4.魔石①
「ちょっと魔石狩ってくる」
「それって、モンスターと戦ってくるってこと?」
危ないよ、と続けようと口を開く。
けれどそれよりも先に言葉が紡がれる。
「ここは圭吾の持ってた魔石があるからしばらく大丈夫だろうけど、他のところはとりあえず少し強めのスライムの魔石置いてるだけだし、いつ安全圏じゃなくなるかわからないから」
「それって、どういうこと?」
魔石を置く?
安全圏じゃなくなる?
意味がわからない。
『魔石』と『安全』が関係しているということだろうか。
首を左右に捻ってみても、その二つの関係が頭の中で結びついてくれない。
「強いモンスターからドロップした魔石を置くと一定範囲内に弱いモンスターが近寄らなくなるんだってさ。新宿で出来たダンジョンにいた人が発見したっぽくて」
ほらこれ見て、と突き出されたスマホに映っていたのはツブヤイッター。
そこにはあの日、初めてダンジョンが発生した日のように何十、何百ものつぶやきが流れていた。
そしてその中で『魔石』というワードが入った呟きに重点的に目を通していく。
『大きめのスライムの魔石ゲット。渋谷のCDショップにおいたよ』
『新宿駅構内の売店に魔石設置完了』
『ヤバい。店の中入ってきた! やっぱ適当に倒したスライムの魔石じゃダメだった……』
『新宿駅にいた棍棒を持ったゴブリン倒したら黒緑の魔石落ちた。駅から出て映画館目指す』
「匂いとかはしないけどさ、モンスター同士ではあんな強者を狩るなんてあいつはヤバい! 近寄るな! って分かるんじゃない?」
これがあずさちゃんのお母さんが言っていたセーフティーエリアか。
まさか魔石を置いて作っているんだとは思わなかった。
どうやら弱いモンスターの物だと意味はないらしいから、魔石は魔石でも何かしらの基準が存在するのだろう。
例えばレベル差とか?
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