夏の詩『蜩』
『蜩』
ひぐらし
お前
ひと夏の恋に死ぬか
ためらいの余地もない
一途な青空
ひたすらに積みあがる雲
本能を煽る
熱風のもとで
育んだわけでもない
短い宿命の恋を
笑う資格のある生き物など
この世にいるものか
容赦なく身を灼いて
暮れゆく陽光に
隠しきれない
夜への渇望を叫んで
ひぐらし
お前も
ひと夏の恋に死ぬか
++++++++++++++++++++++
ひぐらしは、某名作ホラーの印象が強くて、
なかなか使いにくい言葉になってしまいましたね。
でもねえ、ひぐらし以外の蝉だと、シリアスな
感じにならないんだ……みんみんゼミとかだと
なんか笑っちゃう〜