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聖女召喚

1話、大幅に変更しました。

(ブスでデブだな)


 高校2年の南雲スバル。

 俺は、鏡を見て我ながら思った。

 男でブスという表現は妙なのかもしれないが、ブ男よりはしっくりくる。

 ブスとブ男は境界線が曖昧になるが、俺はブスよりだと思うから。 


 で、こんな俺の特技は動物との触れあいだったりする。

 何故か動物に好かれるのだ。

 因みに、普通に動物と会話できたりもする。

 イギリスの魔法使いが主人公の小説の様に、ヘビとの会話も可能だ。


 「シャー、スー、シャー」とヘビ語を使える。


 普段は近所の野良猫や、隣の柴田さん家のワンコ、ポチと話したりしている。

 ポチはエサに不満があるようで、俺によく飯をねだる。

 ポチは犬だが、何故だかサワークリーム味のポテトチップスが大好きなのだ。

 俺はポテチをバリバリに砕き、牛乳でまぜてポチに与える。


 ペロペロ ペロペロ

 ポチは舌を伸ばして美味しそうにに食べる。


 ワンワン ワンワン (いつもすまんのう)


 ポチは10歳。犬の世界で言うと十分な老人なのだ。


「いいよ。ポチは俺の友達だからな。明日は辛いポテチでも持ってこようか?」


 ワンワン ワンワン (サワクリでいいぞ)


「分かった」


 で、いつも通りエサを与えていると。

 いきなり地面が光りだした。


 ワンワン ワンワン (なんぞ、これ?)


 ポチも驚いている。

 俺もかなり驚いたが・・・・


 ブーン

 

 突如光に包まれて、俺はこの世界から消えた。


 つまり召喚されたのだ。


 

 後に、『現代の神隠し』として新聞を騒がせることになる一連の事件、その一コマだった。







「おおお、やりましたな。ついに成功です」

「さすが賢者様。御見それしました」

「いやいや、大したことないのじゃ。これぐらいの魔法、ワシにかかればたやすい」


 なにやら騒がしい歓声と拍手。

 目を開けて周りを見ると・・・映画の中でみる、舞踏会場のような場所。

 まるで王城の一室のようだ。


 貴族コスプレ?した、西洋人っぽい人たちがたくさんいる。

 

(なんだろう?ハリウッド映画の撮影現場にでも招かれたのだろうか?)


 で。

 すぐ傍を見ると、俺の周りには、びっくりする程綺麗な女子学生が3人。

 その横には、こちらもビックリするような美少年が1人。

 そしてさらに横には、はげ散らかしたおっさん (でもイケメン)が1人。


「ニャー」


(うん、なんだ?)


 声の方向、足元を見ると、メス猫が足元に1匹いた。

 肉球で足を撫でられてくすぐったい。


「ニャニャー」 (抱っこしてほしいにゃ)


「しょうがないな」


 俺は猫の脇を抱えて抱っこする。

 「よしよし」を顎の下を揉みながら、頭を撫でる。



 そんなことをしていると。

 魔術師ローブを着た人、長い白ヒゲを生やした人が俺たちを指出す。


「皆様、今回、代4回聖女召喚で選ばれた聖女様達です。どうぞ、ご覧アレ」


 「おおおおー」っという歓声がひときわ大きくなる。

 多くのコスプレ貴族が俺たちをみている。


(なんだろう。皆役作りが凄いというか、本物っぽいな。さすがハリウッド)


 俺は人に注目されることになれていないので、キョロキョロ回りを見てしまう。


(っていうか、な、なんだ、一体何が起こってるんだ?)


「このワシ、アレイスターの名に誓って宣言しましょう。今回の聖女達には並々ならぬ潜在値を感じます。

 必ずや、この世界を救ってくださることでしょう」


(なんかいってるぞ、あのお爺さん)


 で、それからも色々話が続いていく。

 どこにもカメラやスタッフさんの姿が見えない。


 で、瞬時に悟ってしまう。


(あっ、これ、本物だわ。ネット小説でよくある展開の奴だ)


 多分、アレ。

 勇者転生や聖女転生。

 現代人が王城の一室に何故か召喚されて、色々無理難題をつきつけられる奴。

 ここで鑑定とかされちゃって、チート能力が発見されちゃう奴だ。


(あれになんとなく雰囲気が似ている)



 目の前の魔術師の爺さんは一通り話し終えたのか、今度は俺たちの傍に来る。

 そして説明を始めた。


 要点は以下だ。


・俺達は異世界からこの世界に聖女として呼び出された

・これから、各宮殿に入ってもらい、聖女としての素質を高める

・そしてその後、この世界を救う

・世界を救うことが出来たら、元の世界に帰れるかもしれない。


 とのことだ。


(うん、よくある話だ)


 で。

 当然だが、俺達はごねた。


『この誘拐犯』『家に帰せ』『適当なことするな』『日本政府に許可取ったのか?』


 当たりまえだ。

 いきなり拉致監禁されたのだ。

 騒がない方がおかしい。


 だが丁寧な言葉で。

 『戻せない、戻りたければこの世界を救うのじゃ』 (意略)と言い返されただけだった。


 それで俺達は疲れたというか、現状を認識した。

 気持ちを吐き出してスッキリしたこともある。


 まぁ、俺達が元の世界に戻れないことは確定的なようだし、そもそも多勢に無勢だ。

 俺達は無防備で、俺たちを囲んでいる異世界人の多くは武装している。

 剣や盾を持ち、鎧をきている兵士に、魔法の杖?を持った魔術師達。

 まず勝てないだろう。

 魔術師なんか、威嚇か何か知らないが、これみよがしに杖から炎を出している。

 しかもその炎が青かったりする。

 

(あれはヤバそうだ)


 ということで、ここは言うことを聞くしかない。

 何事も最後に力を発揮するのは武力だ。

 現実の世界でも、国家は警察力&軍事力でなりたっているから、皆がルールを守る。

 法律だけあっても誰も守らない。

 弱小国は大国に滅ぼされる、又は支配されるのが運命だ。



 ―――こうして、物語は始まったのであった。

ひょいっと投稿です。

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【2/5】続きのエッセイです↓
現代は恋人がいない人が多いですが…恋人はいた方がいい

 

【2/2】エッセイ短編です↓
恋人がいない人は、これをちょっと見て欲しい

 

【1/6】短編が好評?だったので、連載開始です↓
【連載版】生産職の俺は彼女を寝取られたので、パーティーを抜けて自立することにした

 

新連載です~ (数話で完結予定です)↓
3日後、婚約破棄されます。

 

同時連載中です↓(タイトルあれですが、実は少年漫画っぽい話です)
妊娠した私を婚約破棄するって、気は確かですか?【ヒグマ格闘編(石狩鍋) 】

 

とまっていましたが、連載再開です~↓
チートスキル「美容整形」持ちの俺は、目立ちたくないのにハーレムに
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