3 始まり
見つけてくださり有難うございます。
〘よい返事です。では、頑張ってくださいね。〙
その言葉と共に、純白だった視界は深黒に染まる。
大丈夫だ。俺ならできる。
20秒程すると、心地良い日差しが薫る草原へと変わった。
ふと見回してみると、木の看板と張り紙が1枚。
近付いて読んでみると、木の看板には、
『第1の聖地 卯月の平原』
と書いてあった。即ち、既に踏破チャレンジはスタートしているのだろう。
次、張り紙には、
〘言うのを忘れていましたが、『ステータス』と念じると、ステータスが見れます。
色々なスキルや魔法のことなどはそこに載っているので、是非確認しておいてください。〙
いや、それは忘れないで欲しかった。うん。
まぁ、人(?)のミスは指摘しすぎないようにしておいて、早速やってみようか。
『ステータス』
名 グレゴール・オーレンドルフ
職 兵士
職Lv 4
基礎体力Lv 2
攻撃技術Lv 2
回避技術Lv 1
防御技術Lv 2
社交技術Lv 2
思考技術Lv 3
その他技術 射撃技術Lv 3
投擲技術Lv 2
狙撃技術Lv1
銃火器技術Lv 2
スキル 銃弾創成Lv 1
効果→様々な銃弾を創成する。Lvによって創成できる銃弾の種類が変わる。
(現在創成可能弾 9×19mmパラベラム弾)
所持武器 MP40
ルガーP08
小型ナイフ
ふむ…俺のステータスはこんな感じか…。
欄を押すと詳細が見えるようだが、上位5技術が基礎技術、その他が専門技術で、どちらもこういうランク分けになっているらしい。
Lv 1 素人。
Lv 2〜Lv 10 平均的
Lv 11〜Lv 15 上級者
Lv 16〜Lv 20 一流
Lv21〜天才
つまるところ、今の俺は、平均の少し下、というところ。勿論だが、その技術について鍛錬したりすると、Lvが上がるようだ。
これは、色々頑張らねばである。
さて、俺としてはこの銃弾創成というのを早くやってみたい。まずは3発創成してみようか。
ー『銃弾創成・9×19mmパラベラム弾/3』
と念じると同時に、服のポケットが少し重くなった。
中を見てみると、しっかり弾薬が3発入っていた。
これで、予備弾が3発手に入った。まだ少し心許ないが、どのような敵が出てくるのかわからない以上、予備弾を持ちすぎるのも良くないだろう。
敵…そうだ、敵が出てくるんだ。是非腕試しさせて頂こうではないか。
ということで敵を探す為にちょっと歩いてみようと…
する必要も無かった。
少し遠くから目が赤いウサギが1匹俺に向かって全力疾走してきていて、今にも俺に飛び掛かってきそうだ。
さて、神秘の聖地初の射撃だな。
ウサギによく照準を合わせて…一応数発は撃ち込むか…
少し長めに、引金を引いた、10発ほど撃った。
しかしウサギに命中したのは2発そこら。血が出てはいるが致命傷になっておらず、まだまだ走ってきている。
クソ!
自分の射撃精度が巧くないのは分かっていたが、まさか敵まで強化されていたとは…
絶望していても何も変わらない。もう1度照準を合わせ、今度はもっと良く狙って…
ここだ。次は弾を撃ちきった、確実に仕留めるために。
「さて、どうだ?」
銃を構えたまま、ウサギが居た方向を視る。
そこには、血をドロドロと出しながら死んだウサギの死体と、何故かリュックがあった。
何故リュック?と思いつつ、そのリュックを開けて見ると、酒瓶に入った水が3瓶と、コンバットレーションの箱が一つ。
これは嬉しい。なんてったって、食料は携行してないし、水もほんの少ししかない。このまま暮らす分には足りないことこの上ないだろう。
レーションが手に入ったが、次いつ手に入るか分からないし出来るだけ節約していこう。
にしても、1番最初の神秘の聖地の敵でさえこの強さであるならば、これから先はどんどん追いつけなくなっていくだろう。
先が思いやられるが、まずは後処理をしなければ。
読んでくださり、有難う御座います。
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