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第五話

 マリーナさんは、ホッとしたような、うれしそうな、恥ずかしそうな、なんとも言えない顔をしていた。


「こちらこそお願いします」


 マリーナさんは俺にブサイクだなんて言葉一言も言わない。

 お世辞ですら言われたことないかっこいいという言葉、それをマリーナさんは本心で言ってくれる。

 こんなにうれしいことなくて、そりゃ最初は困惑したけど勇気をくれた。

 

「ありがとうございます」


 今俺はただこの言葉をマリーナさんに送りたかった。

 こんな短い言葉では伝えきれないぐらい、マリーナさんには感謝している。

 俺はこの人を絶対に幸せにしたい。


「パチパチパチパチ」


 店の客が観客になり、いつのまにかスタンディングオベーションだった。

 結婚式というのはこんな感じなのかと、幸せな妄想を小さい脳内めいっぱいに広げていた。

今日はすごい短いです、すいません。

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