双子のシスコン 弟side
姉が風呂に入ってる間、俺はテレビを観る。
が、姉の事を考えてテレビの内容に集中できない。
俺は姉が好きだ。好きと言っても姉弟の好きじゃなく、1人の女性として。
いつしか姉を女性として好きになってしまい、俺は姉弟として産まれた事を憎んだ。
それに双子って。
二卵生だから特別そっくりって訳では無いが、意外と似ている所は多い。
けど、自分とは違い不器用な姉が愛おしくて仕方がない。
姉は俺の事を未だに可愛い弟としか見てないだろう。ただ、いつまでたっても俺から離れようとしない姉に少し期待している自分がいるのは事実で。
このままでは本当にいけないとはわかってはいるが、ついつい甘やかしてしまう。
姉も俺もお互いに依存していると思う。
姉は精神的に弱いからきっと俺が離れていったら壊れてしまうかもしれない。いや、それは俺も同じか。
そんな事を考えていると姉が風呂から上がった。
いつもと同じ俺のシャツを1枚着ただけの格好で。
今日も姉が可愛すぎる。
「ちょっと、髪の毛濡れたままじゃん。」
俺は誤魔化すために姉を叱った。
「えー、面倒臭い...。」
そう言い、姉は冷蔵庫から水を取り出し飲み始めた。
はぁ、この人は女としての自覚はあるのか。
「ちょっとこっち座って。」
姉にソファに座るよう促す。
「へーい。」
そして姉はソファにちょこんと座った。
こんな姿誰にも見せたくないな。
そして俺はドライヤーを取りに行き、姉の髪を乾かす。
「んー。きもちー!」
姉は気持ち良さそうに目を閉じている。
「次からは自分でやってよ。」
そう言いつつも毎回俺もやってあげるんだけど。
「んー。」
姉は眠そうに返事をした。
このまま寝てしまいそうだ。まぁ、良いけど。
髪を乾かし終わったら、案の定姉は気持ち良さそうに寝ていた。
こんな無防備な姿、俺以外の人が見たらどうなるんだよ。
そんな無防備な姉に若干腹を立てながら、姉を寝室まで持ち上げ連れていった。
俺達は父母と離れ、二人暮しをしている。
ただ学校に近い所で過ごすために離れて暮らしているため、小さく古い家に住んでいる。
そのため、俺と姉は同じベッドで寝ている。
お互い嫌がることなく。
だが、流石にいつまでも一緒に寝るのは俺の理性が保たない。
「はぁ。」
俺は溜息をつき、姉をベッドに降ろした。
そしてすやすや寝息をたてている姉の髪の毛を撫でた。
可愛い...愛おしすぎる...。
姉が好きすぎて気が狂いそうだ。
「んっ。」
姉が撫でられて気持ち良さそうに寝ている姿を見て我慢できなくてキスをしてしまった。
まぁ、姉が寝ている間にキスなんて何回もしているけど。
いつか姉からキスされる日が来ないかな。なんて考えながら俺も姉の隣で眠りについた。