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2.出発の準備と流れるアナウンス②

 だが小説の中の主人公達と比べて圧倒的に不利という訳ではない。

 生徒達が事前知識としていろいろと教えてくれたこと、武器となりそうなものを用意してくれたことは小説の中ではありえなかったことだ。


 みんな生きることに必死で、たかだか先生の世話なんてするはずもない。


 創作の世界とは違って、日本全土にモンスターがあふれたりとかしていないから、そこに近寄らなければ今のところ安心だから、というのもあるが。


 そうでなければこうして朝早く起きて、呑気にお昼ごはん用のからあげとたまご焼きなんて作っていない。


 からあげ用の鶏肉は昨日の肉の日セールで、タマゴは水曜日のタイムセールでおひとり様2パックまでのものをゲットしたのだ。


 多分みんな来るだろうし、お菓子があるならおかずもあった方がいいだろうと思って張り切った結果、若干作りすぎてしまった感は否めないが……。


 まぁこれくらいペロッと食べちゃうでしょう!


 からあげにたまご焼きをお重に、クッキーにべっこう飴をそれぞれの容器に詰めて、不思議な組み合わせの食べ物をリュックサックに入れていく。


 約10人前、それも食べ盛りの高校生を基準とした量だから結構な量である。

 まるで親族総出で子どもの運動会にでも行くのかと突っ込みたくなるほどの大荷物になってしまった。だが持っていけない量でもない。体力がないとはいえ、これくらいを学校に運ぶだけの体力は持ち合わせている。


 さてと、そろそろテレビを消して家を出るか。

 そう思ってテレビの電源をオフにした時のことだった。


『ダンジョン外でモンスターの発生が確認されました。これにより『東京』地区がエリア化いたします。これより3分以内に初期ステータス設定及び武器登録を終了してください。各自に与えられる初期ポイントは100です。……それでは開始』


 ――聞きなれたアナウンサーの声の代わりに、無機質な声が脳内に流れこんできたのは。



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