ステータスはチートです
俺達は移動し、花がある部屋に移動する。
そこは白い光がたくさん浮かんでおり、幻想的な場所だった。
まるで神殿だ。
中央には、一軒屋程ある黒い大きな花がさいている。
神秘的な花だ。
「すごいなー」
「黒薔薇ですから」
ドヤ顔のミカン。
まぁ、いばりたくなる気持ちも分かる花だ。
圧倒される。
「で、周りに浮いてるのはなんだ?花粉か?」
俺はプカプカと浮いている、霧のような白い弾を指差す。
「違いますよー。あれは生命の源、マナです。各宮殿の薔薇の周りには多く浮いているんです。
それだけエネルギーに満ちているんです」
ミカンはえっへんと説明する。
(マナか・・・よくゲームとかでは、魔法の源とか言われている奴だな)
「じゃあ、スバル、こちらに来てください」
俺とミカンは花の前に移動する。
「では、手を出してください。黒薔薇の呪印を刻みます」
「おう」
手を出すとつるがが伸びてきて、手がつるに絡みとられる。
すると手が光だし・・・
「ぐっ」
次の瞬間。
ピカーンと輝く。
つるが離れると、俺の腕に浮かぶ呪印。
その印を見て、「うんうん」と満足そうに頷くミカン。
「スバル、これであなたも黒薔薇の一員です」
「そうか」
(なんだかあっけなかったな)
チラッと黒薔薇の根元、水面を見ると写る顔。
「誰だこいつ?」
イケメンが鏡に映っていた。
俺が首をかしげると。
「なに言ってるんですか、あなたですよ、スバル」
「これが俺?」
「はい。各宮殿の呪印を受けると聖女化するのです。そのため、容姿も聖女にふさわしいように変化していきます」
(ほーう、つまりどんどん美しくなるってことか)
「聖女様は見た目も大事なのです」
「だろうな」
(なんたって聖女だからな)
「では、ステータス鑑定しましょうか」
(おっ、きたか。ゲームでおなじみのアレだな)
「この水晶に手を触れてください」
「おう」
「いいですか、心の中でステータスと唱えるのです。すると頭の中に映像浮かぶでしょう。
ステータスは重要情報ですので、信用できる人以外にはいってはいけませんよ」
「分かった。やってみる」
「レベル1の平均値は各項目50です」
「そうか。50ね」
ピカーン
【名前】南雲スバル
【種族】人間 【年齢】17 【性別】男
【ジョブ】聖女
【レベル】1
【HP】400/400
【MP】60000/60000
【筋力】300
【魔力】110000
【丈夫さ】100
【魔法】
炎魔法LV55 土魔法LV20 回復魔法LV101
【固有魔法】
魔力自動回復LV101 異種間会話LV10 獣神使いLV1 付与魔法70
【スキル】
料理LV80 錬金術LV10 鑑定LV10 アイテムボックスLV3 ダンジョン召喚LV30 浄化LV101
【ギフト】
ステータス限界突破 スキル限界突破 魔法限界突破 固有魔法限界突破
可能性の身体 無限の進化
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【称号】
異世界から召喚された者 黒薔薇の聖女 動物に愛されし者 神に愛されし者
【加護】
獣神の加護 創造神の加護 召喚神の加護 冒険の加護 ダンジョンの加護
(・・・・・・・・・・・・)
「どうでした?」
「いや、うん、そうだな・・・」
(なんだか色々ありすぎてよく分からない。とにかくすんごい。
情報量凄すぎてよく分からなくなっている。
ほんとすんごい。
これ、もしかしたらラスボス倒せるぐらいの能力じゃないだろうか)
(そうそう、ラスボス前のセーブデータをロードした感じだ)
ミカンは俺の動揺を察したのか、哀れみの篭った顔をする。
「落ち込まないで下さい。ステータスが低くても、スキルや魔法があればいい方ですよ。元気出してください」
「そ、そうなのか?」
(いや、ステータスはとんでもないことになってるけど・・・HPや丈夫さは普通より少し上だろうか。
完全に魔法使いタイプだな)
「はい。固有魔法や加護が一つでも有った日にはウハウハです。
固有魔法は本当に才能有る人しか覚えられませんし、加護なんて、神の愛なんですから、そうそうないんです」
「ほーう」
「まぁ、加護や固有魔法は夢ですね。多くの人は一つもないんですから」
「へぇ・・・」
(俺、いっぱいある&LVが高すぎてよく分からない。とりあえず、多分チートスペックなんだろう)
「因みに、スキルや加護のLVってどうなんだ?」
「そうですね。通常はLV1からスタートです。10あったら一人前です。30以上だと達人ですね」
「そ、そうか・・・・」
(達人級がたくさんあるな。一部はLV100超えてるし)
「スバル、あまり良い結果ではないようですね。あまり気落ちしないで下さい。
私がついています。いっしょに地道に頑張りましょう」
ニコニコ顔のミカン。
(ポジティブだな)
「おう、よろしく。後、スキルやギフトの説明って分かるのか?」
「はい。ギフト名やステータスをクリックすると説明が出ます」
試しに『異世界会話 』を押してみると。
【異世界会話:異世界の言語を理解&話すことができる。ただし、その世界で使われている主要言語、10まで】
(ほーう。これで異世界人なのに、相手の言っている事が分かったのか)
次は『異世界文字』
【異世界文字:異世界の文字を読み書きできる。ただし、その世界で使われている主要言語、10まで】
(うむうむ。王城にはってる紙をに書いてあった文字も読めたしな)
会話、読み書きは必須だろう。
「一度ステータスを開示できれば、これからは何度でも自由に見られます。心で「ステータス」と念じればよいのです」
「そうか、便利だな」
俺がステータスを見ていると。
「スバル、ステータスを見ているところ悪いのですが、急ぎの様があります」
「なんだ?」
「姫様にあわなければなりません」
(はい?)
「姫様です。うちの宮殿の姫です」
「それは、他の宮殿にもいるってことか?」
「はい、各宮殿には姫がいます」
(へぇー、姫様ってことは、かなりかわいい子なのかもしれないな)
「姫様は私たちとは違って神族ですので、注意してください」
「おう・・・って、神族?」
「はい。神様です。この黒薔薇も姫様によって維持されているのです」
「神様がいるのか・・・」
「ですが、あまり気負う必要はありませんよ。姫様は・・・・その、姫様ですので」
(なんだろう。この良いよどむ感じ。まぁいいか)
「では、黒薔薇姫に会いに行きましょう」
「おう」
―――俺達は、いざ、姫の下へ!
※なんと、スバルは、イケメン&最強だったー!