12.ポイントの使い方
5ポイント消費したから残りは9ポイント。
今後のために残しておくべきか、使ってしまうべきか。
少なくとも残りのスキルの中で急いで取るべきものは見あたらない。
ただ一つだけ気になるのは『幸運値上昇』だ。
おそらくパッシブスキルの一つだろう。
注目すべきはレベルが存在すること。
これから先、きっと『運が良かった』で乗り切れることと『運が悪かった』で大きなミスとなることが出てくるはずだ。
ならば早々に取得してレベル上げに励んだ方がいいのではなかろうか?
そう考える一方で、一気に7ポイントも消費してしまうスキルとなるとなかなか手が伸びづらい。
今まで1レベル上がるごとに保有ポイントが2ずつ与えられている。
これが継続的ものなのか、それとも初めだけでもっとレベルが上がれば低くなっていくものなのかは不明のまま。
もしこれからも継続してレベルが1上がるごとにポイントが2ずつ入るとしても、7ポイント稼ぐにはレベルを4上げないといけない。
今後、段々とレベルが上がりにくくなっていくのは確実なのに、だ。
レベルが上がるごとに必要ポイントが下がっていく、なんてことがあればいいのだが、少なくとも初めから圧倒的存在感を誇っている『破壊Lv.1』の必要ポイントは相変わらず12のまま。
つまりそんな都合のいい方向への転換は期待しない方がいいのだろう。
それに熱湯なんて2ポイントだったけど、なかなか使えるスキルだった。低ポイントスキル=使えないということではない。
それでもレベルが存在する魔法系スキルがあればこれからの成長も見込めるのも事実。
これから先、魔法系のスキルが出てきた時のために温存しておくべきではなかろうか。
悩んだ末、僕は温存することを決意した。
9ポイントもあればきっといい魔法系スキルが取れるだろうと期待して、ステータス一覧を閉じようとした――その時だった。
ドンッ――と大きな音が部屋中に響く。
その音に思わず身体がビクっと跳ねてしまう。
スライムが現れた!?
それもこんなに大きな音を出すなんて相当な大物に違いない!
急いでステータス欄を閉じ、すぐさまドア横の電気をオンに切り替える。そしてベッドへ続く、閉ざされたカーテンを開いた。
「柏木君、起きて!」
気持ちよく寝ている柏木君の身体をゆすり、大変だよ! と繰り返して……音の正体に気づいた。
立てかけてあったハサミが倒れているのだ。
柏木君の寝相により発生した振動によって。
何だ、ハサミか……。
安心してその場にへたり込むも、当人は全く起きる気配がない。
置いてあったのが枕元じゃなくて良かったと安心すればいいのか。
それともここまで騒いでも起きる気配がないことに感心すればいいのか。
とにかく何もなくて良かった~。
ハサミが再度倒れないよう、地面に横たわらせて置く。
そして電気を再びオフにして、自分の寝床へと戻る。
今度こそ明日に備えてしっかりと寝ようと決めて毛布にくるまった。
魔法系スキルが手に入るといいな~なんて夢を見ながら、やってきた睡魔に意識をゆだねるのだった。
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