推物語のその後
これはとある2人の物語の結末...というとなんだか綺麗に見えますがこの物語は皆さんご存知のようにすでに胸糞悪く終わっています。といより終わっていてくれ。ひとまず冗談は置いといてこの物語は彼女が推物語を終わらせた時点から少し先の話になります。そんなわざわざ"小説家になろう"で書くほどのものではないとは思いますがせっかくなのでお遊び程度に書きます。なるべく簡潔にそれでいてちゃんと胸糞悪く。
※この物語は完全にフィクションとは言いません。 限りなく創作文です。
ジャガイモの存在意義
まず、どうしても語らなければならないのは私とsinさんとの関係について。読者の皆さんは気になるところであろう。私と彼女の関係は関係そのものを考えるのが無粋な関係である。友達といえば聴こえが良いかも知れないが私たちの会話はすべて虚構である。従ってあらゆるつらく、悲しい事象でも私たちはネタとして昇華される。故に私は彼女が泣いている姿を見たことがない。そして何よりも現実と虚構をお互い理解している。私たちは虚構的関係であり現実と虚構が交わる事がありえない、そんな関係である。
次に、私と元推しさんとの関係について。元推しさんとは言わずもがなsinさんの元推しのことである。私と元推しさんは特段関係があるわけではない。私が来るべき時のために連絡手段を保つためにつないできた関係である。当然の如くsinさんが推しさんと合わなかったように私もまた合うわけがなかった。
さて本題に入ろう。
私がわざわざ元推しさんとの関係を保ってきたのは来るべき時に二人の関係を完全に切るためである。
このように書くと如何にも私が縁を切らせたように思うかもしれないが、私にそんな力はない。2人の関係が切れた原因は本人たちによるもの、それは紛れもない事実である。私がしたのはあくまで後始末である。
私が2人を完全に切らせようと考えた理由は一つである。元推しさんと関われば関わるほど災いをもたらす。これに尽きる。元推しさんが引き起こした災いを彼女は仮面を被りながらいつも遠回りに対処してきた。私は一通り聞くには聞くのだが、あまりに聞くに堪えなかった。元推しさんの起こす災いは*”エンドレスエイト”のようにこれからも引き起こす。被り慣れた仮面も、染みついた嘘も、これらは本来捨て去らなければならない。だから2人の関係が崩れたとき彼女を開放するため私は完全に縁を切らせるよう考えたのである。
*”エンドレスエイト” 涼宮ハルヒの憂鬱より
10月17日
10月17日の深夜0時私はとある男の枠に入った。そこには彼女から聞いた通り元推しさんがそこでコメントを打たずに寝落ちしていた。そして私は元推しさんをガチ恋している彼に私がどういう者であるか説明したのち、私は彼に伝言を残した。
”あなたが切った彼女は復縁することを微塵も望んでいない”
そして彼には皮肉を込めて ”どうかお二人でお幸せになって下さい” と送った。
彼は気だるげにかつだるそうに ”オープンで話す内容ではないと思いますが、私にも責任がありますが、私的にも彼女2人がもとの関係に戻ることはないだろうと思う” と語った。
私は ”その方が都合がいいですもんね” とまたしても皮肉を送った。彼が答えることはなかった。
そうしているうちに一人枠に入ってきたので私から最後に一言
”勝手にやってろ” そう残して私は枠を後にした。
私が彼の枠に入った理由は単純明快である。保身第一の彼に対してあまりに腹が立ったからである。皮肉を言えたのはよかったが男は全く自分を下げずに対応してきた。彼は自分を落とさないよう生きるのが染みついている。元推しさんにとっては彼が相当な性悪であることに気付くはずがない。
そして私は彼の枠を抜けた後 元推しさんに対して最後のDMを送る。
まーたぶん知ってると思うんですけどそちらの水素さんにご迷惑をお掛けしたことは謝罪致します。
これは貴方が選んだ選択です
厳しいことを言ってる事は十分承知です。何卒お許しください
最後に
どうか幸せになって下さい
今までありがとうございました。
私は無難に送った後、朝起きた後、元推しさんから返信が来ていた。
sinちゃんの代弁であってる?
私は返信した。
代弁したつもりは全くないです。
すると彼女から驚きの返信が来た。
なるほど?
とりあえずじゃがさんの意見って事ね把握。
1個私の意見を言うと、これは貴方の選択ですって言葉がありますが、私は関係を切ったのを私の選択だけでは無いと思ってます。
sinちゃんから、色々言われて距離置きたいって言われて、だいぶ神妙な感じだったから今まで自分が思ってた気持ちを話しました。
でも、そのメッセージでだいぶ傷つけてしまったのは知ってます。
また、そのメッセージを送るにあたって私が彼女の枠に行かなくなったことが最初の原因ってのも知ってます。でも、私が彼女の枠に行かなかったのは枠の雰囲気が苦手だったからです。みんなで調味料のアイコンにして盛り上がったり、レンジャーのアイコンにして盛りあがったり、嫌いでは無いけど落ち着ける雰囲気ではなかったです。
最初に距離置きたいって言ったのは向こう、ブロックしたのも向こうです。私は現に彼女に関係を切りたいと言っていません。彼女にお手紙を送ったあの日、彼女の枠でみんなに今思ってることを言ったと聞きました。その時、私の手紙に私が思った以上にすごく傷ついていた事を知りました。そのとき、こんな気持ちを持って彼女関わる資格は無いと思い、もう枠で話すことはないと呟いていました。
あと、水素さんとは2人でお幸せにと言っておりましたが、ただ推し推されの関係です。
sinちゃんと水素さんは出会った場所がそもそも違う。だからこそ、対応に差が出てしまったはあると思います。sinちゃんとは今までのこよアプリのノリで自分が行きたいなと思った時だけ言っていましたし、水素さんはspoonの推しという定義に当てはめて、よく枠にも通っていました。ここに差を感じられていたなら申し訳ございません。
ここからはsinちゃんへのメッセージを書くけど伝えても伝えなくても大丈夫です。
私たちはspoonに来てから関係が崩れて行きましたね。これは私やsinちゃんが色々悩みすぎたり、溜め込みすぎたり、自分の気持ちを素直に話さなかったせいだと思います。恐らく私たちの関係はもう続くことはないと思いますが、どうかお元気でお過ごしください。2年間楽しかったです。ありがとうございました。
私は呆気に取られた。そこまでして自分を守るかと。まさか君もそこまで彼と同様クズだとは思わなかった。私が唯一の皮肉的に送ったあなたの選んだ選択というのに対して見事に徹底して返してきた。あたかもsinさんが勝手に離れていったかのように。というより彼女は手の救いようのないとこまで来ていたのだと最後の最後に実感した。
さて私は彼女の得意な都合の良い解釈をしようと思う。まず、私の目的は達成されたといって良いだろう。これでこの2人が再び関わる事はない。しばらくは胸糞悪い日々が続くであろうが穏やかになっていくはず。ネタとして昇華させるにしても問題ないだろう。そして彼女は私への返信で”2人でお幸せに”と送られたことに対して猛烈に批判していた。これは批判すればするほど水素さんを振ることになるのである。どうやら頼んだ伝言と共に私の皮肉そのものも伝えてくれたらしい。大変愉快である。私が最後に送った”どうか幸せになって下さい”
これは私は水素さんのことだけではない。あなたはsinさんという大恩人と縁を切った。きっとこれからも散々な目に合うだろう。しかし、守ってくれていた彼女はもういない。というより守られていた事すら気付かないだろう。救いようのない元推しさんの物語のその先に関わる事は余計なお世話であり、野暮である。私は祈るだけ。そうして私は”分かりました”と縁を切る。
執筆者 じゃがいもに水
協力者 干からびた梅 、sin
思いの外短く終わって助かりました。読みづらい文章でところどころ分からない箇所も多々あると思いますが読んでくださりありがとうございます。私自身spoonで仲良くさせて頂いているのでぜひ読んでもらいたいと思い執筆するに至りました。この物語は少しでも胸糞悪くならないよう努めましたがあまりに難しかったです。痛々しい敵意丸出しの皮肉な表現があります。これまで仲良かった方に深くお詫びします。こうして私は保身する。どうもありがとうございました。