【1−4】終わるべきだった物語
自己紹介もそこそこに、この異世界についてシエラが色々と教えてくれた。
「ここはファレジア大陸、リルベラ王国にあるA型迷宮……通称《時間迷宮》の、多分第37階層にある私の……終の棲家」
「……」
なるほどわからん
「とりあえず質問していい?」
「いいよ。どうせ理解してくれると思ってなかったし。」
「あのねぇ……まぁいいや。とりあえずA型迷宮ってなんだ?」
「え、意外。ファレジア大陸ってところから突っ込まれると思ったのに」
「ユーラシア大陸のオランダ王国みたいなもんでしょ」
「オランダって王国だったんだ……。そんで?A型迷宮ってなんだって話だよね」
A型迷宮とは、このファレジア大陸を含めた主要な6大大陸や他大小の島国に存在する迷宮の種類のひとつであり、AからEまでわけられること、その判別方法は、迷宮入口にある宝石の色と形で判断できるらしい。どうやらこの宝石によって攻略の難易度に差ができているらしく、A型迷宮が最も難易度が高く、現在発見されているのは7つしかない。E型迷宮になればなるほど迷宮の数は増え、難易度が下がっていくそうだ。
そしてA型迷宮には一つの謎がある。それは「破滅の詩」と呼ばれる詩が迷宮の近くで発見されている。ということだ。この詩については未だ謎が多く、その中でも「どの言語にも属さないのに、なぜか全ての種族が読むことができる
」という、まるでS○Pにあるような話があるという。
その中で、ここ⦅時間迷宮⦆と呼ばれる場所には、このような詩が発見された。
───時間は無慈悲にも過ぎ去り、我々を置いてどこかへと消えてゆく。もし時間とともに生きることが出来たなら、我々は一体何を捨てゆくのだろうか───
「……」
なるほどわからん。これさっきも言ったな。
「オッケー、大体わかった。でもあと2個、わからないのがある。まず1個目、シエラ
、『終の棲家』ってどういう意味だ?」
「あぁ、それはね……もうこの階層から進む気がなくなっちゃってね。戻ろうと上の階層に行ったはいいものの、戻る道が無くなっちゃってて」
「そういうのって無くなるのか普通」
「ここはA型迷宮なんだ。私が昔攻略した《虚構迷宮》でも似たようなことあったし」
「ふーん……ん?何?今A型迷宮攻略したって言ったか?」
「そうだよ、ほら」
そう言ってシエラは一丁の拳銃───にしては少し大きい銃を僕の前に差し出した
「これは?」
「なんて言えばいいんだろうね、遺品?ボスドロップ?」
「遺品とは言わんやろ」
「そっか。まぁそんなもんだね、強いよ。これ」
そう言ってシエラは突然僕の眼前に銃を突きつけた
「えっ」
「じゃあね」
カチ
バン




