10.小さな寝息
「おやすみ、スーさん」
「おやすみ」
二人で窓とドアの鍵がかかっているか、蛇口はきっちり閉まっているかを入念にチェックした。そして各々の武器は寝床近くに配置する。
柏木君もカーテンを閉め、ベッドに入ったのを確認して電気を消す。
そして僕も先ほどの大物を越えるモンスターが現れないことを祈りながら、ソファの上で横になった。
とはいえ、一応形だけ。やはりモンスターが来るかもしれないことへの心配は拭いされない。
それに正直、あまり眠くはない。
元々睡眠時間は長くないのだが、昼間強制的にスリープモードに入っていたため、すでに結構な睡眠量を取っているといっても過言ではない。
軽く寝るだけでもすっかり回復してしまうことだろう。
それよりも二人のことが心配だ。
両親と離れて知らない人達と過ごしたあずさちゃんに、ダンジョン化してから心労が続いているだろう柏木君。
二人ともストレスで眠れなかったりはしないだろうか。
――なんて心配していたのはほんの少しの間だけだった。
カーテン越しにスースーと小さな寝息が聞こえてくるのだ。
それもタイミングがずれて、二つ。
体力的な限界を越えたのだろう。
それでも悪夢にうなされるよりもずっとマシだ。
これからどれだけ寝る時間が取れるか分からないし、眠くないとかいってないで僕もやることやったらさっさと瞼を閉じてしまおうと心に決める。
睡眠も重要だが、先にレベルアップしたステータスの確認と、新たにスキルを獲得するのが先である。
明日はきっとまた忙しくなるだろう。
今日の何倍も。
だから今のうちに一人で済ませることが出来るのならそれに越したことはない。
暗い部屋の中でアイコンをタッチすればすっかり見慣れてしまったステータス欄が開かれた。
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