00-02話 女神と転生
スゥーっと意識が消えていきほどなくしてまた意識が目覚めた。
目覚めるとそこには口では説明できない程の美人の女性がいた。周りの景色は宇宙空間みたいな所で地球と月が球体で見え美しい場所なのだがそんな景色にも目が入らず神々しい美人の女性から目が離せない。
綺麗だ。俺が生きてきた中で見たことがない。人の中ではもちろんのこと、美の女神[アフロディーテ]なんかも超えるほど美しい。あれ?感動とか滅多にしないのに涙が止まらない。っていうか俺死んだはずじゃ・・・
「うふふ。ありがとうね♪まさか出会ってすぐに泣かれるほど綺麗とか美しいって思ってもらえて。気分がいいわ♪
えぇ。あなたはさっき車にひかれて死にましたよ。周りを見てごらんなさい。」
そう言われセツナは周りを見渡すと先ほどまで気づかなかった景色が目に入り唖然とする。自分が口に出してもいないのに思っていることが伝わっていることに気が付かずに。
「ここは宇宙ですか?あれは地球と月ですよね?」
「地球と月はあってるわ。でも普通の宇宙空間ではないわ。周りには見えない違う空間にいるのよ。私のうっかりであなた死んでしまったの。ごめんね?」
「そうなんで・・・って、えぇーーーっ!!!
俺あなたのうっかりで死んじゃったんですか!まじですかー。妹と母親が心配ですよ。特に妹が。大丈夫かなー。」
「えぇ。私がちょっと地球を覗いたらあなたがカメラでこっち見ちゃうのですもの。それであなただけが死ぬはずじゃない場所で死んでしまったのよ。
でもあなた、高校の自分の教室着いたらクラスみんなと一緒に異世界の剣と魔法の世界[グラスルーツ]に勇者召喚されちゃうはずだったのよ。それでどんな子が召喚されるのかなーって♪」
「えぇーっ!勇者召喚ですか!そんな面白いことになる予定だったんですか!羨ましい!死んでしまった自分が憎い。」
「あらあらまぁまぁ♪そんなあなたにお詫びに異世界[グラスルーツ]に転生させてあげる。でももう肉体はボロボロだから新しくあっちで生まれるかたちになるわよ?さっき嬉しいこと言ってくれたからいろいろ要望あればサービスするわよ?」
「ほんとですかっ!ありがとうございます。ほんとにいろいろ言っちゃいますよ?結構要望ありますから。」
四季セツナはアニメ・漫画・ラノベが大好きなのである。
「えぇ、いいわよ。できる限りのことは聞いてあげる♪」
うわー。これテンプレとかチートとかできるやつじゃん。でも欲張ったら力に溺れたりするやつだな。でもまぁー言うだけ言ってみるか!
女神には思っていることがつつ抜けである。
「では遠慮なく。
まずはこの前買ったカメラ[PENTAX Mz-3]を持って行きたいです。
次に生まれる身体はいろいろなスキルを覚えやすい強い身体で自分で確認できるようにしてください。っていうかむこうにスキルとかステータスってあるんですか?」
「あるわよ♪ステータス・レベル・ジョブ・スキル・加護とかね。エルフとか獣人とかいろいろな亜人種もいるわよ♪あと魔物もね。」
「そうなんですね!テンション上がります!もふもふとか!
あとは元の顔に似せてもらってクラスのみんなより17年早く転生させてもらえませんか?勇者召喚された人って元の世界に戻れたりするんですか?質問ばかりですみません。要望はこれくらいです。」
「大丈夫よ♪なるほどね。17年経てばクラスの子達と同じ年齢になうものね。戻れるかどうかは秘密よ♪
要望はなるべく叶えてあげるけど、元の世界であなたは死んでしまっているのよ?それでも戻りたいのかしら?」
「あっ!そうか。でも、まぁ~なるようになるんじゃないかと。」
「ぷっ!あはは♪面白い子ね。いいわ♪あなた気に入ったからいろいろおまけしてあげるわ。だからあっちの世界楽しんでいらっしゃい。」
くっ!笑った顔はかわいいんだな。これは卑怯だな。こんな美人でかわいいなんて。
そんな風に思っていると自分の周りが光始めた。
「そろそろみたいね。もっとお話できたらよかったんだけどね。」
「あっ!まだあなたの名前を聞いていませんでした。あなたのお名前は・・・?」
「ふふっ♪それは自分のステータスを見たときのお楽しみよ。またね♪」
女神は笑顔で口に人差し指を縦にあてそう言った瞬間にまた意識が保てなくなり光が消え異世界[グラスルーツ]に生まれ落ちた。