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ある小間使いの独白  作者: 七転び
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死にかけた俺を助けてくれたのがハル様だ。

ご主人が薬代として相当な金額をハル様に渡した。ハル様は固辞したらしいが、ご主人が心底不思議そうに「薬の対価を払う。何処がいけないんだ?」と、ハル様に尋ねたそうな。

医術は仁術と、原材料費くらいしか貰っていなかったハル様。

なけなしの私財を削り、生活を切り詰め、薬を処方していたハル様。


「お前の行為は美徳だが傲慢だ。人には尊厳があり矜持がある。特に己の状況を脱しようとしている者からみれば施しは侮辱以外の何物でもない。等価ではなく対価を求める事は人が人に求める当然の権利で義務だ。お前の考え方では『金がないから薬が作れない』状態が必ず訪れる。その時はどうする?家を売るか?体を売るか?食事もとらず体を壊し、せめて死ぬまではと薬を作り続けるか?では聞こう。心血を注いだ薬はお前の死後、いずれ尽きる。お前の薬があれば命が助かる者がいる。さぁどうする?」


ハル様にとって、ご主人の言葉は天啓だったらしい。


今、ハル様はせっせと金持ちからはボッタクリ、貧しい人には爆安価格(or労働)で薬を売っている。

ジェスタ卿は恩人ですと、にっこりと笑うハル様。

もうね…もうねっ!ご主人がそんな事言うのは腹黒い計算なんです!大方典医への嫌がらせです!王立診療所への当てつけです!白い巨塔に風穴を空けるつもりなんです!ハル様、何か監修頼まれませんでしたか?常備薬とか常備薬とか常備薬とか!された?されたの?いやぁ〜っハル様が汚れるっ〜!

でもそんな笑顔もステキです!

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