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亡国兵士は永遠に  作者: 窓際の箪笥
1章 神秘の聖地
11/34

11 特殊聖地①

見つけてくださり有難うございます。

しかし。

残念ながら、撃たれて気付かない生物なんてこの世には存在しない…はず。


暗視だからこそくっきりと分かる。

今、撃ったあいつとその仲間はブチギレて、キョロキョロと周りを見回している。


と思えば、俺を見つけたのかジロッと睨んできた。


「マジかよ…見えるのか…」


つまりこの視覚では互角、もしくは劣勢。


その他は知らないが、まずはリロード。

千発の発射もリロードから、だ。

いやなんだそれ。自分で言っといてなんだけど。


そしてもう一度。さっきから睨んで来ているやつを撃つ。


効果音が聞こえてきそうな位、意味がなかった。


そのお返しとばかりに、あいつは目の煌めきと共に炎弾を飛ばしてくる。


よし決めた。今からあいつはフランメ(Feuer)と呼ぶことにしよう。


避け方なんぞ俺は知らないので、とにかく横に走る。

周りに遮蔽物が無いのが悔やまれるが、走る。


1分ほど走り、息が切れてきたころ、炎弾も消えた。


ずっと撃ち続けることはできないのだろうか。


今のうちに、状況を整理しよう。

まず、敵は4匹。その内1人が炎弾を扱う。

次に、敵に銃は効かない。つまり、接近戦に持ち込まないといけない。

最後に、炎弾は追尾してこないが、1分間は連射できる。

要するに、まずは炎弾を防げる遮蔽物が必要ということだ。

否。周りには何も無いから作らなければならない。


そこで俺は、この間に創り上げた。


そう、グリップや銃弾でできた壁を。


決して、バランスが良いわけではないし、強度も弱い。

だが、最低限1回は防ぐ簡易の壁となるだろう。


そして次、攻撃策だ。


これに関しては、一つ試したいことがある。


空のグリップを一つ生成し、フランメに投げつける。

予想通り、少し痛そうにしていた。


そう。投擲なら通じるのだ。


であれば、とにかくグリップを投げて、少しずつでもダメージを与えるのみ。


20個ほど一気に出し、次々と投げつける。


勿論雑に投げたから当たっていないものも普通にあるが。


そろそろ装填も終ったのだろうか。また目を光らせるという攻撃の姿勢になっている。


ここで、予想外の出来事が起きた。


他の3体もこちらを睨んでいるのだ。

その刹那、4体同時に攻撃してきた。


水球、炎弾、土塊、そして氷の礫。


この猛攻に脆い壁が耐えられるはずが無く、呆気なく崩壊してしまった。


こうなるとさらに戦況は厳しいものとなる。

まさに、末期ドイツのように。


取り敢えず、グリップを大量に出し、山を作る。

この山もかなり脆弱とはいえ、1秒程度は耐えてくれるだろう。


考えてみると、敵が攻撃する時は、必ず眼が光っている。

つまり、眼が攻撃を出しているのかもしれない。


では、1つ賭けをしよう。


今から俺は、フランメの眼を狙って撃つ。

それで効果があれば戦況派打開でき、効果が無ければそれこそ本当に諦めなければならない。


もっとも、死んだ時どうなるかもわからないが。


「最後のカード、食らってみろや!」


そう叫び、俺は山に隠れていた顔を出して銃を構えた。

読んでくださり、有難う御座います。

感想、ブックマーク頂けると有難いです。

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