告白
彼氏と瑠璃の関係が進展します。
彼氏の車に乗って私たちは我が家に帰って来た。みぃは玄関に入った途端に鳴き出した。「みぃ、ただいまだね」と私はみぃに声を掛けながら、キャリーバックからみぃを出してあげた。出してあげるとみぃは私の足に立ちかかって、身体をすり寄せて来た。そのままよじ登って来たので、抱き上げると私の胸に顔を寄せて吸い出した。私はみぃのするがままにさせていた。彼氏は横に立って奇妙な顔をして私たちを見ていた。「みぃ甘えん坊だね」と私は言い訳がましく彼氏に言った。彼氏は黙ったままだった。みぃは吸うことには満足したのか、喉を鳴らして今度は撫でてくれ、と私にアピールして来た。私はみぃの全身を撫でてあげた。「買い物して来るよ」と彼氏は家を出て行ってしまった。私は気まずい思いにおそわれていた。
彼氏はなかなか帰って来なかった。私は満足してソファーのお気に入りの場所で寝てしまったみぃを見てため息をついていた。失敗したのかな、どうしたら良かったのかな、という思いが頭のなかをぐるぐると回っていた。下を向いて、彼氏が好きだと言うから欠かさず塗っているペディキュアが塗られた足の指を広げたり、縮めたりしながら、ただ彼氏が戻って来るのを待っていた。
背後から抱き寄せられて私は身体を強張らせた。匂いで彼氏だと分かって、身体に入った力を抜いた。「ごめんね、遅くなった」と彼氏が謝ってくれた。私は下を向いたまま黙っていた。彼氏は私の頭を撫でながら、「またみぃに嫉妬したんだ」と言った。私は彼氏の手に手を添えた。私たちはそのままじっとしていた。
買い物して来ると言って家を出たのに、彼氏は手ぶらだった。私は父が持って来てくれた野菜を天麩羅にして食べることにした。
彼氏に「庭に青紫蘇の花が咲いているから、十本くらい摘んできてくれる?」と言って頼んだ。「分かった」と彼氏は居間から庭に出て青紫蘇の花を摘んでくれた。私は父が持って来てくれた南瓜、茄子を天麩羅用に洗って切った。彼氏も手伝ってくれた。
熱々の天麩羅を抹茶塩で食べたり、天つゆで食べていたら、彼氏は何を思ったのかソースをかけて食べるので私はおかしくなってしまって、つい笑ってしまった。「やっと笑ったね」と彼氏が悪戯めいた笑い顔をしていたので、私はプイっと横を向いた。楽しい夕食だった。
片付けを二人でしてから、居間に移ってソファーでくつろいでいたら、「話があるんだ」と彼氏が話を切り出した。私は思わず身構えて顔が強張るのが自分でも分かった。彼氏は優しい目をして私を見つめていた。「瑠璃、結婚してくれ」と彼氏は言った。私は脱力してしまった。「その為にいま一緒に生活しているのよ?」と私が言うと、彼氏から「瑠璃の気持ちを聞いていない」と言われてしまった。私は何も言えなかった。自分の気持ちを言うのは苦手でいつも逃げていたからだった。彼氏の優しい目を見ていたら、私は涙が出て来てしまい、挙句にはヒックヒックと言いながら、涙が止まらなくなってしまった。彼氏が私の身体を抱き寄せて痙攣が止まらなくなった私の身体を優しくさすってくれた。私は泣くだけ泣いて彼氏の身体に身を寄せて寝てしまった。
起きたら、彼氏が私の顔を撫でながら、「目が腫れちゃってるよ」と少し悲しげな顔をしていた。「あのね、あのね、あなたの事が、大好きなの!」と私は初めて彼氏に自分の思いを告げた。彼氏は呆気に取られた表情をした後に、私をぎゅーっと抱きしめて、「ありがとう。俺は愛してるよ」と言った。私はまた涙が出て来てしまった。私は彼氏の身体に包まれて安心感で一杯だった。また眠気がおそって来て、身体の力を抜いて彼氏にもたれ掛かるようにして眠った。彼氏が何か私にささやいていたが聞き取れなかった。
夜中に私は目を覚ました。背後から彼氏に抱きしめられていた。いつもはしないのに指も絡ませあっていた。私の動きで彼氏も目が覚めたようで、「起きた?」と小さな声で彼氏が言った。私はうなずいた。「まだ三時だよ。眠れそうにないの?」と聞かれた。「目が覚めちゃった」と私は彼氏を振り返って言った。彼氏は絡めたら指を動かして、「指輪を選びに行こう」と言った。「結婚指輪だけでいい」と私は小さな声で言った。「婚約指輪はいらないの?」と聞かれて、「あなただけでいいの」と言うと彼氏に強くて抱きしめられた。「瑠璃、愛しているよ」と言われた。私たちはそのまま眠ってしまった。
翌朝私は彼氏の顔を見るのが恥ずかしかった。顔を冷たい水で何度も洗ってから、洗面台に置いている化粧水でパッティングして気合いを入れた。朝用乳液を塗って、えぃっと気合を入れて洗面所を出たら、彼氏が私を見ながら笑っていた。私は顔が紅潮するのが分かった。「やっぱり嫌い!」と言って走って台所に行って、みぃの餌の用意をした。みぃは私と一緒に走ってついて来ていた。ミーミー泣きながら、私にじゃれついて来た。撫でてあげて、「ご飯だよー」とみぃに餌を与えた。みぃは唸りながら食べていた。水を入れた容器も横に並べてあげた。「意地悪な人は誰でしょうねー」と私はみぃにわざとらしく愚痴をこぼした。彼氏はクスクスと笑って私たちを見ていた。私は彼氏を無視することにした。みぃに言いたい放題に彼氏に対する文句を言っていたら、彼氏は声をあげて笑い出した。私はますます腹が立って来て、「朝ご飯作って!」と彼氏に言い放ったが、「はい、奥さま」と言われて私はまた顔が赤くなるのが分かった。私は彼氏に抱きついて、「からかわないで」と降参した。彼氏は私の髪を撫でながら、「瑠璃が可愛いからね、つい」と言った。私は彼氏の肩に頭をすり寄せた。私は彼氏に「両親に話してくれる?私には無理」と言った。「まかせて。瑠璃は俺の宝物だからね」と彼氏は言った。私は嬉しさと恥ずかしさであっぷあっぷしていた。
甘い。甘い。甘い。。。
すいません、お付き合いくださり、感謝しかありませんm(_ _)m




