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ある小間使いの独白  作者: 七転び
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宮殿では「あのジェスタ卿」に仕えている俺はちょっとした有名人だ。

ご主人に取り入ろうとする人から排除しようとする人まで(まったく無関心な人もいるけど)、選り取りみどり俺に群がる。

なかには俺自身に興味がある人もいる。俺、知ってる。そういうの、変態って呼ぶ。

その変態にも危なくない変態と危ない変態がいる。

危なくない変態は明るく俺のプリチィーヒップを触っていく。そして危ない変態は俺に声をかけない。遠くから近くからジットリと見る。マジ怖いっす。

俺は危機管理能力が高いので危ない変態には絶対に近づかない。絶対にだ。


まぁ殆どの人とは、天気の話ばっかしているだけだけど。そこはコミュ力も高い流石の俺、いつの間にか愚痴やら何やら、えっ?そんな話までしちゃうの??な話をしていく。

あ、俺何も言ってないよ。ふむふむと相づちとか打ったり、大変ねーとか言ってるだけだからね。そして勝手に納得して勝手に去って行くだけだからね。

ある時、その誰かから飴ちゃんを貰ったら、なんか毎回貰うようになった。あっと言う間に色んな人から飴ちゃんを貰うようになった。相談料?飴ちゃん好きと思われてる??うん。好きだけど。


飴ちゃん屋さんを開けるんじゃないかと思うくらい大量の飴ちゃんと、毎回毎回入れ替わり立ち代わり、色んな人の話を聞くのもいい加減うざくなったので、ご主人に撃退方法を聞いたら、話の内容を聞かれたので、事細かに話した。ついでに大量の飴ちゃんも渡しておいた。いくつか美味しそうな飴ちゃんだけ選び取って、あとは返された。グルメめ。

そしてなんと!ご主人から情報収集を任された!!

俺に話をしていく人たちの名前と話の内容をポール爺に報告するのだ!

噂話のなかにこそ重要な情報があるのだそうだ。

合点承知ですよっご主人!

でも、官人さん家に生まれてくる犬の赤ちゃんの名前で娘さんと揉めている話とか、衛兵さんが食堂の娘さんに恋した話は重要なんですか?

え?重要なの?

なら、犬の赤ちゃんの名前はタロー、ジロー、サブロー、ハナコになりましたと報告しなきゃ。

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