第三話 始まり
今回は短いです、
「私がシェルダート王国第二王子 シルク・シェルダートだ!今回も私自ら調査に来たからな、反逆者は一人たりと逃すわけにはいかん。さっさと広場に集まりやがれ!
全員くまなく調べさせてもらうからな!逃げたやつは反逆者として即殺すから覚悟しろ!」
顔色を悪くした村長が出てくる。
そのまま村人たちがぞろぞろと出てくる…
さすがに、やりすぎだろう。彼はこの国に王子らしいけど、こんな独裁的な政治をしていていいのだろうか…。
そんなことを考えていたら、さっきのおばさんが声をかけてきた。
「さあ、行きましょう。逆らったら面倒だわ。」
「ちっ……」
さっきの酔っ払いもしぶしぶついていく。
仕方ない…行くか。
俺はさっきのおばさんたちとは別の列に並び、待っていた。
何時間並んだのだろう。
もう足が痺れてきたし、宿を探したい。
だが、あと一人でおれの番なのだ。
我慢しなくては
だが、目の前で揉め事が起こっていた。
「きさま!これはなんだ!!」
「すいません……果物を切っていまして…」
「言い訳は聞かんぞ!」
「別に何もしませんから......って...ひぃいいいい。」
王子は剣を抜いていた。
「私を暗殺しに来たのだろうが残念だったな。殺れぇ!」
王子は剣を振るった。
それは、鮮やかな太刀筋
漫画やゲーム、アニメで見たような切り方。
目の前の男の頭がとんでいく。
俺にその男の血がかかる。
錆びた鉄のような匂いだった。
目の前で人が死んだ?
しん...だ?
シンダノ?
頭の中で理解することができてしまった。
俺は、吐き気を催した。
元の世界で頭と身体が切り離されるシーンなんてみたことがあるわけ無い。
見たとしてもぼかされたアニメのシーンくらいだ。最近のものにはあまり存在しない。
やばい……まじでやばい……。
落ち着きたくても落ち着けない……。
全身が震える。
目をつむるだけでさっきの光景が頭に浮かぶ。
ああ、おれもああなるのかな...
思考が凍結していく。
何をすればいいんだっけ……
頭の中が真っ白になっていく。
そうだ、これは夢なんだ。
ゲームなんかだと光の粒子に変わって消えてた。
きっとなにかの間違いだろう。
そうだよな?
そうだよな?
そうだよな?
そうだよな?
............
視界が暗転していく。
俺は意識を失った。
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「ん?、あいつ気絶したのか...」
とある一室でモニターを見ていた。
部屋中にあるモニターにはいたるところの場所の映像が流れている。
テオトルは考える。
確かに、平和ボケしているあの世界の人間には刺激が強すぎたかもしれない。
一度忘れさせて、慣れさせるしかないか。
こうして、彼は呪文を唱える。
やっぱり始まりはこうでなくちゃ...なんて呟いて。
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次に目覚めたのはどこかの部屋だった。
ここはどこだろう……
周りにはほとんどなにもない。
ベットの上で寝ていたようだ。
さて......
おれは誰だろう………。