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ある小間使いの独白  作者: 七転び
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城下町でちょいちょい会うなとは思ってたけど、ヘタレ男が巡邏隊だったからか、納得…してる場合じゃない。俺はご主人をお迎えに行かなければならない。飛び蹴りをしようにも小脇に抱えられて身動きがとれない。このまま牢屋にぶち込まれるのかと半ば諦め、もしかしてそこにご主人がいるかもと半ば期待してたら、連れて行かれたのはハル様の薬局だった。


普段は入らない住居の方でハル様に抱きつかれた。なので抱きついた。役得役得。ヘタレ男に睨まれたけど。ペタペタとハル様が俺の頬や腕や脇腹やら触っていく。ハル様がまさかのセクハラ!?と思ったら、怪我ないか調べているだけだって。後頭部のコブを見つけたハル様は倒れんばかりの悲鳴をあげてた。えっと…ただのコブだから、取りあえず落ち着いて。

んで、ものっそい怒られた。すごく心配したとも言われた。

そこで俺が行方不明扱いされていた事を知った。パツキンが来てから5日経ってた。

屋敷にいただけだよ。ご主人の帰り待ってただけだよ。これからダンジョンで迷子になってるご主人をお迎えに行くんだって言ったらハル様に泣かれた。何度か屋敷まで行ったけど閉門されていて中の様子は判らなかったと、中に居ると判っていたらもっと早く助けられたとハル様は泣く。ヘタレ男にまた睨まれた。

更に、迷子になってると思っていたご主人は軍の拘置所にいる事を知った。成り上がりとはいえ爵位が物を言い、ご主人の待遇はそれほど悪いものじゃなく、牢屋じゃなくてちゃんとした部屋に拘束されている。

罪状は軍備費の横領。

勿論、そこで黙ってるご主人じゃない。ご主人は食事から部屋の内装に至るまで、ありとあらゆるものにダメ出しを食らわせ、看守を泣かせた…捕まってもご主人はご主人だった。だけど黙っていないポイントが違うですよご主人。ってか、賄賂を貰ってるご主人がわざわざ横領なんかする訳ない…と言い切れない辺りがちと悲しいが、少なくとも尻尾を掴まれるようなヘマをする訳ない。ご主人は無実の罪…じゃないな、無実ともいえない罪…いや無実ではないけど罪…まぁその辺りの罪で不当に拘束されている。つまりご主人は誰かに「はめられた」って事だ。

…これはいよいよ諜報員の活躍どころじゃないかっ!ご主人を助けなければ!それが俺の使命!おぉなんか燃えてきたぞ!


名付けて「ご主人お迎え大作戦改め、ご主人救出大作戦(命名:俺)」!


飛び出そうとした俺の首根っこをヘタレ男が慌てて引っ掴んだ。暴れる俺を羽交い締めし、あまつさえ膝抱っこされた。嬉しくない、どうせならハル様の膝がいい。ブーブー文句言ったらハル様の膝に移された。言ってみるもんだ。今度はヘタレ男がブーブー文句言ったけどハル様に嗜められてた。バーカバーカ。


あ、しまった。ハル様が放してくれない。ギャフン。

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