第8話.三好家 東西への外交攻勢
1554年、松永殿が筆頭家老に任命された。
俺と松永殿は、将軍家を使って旧勢力への外交攻勢と資金援助を行う事にした。
中国地方の安定化と、織田信長へのけん制である。
まず、尼子新宮党への粛清を非難して「尼子 勝久」を傀儡として擁立。
尼子家と毛利家の和平を斡旋した。
我々の目的は、尼子家の資産である「石見銀山」である。
目的通り、石見の支配権をもぎ取り、中国地方の安定化を優先させる。
……間違っても、「毛利 元就」を活躍させてはいけない。
俺と松永殿とで、一気に中国地方への外交を行う。
赤松家、一色家、波多野家、山名家と次々に属国化を進める。
こうなれば、中国地方はこちらの庭となる。
……安心して、東進する事が出来るだろう。
次に尾張の斯波氏を利用する。
今川家と斯波家に大金を積んで、和睦を行わせる。
「織田 信秀」を含む一族と斯波家を、傀儡として従わせた。
……下剋上で荒れる東海地方に、楔を打ち込む。
こうなると、織田家と斎藤家との関係が、一気に荒れる。
俺は、斎藤家と六角家、浅井家と筒井家を、まとめて始末したいと思っていた。
こちらの思惑通り、各国は内乱状態となった。
このまま、各国を疲弊させれば三好家への、東からの圧力が弱まる算段だ。
ここまでで三年掛けて、信貴山城が完成した。
三好家は、将軍家の元で畠山氏を無力化して、飯盛城を奪い取った。
ここを近畿の一大拠点とすべく、更に二年をかけて近畿一円を支配する事になる。
その頃、俺の身分が家老となり、松永殿と同輩になった。
「ふむ、ここまで長かったな。ようやく儂に追い付いたか……」
「ふふ、これより改めてお世話になり申す。『松永殿』」
俺は、ようやく安定した立場を手にする事が出来た。
「『戸島殿』これからの三好家をお頼み申す……」
松永殿は、深々と頭を下げた。
俺も釣られて頭を下げる。評定の間が大笑いで満たされた。
……1560年となり、織田信長による桶狭間の合戦も起こさせなかった。
将軍家は、各地の調整役でこちらとの接触も出来ない。
三好三人衆率いる、四国派閥の勢いは大きく削られた。
……長曾我部家との争いが本格化した為だ。
俺の知っている戦国時代は、終わりを告げようとしている。
尼子家からは、「山中 鹿之助」こと「山中 幸盛」を推挙し、俺の部下にした。
こいつは、異様に強い。
島と内藤の二人掛かりでも、攻めきれない。
「……殿。山中殿とは、どうやって戦えばよろしいですか?」
まったく、うちの参謀たる雄利ともあろうものが、何て様だ……。
「雄利、アイツは『後の先』を完全に読み取っている。どういう勘かは知らぬがな」
俺にとっても、未知の戦い方だ。
……どうやら、毛利家と尼子家は俺の知っている以上に、レベルが高かったらしい。毛利家を止めておいて、本当に良かった。
「俺も入る。三人で完全に距離を取って、遠距離から仕留めろ!!」
『はっ、了解しました!!』
山中鹿之助の戦い方の本質は、カウンター戦術にある。
近距離専門なのだ、鉄砲との戦いは分かるまい!
予想の通り、こちらが離れて弓や鉄砲で撃ち続けると、陣が崩れる。
「それっ、突撃せよ!!」
我々は、タイミングを合わせて包囲網を作る。
流石に、三人同時に相手は出来ない様だ。
「済みませぬ、殿。こちらの負けにござる」山中隊からの降伏となった。
「しかしまあ、これだけの攻撃を避け続けたものよ……」
士気では優勢だったとしても、これ程守りが固いとは。
……我が軍も、良い人材に恵まれたものだ。
そろそろ、近畿一円の支配権を完全に固める時期だろう。
俺の知っている限り、三好家一門は次々と倒れる。
……避けようのない悲劇が始まる前に、こちらで天下を手中に収めるのだ。
やはりというか、斎藤家を中心に各国が不戦同盟を組む状態となった。
このまま、千日手になる前に各個撃破しないと、逆に三好家が危ない。
……将軍家も、傀儡のままでいるとは思えない。
特に、あの将軍は俺を嫌って、近寄るのさえ避けている。
中国地方の大名や、朝倉家を抑える必要も出て来るかも知れない。
今の朝倉家は、朝倉宗滴を筆頭に全盛期を迎えている。あの爺、何で死なないんだろう?
とてもではないが、三好家では互角以下の戦いとなる。
俺の指揮下に三万の兵がいても、とても抑えられるとは思えない。
……せめて、鉄砲部隊が千丁を超えるまでは戦いたくない。
それほど、朝倉家が強いのだ。
一つ間違うと、東海地方の均衡が破れる可能性もある。
……仇や疎かには出来まい。
俺は、寝た子を起こさない様に、早く爺共が死んでくれるように、祈るしかない訳だ。
事、ここに至っては何も出来る事は無い。
……今なら、経済的に圧倒できる状態なのだ。
これを逃すと、三好家の天下統一の目は消える。
大殿はじめ、一門衆が元気なうちに終わらせたい。
俺の予想では、三好家内部で数年内に内部分裂が起きる……。
そうなる前に、後の跡継ぎたる「三好 義継」の後見人に収まる。
家督相続さえ上手く行けば、三好家が将軍に成り代わる事も出来る。
それが、俺にとっての最終目標なのだ。
……そろそろ「織田 信長」が本気を出さないか。
今の心配事を上げていくと、胃壁がギリギリと痛む。
何故、ここまでやっても安泰な未来が見えないのか?
俺は、この時代に俺を連れてきた神様の悪戯に、心をかき乱される思いで一杯になった。
……早く、天下統一を成し遂げ、松永殿と名物を並べて茶席を楽しむ。
それだけを目標に、未来の苦労をひた隠すのだった。
信長の野望新生システムでは、属国化と吸収合併が物凄くやり易くなっている。
中盤の中だるみを抑える為だとは思うのだが、敵がこの仕組みを使わないんだよなぁ……。
敵も、猛烈な勢いで攻め込むのではなく、外交攻勢で近隣を従属させまくり……というAIなら、もう少しやりがいもあるのだが。
そこはほれ、ゲームデザイン論とか言う奴ですよ。
「賢いAI」よりも「良いAI」というCIVのデザイナーのアレ。
そこそこハンデを与えておいて、AIを巻き返すカタルシス……そう言う話なのでしょう。
歴代の名シミュレーションゲームというものは、この辺の塩梅が絶妙なのだ。
ファイアーエムブレムシリーズのひりつくような「こんにちは、死ね!!」というAIの賢さ。
CIVやっている時のモンちゃんやガンジーⅡのような、強烈なインパクト。
ゲームやってる方がツッコミに回るアレ。あれが楽しいのよwww
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ドラクエ4とかCIVとか、アホAIは可愛いよね(小並感
まぁ、チューリングテストっぽい感じではあるよね……マルチ―!!
そのぅ、人型ロボットが好きな性癖というのもいる……業が深いなぁ。
何の理由も無く包帯すれば、生き返る漫画があるんだ。
突然ネジが飛んで、壊れるアンドロイドとかもあり。
機械はいても、のけ者はいない!
だが、水槽に浮かんだ美少女の脳髄……てめーは駄目だ!!