瓶が二瓶と石の板が一枚。


この石碑が、女神の言っていたスキルの追加に関係するのだろうか。


《スキル選択をして下さい。》


はい、当たり。さて、選べるスキルは何がある?


《1.銃弾創成の強化

 2.身体能力強化Lv 1

 3.暗殺者Lv 1

 4. 召喚Lv 1》


ふむ…堅実かつシンプルなものからちょっと尖った感じのものまであるな…

尖ったこの2つはどんな効果なんだ?


《暗殺者Lv 1

 攻撃した時、一定確率で相手を絶命させる。

 召喚Lv 1

 Lvによって変化する召喚獣を召喚する。》


ふむ…味方が居ると撃ちづらいし、銃との相性的に召喚はなしかな。

別に作れる銃弾の種類変わっても特にMP40以外に使う銃は無いし、1もなし。


そう考えると、2か3の2つに絞られる。

恐らく、身体能力は伸ばしたい能力についての鍛錬すれば上がることだと正直思う。

その点、スキルは習得の条件が分からない。

つまり、ここは新しいスキルを取っておいた方が得策だろう。


「2.暗殺者Lv 1で。」


《暗殺者Lv 1を習得しました。》


さて、ここのチェフも倒したことだし、水もリュックに入れて。


行こうじゃないか。二番目の神秘の聖地へ。

読んでくださり、有難う御座います。

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