ご令嬢?は婚約破棄をお望みです!
よろしくです
どこで気づかれるかわかりませんが、書いてみました
「お父様、その婚姻は本当に必要でしょうか?」
エルシア王国の王である父の御前に跪き、事の必要性を私は問う
「すまぬリーザ、既に決まった事なのだ」
難題を吹っ掛けた筈が了承されたらしい
つまりは、隣国との友好の証しとして、お互いの子供の婚姻をと、その条件に色々盛り込んで破棄させようとしてくれたらしいが、彼らはクリアしてしまったらしく、受け入れざるを得なくなった、ということだ
でも隣国に赴くには、病弱な母が気にかかる
艶やかな黒髪に陶磁のように白い肌、伏せられるように長く流れる睫毛が優麗ながら、体調は芳しくない
私も母の系統を受け継ぎ、流れるような艶やかな黒髪をもって産まれた
「分かりました、この件は持ち帰らせていただきます。あと、婚姻と婚姻破棄に関する資料の閲覧の許可をお願いしたく」
お父様の奮闘もあるのだ、聞き分けの出来ない子供ではないので、私もどうにか働こう
資料閲覧の許可をいただき、御前を失礼して、部屋へと戻る
資料を読み込む
私が覚える事は多い
出発は早い方が良いだろう
従者を数人つけて私は隣国に出立する
隣国オリシスの貴族らが通う学園に留学するのだ
隣国の王には私からも幾つか条件をお願いする
私には自国の影と護衛をつけるので、詮索しない事、部屋には此方から連れてきた従者のみでお願いする事、その他諸々をお願いしてみた
それはあっさり許可される
一応色んな可能性を考えるも、エルシアから来る利益が大きいのかもしれない
他国に奪われる未来よりかはよかったのだろう
私さえ止めておけば、彼らの未来は明るいのだろうかな
入国してまず謁見したオリシスの国王、王妃、王太子はいい人のようだ
が、宰相や上級貴族らの面々を見ると、虎視眈々とした猛者のように感じる
彼らに笑顔を送りつつも、この国王が、傀儡なのか、彼らを牛耳る仮面の王か、を鑑みる
おいおい探ってみよう
私の婚約者の王太子イズンは、いい人のようだ
彼の取り巻きである彼らも、そこそこ良い家臣になり得るだろうと思うが、どうやら親との確執もあるらしい
剥ければ化けるのではと思う
そうなればこの国は安泰のようにも思える
だが、私としては破棄にしたい案件なので、彼らの行く末を応援する気も時間もない
自分で乗り切らなければならないので、どうしようもない
自力での打破を祈ろうと思う
学園に通いつつ、王妃による教育、ダンス等の必須科目、暇があれば図書館に通っての勉学をしつつ、王太子の公務にも付き添う
自分の時間を左右されるわけにはいかないので、私は取り巻きを作らず、冷淡な令嬢として色々な尾ひれがついた
彼らにとって物事の真偽は必要ない
お茶会のお茶請け程度のつまみに、花を咲かせたいのかもしれない
いい噂にはなりそうにもないが、破棄となる題材にはなるのだろう
イズンはそんな私を大事にしてくれる
出来れば婚姻するなら貴方がよかったのにな、と思う
貴方となら手を取り合う未来が見えたのにな、と思う
その思いを胸に仕舞いつつ、他人事のように静かに謝辞を述べる
ドレスの上に乗せた両手を握り混む
王都の街中で、お祭りがあるらしく、イズンがお忍びデートをしよう!といってくれた
隣国の祭りは自国とは違うニュアンスを含めていて、とても楽しい
はぐれぬようにと繋いでくれた手は私の華奢な手とは違い、少したくましくある
彼の鍛錬による賜物なのだろう
少し恋しく羨ましくもある
その気持ちは貴族らしい笑みでひたかくす
空いた方の手を、いきなり誰かにつかまれた
イズンのいる手前、対応するわけにいかず、唖然としていると手を両手で握り混む少女に見詰められた
イズンもお忍び故に、不敬であるともいえず
少女に主導権が渡る
「私っ、女の子同士のお話がありますの、御前を失礼しますっ!!」
そういいながら女の子が、私を路地へと引き込む
イズンには待ち合わせ場所を告げて、彼女に引っ張られていった
イズンには護衛もついてるし大事には至らない
デートを遮られた事に対しては後から謝ろう
今はこの少女が気になる
路地を幾つか奥に入って少女は口を開き此方をみる
「貴方、誰なのっ!?」
どうやら彼女は何処からか来たらしく、乙女ゲームや悪役令嬢やヒロインだのと、わからない語句を述べていく
何ヵ語かは網羅してる私にもわからない言葉があるとは歯がゆくある
彼女のチイト能力というもので、私にも友好度バロメーター?というものが見えるので不思議に見えたらしい
わからない語句は多いが、どうやらイズンに恋い焦がれてる?様子で、色々話を聞くことにした
「……で貴方の事は知りませんでしたし、ロザミア様は他の方と婚約されたとききました!私もまだ貴族様の養子になれてないので可笑しいなって!!えっとリーザ様?お願いです!私の悪役令嬢になってくださいっ!!」
色々言いたいことはあるが、ロザミアって誰だっけ?
んーと、あああの子か
イズンの傍に置いとくと後々毒婦になるだろうから追い落とした令嬢か
悪役令嬢?というものについても聞き込む
「苛めるのは不本意ですけど……ねぇ、彼との婚約破棄のお手伝いしてくださる?」
彼女、ステラはとても朗らかで可愛く、幾分強かにも見える
「苛めるのは不本意です、が、貴方が勉学やマナーを頑張り、イズンを支えてくれるのであれば、協力しないとはいいません」
私では彼と結婚は叶わないですからねと呟くと、苦笑しつつ、お互いの為です。と、ステラは私を励ますように手を握ってくれた
そして、私は影で伝達し、彼女を貴族の養女として迎え入れてくれる筋を用意した
イズンにはステラの物事に触れずに遠縁の知人で懐かしくて声をかけてくれたのだと説明して、謝罪を述べた
イズンを支えるべく、夫の職場となる場や教育には熱心に寄り添った
彼の王太子としての姿勢は勉強になるし、好ましくもあった
彼の横顔が好きだと思う
私はどうして……でないのだろう
私はどうして……しなければならないのだろう
彼はお気に入りだという場所に連れてきてくれたときは嬉しくてつい言葉にだしてしまった
「イズン様、ずっとお慕いしております」
と、つい涙が出てきてしまう
顔を伏せた私の額に、手にと、彼は口つけてくれた
嬉しくて苦しくて、その時が来なければと乞い願った
そして新学期に彼女はやってきた
そして私たちの関係は変貌を遂げていく
徐々にイズンとの距離をおきつつ、ステラとの出会いを増やしていく
私は私で、あらぬ噂を立てつつ
ステラにあっては、小言を述べ扇子の裏で笑い、彼女も泣く素振りの中で笑い、苛め?る機会を増やしていく
私の婚約破棄したい願いと、ステラのイズンと婚約したい願い、という利害一致から物語が進んでいく
イズンの表情から笑みが消え、ステラにより取り戻し、私への憎しみへとなっていくのは心苦しかった
裏で色々牛耳つつ、国王の居ない場をセッティングして、ダンスパーティの場での断罪が行われた
「隣国リーザ・エルシア皇女!私、イズン・オリシスとの婚約を破棄する!愛するステラ・ジャギールに対する横暴許しては置けないっ!即刻本土に去れっ!!」
「そんなっ!!」
(えっと、ステラからいわれた流れ、どうだっけ……
そうだ)
「私は彼女の事を思って諫言しただけですっ!」
(大丈夫、断罪材料は此方で用意しているし、不備はないはずだし、断罪に関わった彼らに対しての処遇の軽減は、後々にお願いするしかないな)
証拠を突きつけられ、ようやく婚約破棄にたどり着けた
「私は自国にて、私の罪を重く受け止める事にいたします」
やっと成された婚約破棄
その代償は大きい
さよならリーザ、今までありがとう
「イズン、私は君の1番でいたかったよ……ずっと愛してる」
素の声でいい放ち、その場を後にする
彼に想いは届いただろうか?
その後父からの言伝てもあり、婚約破棄は受理される
私に関しては内密にされたらしい
両国との関係も良好とされた
が、父が従兄弟であるオリシス王にひっぱかれたのは秘密である
酒の席の公約などしない方がいいし、訂正は早めがいい
その後リーザは何処かの教会に向かったとされている
隣国イズンとステラの結婚があり、そしてその後自国でも私の婚約発表が開催される
私の婚約に駆けつけた彼らが、私がエルシア王太子リージュとしりビックリされたのは今でも笑い種である
今となっては彼らと私らの子供を介しての家族になったのではあるが
母の母国では成人まで男子を女性として育てる風習があり、私も女子として育てられた
その時の姿をイズンの父が気に入り、婚約の流れとなったらしい
イズンとはその後仲直りをしたが、婚約のときの2人の言葉が今も気にかかる
ステラの「隠しキャラも尊いな」はよくわからなかったが、イズンの「おてつきにしとけばよかった……」はちょっとときめい……いや、キスぐらいなら吝かではなかった
まぁ今は、気の置けない親友だ
此れからは孫の話に花を咲かせたいと思う
ということでした。(を先にかく)
リージュとしては、隣国の帝王学とかも気になってたので、学びにいこうと思っての婚約受理(仮)でした。
イズンの事は親友として好ましくあったようです。
ヒロインのステラは、彼が隠し攻略対象キャラと(パロメーターがあったため)して男性だと理解しましたが、自分の推しがイズンだったのと、リージュが退けた本物の悪役令嬢のロザミアを蹴落としたため、ロザミアは他の貴族令息と婚約したので、ストーリーから外れました。
ので、リージュとの利害一致となりました。
親世代としての話ですが、オリシス王は外堀を埋めるのが早く、エルシア王がどうにかやめさせようと頑張ってましたが、一致も察知もならなくなったので、リージュに委ねられてしまいました。
エルシア国でのリージュは、身体が弱く公務に出ることも叶わない、とされ、影武者が用意されてました。
その後エルシア国ではリージュによる王妃育成のカリギュラムが組まれて、多くの国母候補が生まれたとされてます。(ましたらいいなぁ)




