始まりの日の日常(タイトル仮)
初投稿です
誤字脱字があればコメントください
タイトルはもしかしたら変えるかもしれないです
ある年の4月6日、
俺、柊悠介は、いつもどうりの時間に起床し、いつもどうりの学校制服に着替え、母が作った朝食を現在進行系で食べている。
いつもとほとんど変わらない朝食だが今日は少し違う、何故かちらし寿司なのだ。我が家には謎の決まりがあり、そのひとつに「学校の学期初めの日の朝食はちらし寿司!」なんと言うものがある。人生まだそんなに生きていないが、こんな決まりがあるのは我が家ぐらいなのでもしかしたら我の強い家系と言えるだろう。
改めて自分の家の謎の慣習の起源を、ちらし寿司の酢飯が口の中で味がしない程度に考えながら食べていると
「悠介、もう8時近くだけど間に合うのー?」
ダイニングテーブルとキッチンを挟んで母親の声が聞こえてくる
「もう食べ終わるから大丈夫ー」
「凪紗と大智はもう中学校に行っちゃったんだからもうそろそろバスが来る時間でしょー」
「わかってるってー」
壁にかかっている時計に目線が行ってしまう、すると8時10分をすぎていた、俺が乗るバスは8時25分
分でバス停まで走っても12分程はかかってしまう、一年生の時に散々計算した登校時間を考えながら俺は急いで朝食を口の中へかき込むが、惜しくも水を飲んでいる時間もなく口の中は酢飯の酸味で満たされているいる、玄関に置いてあるリュクを持って玄関まで行きドアを開ける、
「うぃってうぃまーう」
「悠介ー!、ちゃんと口の中が終わってから喋りなさーい!」
そんなお小言を聞いている暇なんてもちろんないので返答せずにただバス停まで全力疾走した。その甲斐あって何とか時間に間に合いバスの中へと飛び乗った、そしてバスの中で揺られること15分ほどで日向駅に着くき、そこからまた10分ほど歩くと俺が通っている日向第一高校に着いた、
学校に着き自分の新しいクラスである2ーDの扉を開けるとそこには見慣れた顔をいくつか見つけることが出来た、そして明るく元気な声と少し低い落ち着いた声が聞こえてきた
「悠介おっはよー!」
「春休み明けても相変わらず遅刻寸前だな」
明るく元気な声を出していた人は式条 雨魅、中学からの付き合いでいかにも元気ハツラツって感じの女の子だ熱くなると暴力的になる癖があるのがたまに傷、低めの声を出していたのは諸星 創こっちは幼なじみでもう10年以上の付き合いになる、お調子者で基本良い奴だ、
「あんたらも相変わらずだなー」
「舐めてもらっちゃ困るぜ、俺は春休みの期間での何回も世界を救ってるんだぞ」
「お前それゲームでだろー」
「そりゃ当たり前だろー」
といった感じで男ふたりで喋っていると隣にいる雨魅から声がかかってきた
「もしかして2人ともこの休みの間ずっとゲームしてたのー?」
「「もちろん!」」
きっと二次元の中とはいえ世界を救っているもの同士で通じ合ったのだろう、完璧にハモっていた
「もっと動けー!青春を謳歌しろー!」
「「ゲームも俺らの青春だからね」」
「なんでこんな時だけ息ぴったりなのさ,そのままだと二次元の方に彼女作ったとか言い始めそうじゃん」
そんな久しぶりに会った親友たちと話していると教室のドアの方から「ホームルームやるぞー、席につけー」と担任の中谷先生の声が聞こえてくる、中谷先生はおじちゃんっぽい男の先生で年齢も30歳前半でいい先生なんだが、なんといっても話が長すぎるし話の軸がブレブレになるところがあるのが玉に瑕と言える
「今日から再び新学期が始まっていくが休みの気分のままでいるなよー、あとそれから·····」
担任の先生の長い話を聞き、始業式で校長先生の長話を聞く、それが入学式で1番めんどくさいことである。しかし、今日はいつもとは違う雰囲気を感じていると、先生が「今日は転校生がいるぞー」と言ったのだ、この転校生が来たこの日から変わっていったのだ。
クラスに入ってきたのは雨魅と身長が同じくらいの164,5cmでメガネをかけた大人しそうな女の子だった、ショートボブのような髪型で緊張しているのか背筋がピンと張っている。そして教台の隣に立ち頭を一回下げてから名乗った
「初めまして、丸山美咲と言います」
そう言うと再び頭を軽く下げた、そうすると再び先生が話を始めるが、後ろの席にいる創に話しかけられた
「悠介、お前はあの子のことどう思う?」
「どう思うって、もしかしなくても異性としてってことだろ?」
「当たり前だろ、結構地味目だがお前ってああいう子が好みじゃなかったっけ?」
よく見てみると制服に加工の跡がなくスカートを織り込む事をせず、一年時の際にふざけている子ではなかったんだろうなということがパッと見で読み取ることができたぐらいだ
「確かにそうだけれどもさ、なんだろう、こう違和感というかなんというか、なんか闇を抱えていそうな感じなんだよなぁ」
そう答えると創は転校生を見つめながら「そんな感じなんだなぁ」と小さい声で呟くと
「転校生が来る新学期て何かありそうでわくわくするよな」
「できる限り平凡な日々を過ごしたいんだけどね」
そんな話をしているうちに転校生の自己紹介も終わり、朝の連絡も終わっていた
そして始業式も終わりホームルームも終わり放課後になるとやはり転校生の周りには人が集まっている、その中には雨魅の姿もありキャッキャウフフみたいな効果音が付きそうな様子だった、「これが百合か〜、悪くないむしろ素晴らしい」なんてことを心の中で考えていると創から声がかかってきた
「悠介ー?、何を見てるかと思ったら女子たちがイチャついてる所を観察中だったかー、そうだよなー、お前も年頃の男の子だもんなー」
「おい創、なにか誤解したりしてないか?」
「いやいや何も誤解はしてないよー」
さすが幼なじみなだけあって俺の考えを読んできてやがると思って遠回しに否定しようとしているが創はずっとニヤニヤしている
「それより悠介、これからカラオケとか行かね?」
「いいけど、俺ら2人だけで行くんだったら他にも少し誘っていこうぜ。雨魅とかに声かけるか?」
そう答えると創は少しニヤッと笑いすぐさま満面の笑みをうかべ
「雨魅に声掛けたらあの転校生の丸山さんも来てくれるかもなー」
と言った途端に満面の笑みのまま女子たちが話しているところにスっと入り話し始めたのだ、その瞬間に俺は24歳まで独り身だったら創に合コンとかを開いてもらおうなんていうことを考えていたら創は俺の方を向き手でOKサインを出していた、そして創や雨魅と丸山さんが近づいてきて再び創が俺に小さな声で話しかけてきた
「案外上手くいくもんだろ」
俺は無言で頷き席から立ち上がったところで先程まで丸山さんと話していた女子たちのうちの1人が「ちょっと待ってー」と話しかけてきた
「カラオケなら私も一緒について行っていい?」
そう話しかけてきてたのは神崎 里奈子、バドミントン部に所属しておりいつも雨魅と話していたりする子で少しおっちょこちょいなところがある見てて飽きない子だ、断る理由がないので全然参加OKだったんだがひとつ気になることがあった
「里奈子さん、バドミントン部の方は何も無いの?」
「あー!忘れてたー!」
案の定というか相変わらずだなと思っていると
「でも部活は5時からだし、今日は入学式だけしか無かったようなもんだし、まだ時間あるから大丈夫!、まぁその途中で抜けて部活に行っちゃうかもだけど」
最後の1文だけ少し申し訳なさそうに小さな声になっていたが途中で抜けたとしても対して問題なさそうだったので早速みんなでカラオケへと向かった。
カラオケに行く途中にみんなが丸山さんに自己紹介をしたり、なんの曲が好きかを聞いたりしたが転校初日のせいか愛想笑いが多かった気がする
カラオケに着いた途端に里奈子と雨魅がまるで打ち合わせをしていたのかと思うぐらい息ぴったりに喋り始めた
「今の時刻は2:30過ぎたぐらい!」
「部活開始は5:00から!」
「「レッツ!カラオケ!」」
そう言って2人でハイタッチを交し丸山さんの手を取って受付の方へと軽く走っていった
カラオケを始めると思いのほか盛り上がり、アニソンや今流行りの歌など、たまに古めの歌が入ったりなどはあったが全員楽しめていたと思う。
途中で里奈子さんが部活に行くためにお金を置いて出ていったなどはあったが最後まで楽しんでいた。そして帰り道でそれは起こった
日向駅への帰り道で丸山さんが話しかけてきた
「悠介くんは異世界転生系のアニメ好きなの?」
「アニメとしては好きだけど自分に起こるとしたら全然嬉しくないし、むしろ異世界転生したくないね」
「どうして?」
「やっぱり今が楽しいからかな?」
そう答えると雨魅が後ろからかたを叩いてきた
「なーに話してるの?」
「丸山さんと異世界転生の話をしていたんだよ。雨魅は異世界転生系のマンガとかアニメ見てたっけ?」
「アタシは創から聞いたりするのしか知らないよ、丸山さんはそういうのに憧れたりするの?」
「憧れはないかな…… 」
そんなことを話していると忘れられていた創が悲しそうに話しかけてきた
「そこのお三方、そろそろ俺も話に入ってもいい?」
「すまん、すっかり忘れてた」
「祐介!、俺とお前の付き合いだろ~」
「悪かったって、そういえば丸山さんの家はどこら辺なの?」
「私の家はあの辺りだよ」
そう言って指を指したのは俺の家と逆方向だった
あの辺りはたしか雨魅の家がある方だなと考えていると
「あの辺りならアタシの家の近くだね、丸山さんはバスで通ってきてるの?」
「そうだね、私はいつも早めのバスで来てるよ」
そして、その後何だかんだ話しているとだんだんバスが出る時間になり、お互いそれぞれの帰路についた。
バスから降り後少し歩けば家につくなと考えていると目の前に40センチぐらいの熊のぬいぐるみが現れ俺の目をBB弾の目で見つめながら女性のような少し高い声で話しかけてきたのだ。
「あなたは超能力とか興味ない?」
「???」
その時の混乱さと言ったら妹がBLの本を読んでいるのを目撃したときよりも混乱していたと思う、そしてしばらく考えてふと周りを見渡してみると
辺りを歩いていた人や走っていた車が消え、ただただ静かな街が辺りに広がっていた。
さらに混乱し呆然としていると熊のぬいぐるみの拳が目の前に迫っていたのに気づき次の瞬間、顔面に見事なクリーンヒットを決めた、そこで俺の意識は薄れて行き微かにぬいぐるみが話す声が聞こえた。
「もうめんどくさいから適当に能力あげるから、気が向いたら手を貸してあげるわ」
自分の体に違和感を覚えつつ目を覚ますと見慣れた自分の部屋の天井が目に入ってきた、
(あれ?昨日何があったんだっけ?確か宗教勧誘みたいなことをぬいぐるみがしゃべってて……)
少しづつ思い出していると弟の大智の声が聞こえてきた、
「兄ちゃ~ん!朝ごはんできてるよ~!」
「わかったー」
その時自分の出している声にいつもより少し声が高いことに気づき少し風邪気味なのかなという風に考えながらベッドから出ると自分の体が女の子のからだに変わっていたのだ
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当然ながらこの物語はフィクションです