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全ての終わりと始まり
〈第一楽章:終わりと始まり〉
いつ目を覚ましたのだろう?
僕はベットに横たわったまま、満足に体を動かせない。
やっとの思いで首を傾けると、ひたすら深紅の空間が 広がっていた。
僕は直感で理解した。
ここが全ての終わりであり、始まりであると。
「無」から、生まれ、「無」に帰す所。
それが、この深紅の空間だと。
一体全体、僕はどちらなんだろう?
「終わり」なのか、「始まり」なのか……。
答えを見つけるのも馬鹿らしくなり、思考を止める。
やがて、視界が眩んできた。
嗚呼、僕は終わっていたんだ。
だから、今から始まるんだ。
望んではいけないと分かりつつ、願う。
「幸せになれますように……。」
名もない少年の一つの物語。
終わりと始まりが混ざるこの世界。
そして、物語は幕をあげる。
はじめまして、飛翔です。
大変短いですが、続きを読みたいと思って頂けるよう、これからも邁進していきます。
若輩者ですが、どうかよろしくお願いします。