第二話 俺の能力
「………ここは?」
どこまでも広がる草原、そして空気がとても美味しい。
周りを確認する。リュックはある。だが……
「コトネがいないな……」
なぜかコトネがいなかった。
遅れたのか?少し待ったが来る気配はない。
「さて、どうしようかな……」
放り出さたわけだが…さてとりあえず、能力の確認だ。
「ん?これは………」
職業 旅人
年齢 10
能力『無限の小説世界』
…………ツッコみたいことはたくさんあるが…
なんで年齢下がってるんだ…。
あっそういえば、この世界の知識が必要になるから学校にいけるするとかなんとか言っていた気がする。
なんだ、黒服の人たちに薬を盛られたわけでは無いのか。
能力の『無限の小説世界』についても気になる。
どんな能力なんだろう。
詳細を聞いてないので使い方がわからん。
でも……どうせなら、黒マントとか赤目とか俺の厨二魂を擽るようなものは……
そんなことを思っていたら…
突然、手の甲が光り出す。
「うわっ!!」
光の中から何かが飛び出す。
それは、さっき考えていた黒マントだ。
あれ、もしかしてこれ……。
もう一度試してみる。
「召喚!『燃え盛る煉獄の剣』」
また光の中から出てくる。
「本物……なのか?」
燃え盛る剣に目を向ける。
レーヴァテインは小説の中でしか見たことが無い。
現実にはないものだからな、だが、使い方は頭に入ってくる。
ということは…
「俺が今まで読んだ小説に出てくるアイテムの召喚、使用ができるということか……。なんというか…すごいなこれ。」
能力が恐ろしく強い。そして、この世界の人が俺の世界のアイテムをしっているわけがない。
やばい、テンション上がりそう。
「まあ、最初は冒険者ギルド的なところにいくのがテンプレか…。」
とりあえず、何も無い草原の道を進むことにする。
三時間程度歩いていたら村が見えてきた。
だが、何かがおかしい。
人が見えないのだ。ほとんどの人が家に閉じこもっているのだ。
とりあえず、近くにいた兵士に話を聞くことにする。
「兵士さん、これはなのがあったの?」
「君!ここにお偉いさんが来るんだ、君も隠れていなさい。」
手を引っ張られ、近くにあった小屋に押し込まれる。
「君はここにいなさい。これは、私たちの仕事だ。」
兵士はまた同じ場所に戻って行った。
押し込まれたところには、他にも人がいて、落ち込んでる人や泣いている人、酒を飲んで荒れている人がたくさんいた。
「あの…すいません。なにがあったんですか…?」
「あぁ!?」
「あなた!やめなさい。こんな小さな子に向かって。 ごめんね。うちの夫、いま少しイライラしてて。ってあら、僕一人だけなの?お父さんやお母さんは?」
「父さんと母さんはここにはいません。もう会えないですし。」
(だって異世界だもんここ)
「あら…それはごめんなさい。今はシェルダート王国の第二王子がこちらに視察にくるそうなのよ。」
シェルダート王国……それは確か、勇者の末裔1人が建てて、その末裔が支配してる国だっけ…。
そこの第二王子か……面倒くさそうだな。
「半年に一回来て、反逆者がいないか見に来るのよ。そんなのいるわけ無いのに…。本当、嫌になるわ。まあ、子供に話してもわからないわよね。」
「いえ、ありがとうございます。聞けて納得できたので助かりました。」
まあ、ここは静かにやり過ごすか。
まだ、しっかりこの世界について知れたわけでは無いからな。
まだ、攻撃の時では無い。
そんな時、その第二王子がこの村についたようだ。
もう少し投稿します。