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鳥の鳴く頃に  作者:
1/5

プロローグ  あの日

知って後悔するくらいなら、興味がない内に切り離してしまう方がましだ。


奏汰(かなた)君に、伝えたい事があるの」


少女は泣き笑いの表情で俺に言った。

告げられた言葉は、妙に重苦しく心に響いた。


「私、多分親に殺される」


何故そんな事が分かるんだ?


「夢で見たから」


不思議と、少女を疑う気持ちにはならなかった。

それを言うなり、少女は去っていった。


次の日、少女は死んでいた。



少女の名前は早茅万智(はやかやまち)と言った。





・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



唯山(ゆいやま)君!!」

背中から押される感覚があった。

「おはよう」

挨拶を交わし、隣の女性と歩く。


その人は、木原美汐(きはらみしお)と言った。

「雨降りそうね…」

美汐は掌をかざし、心配そうな顔で空を見上げた。

今日の天気予報は晴れだったから、大丈夫だろう。



あの日も雨だった。

万智はずぶ濡れで、傘も持たないまま.....

「唯山君、聞いてるの?」


言われて、戸惑う。

なんでもない素振りで誤魔化す。

だが不運な事に、美汐も少女を知っていた。


切なそうな口調で美汐は


「今日、あの子の命日だったわね....」


と言った。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


学校に着くなり、同級生の鍵山(かぎやま)に絡まれた。

「今日も美汐と登校か?熱いねぇ~」

そうじゃないって毎日言ってるのに....



ガラガラと教室のドアが開く音が響く。

憂いを携えて席についた。


「今日は転校生がいる」

知るか、そんなの。


だが、美汐と俺はこのあと息を呑んだ。



「名前を早茅万智と言います。よろしくおねがいします」



俺は、その場で。


空想が現実になったのだなと確信した。



倒れるまでに、そんな事を考えていた。




つづく

こんにちは、三枝です。


プロローグとして今回書きましたが、これから残酷になるかも.....!!


という事で、読んでいただきありがとうございましたヾ(^v^)k


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