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器用貧乏(自称)による理想の高校生活  作者: すっきり天然水割り


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6/12

名前呼び

炒飯をパラパラにする方法。ネットで調べると色々出てくるが、俺はご飯と卵を混ぜてから炒める派である。

そうすることでご飯がコーティングされてパラパラに仕上がる…気がしないでもない。


気分は横浜中華街の3つ星シェフ。中華鍋フライパンをガッシャガッシャと振り、水分を飛ばす。本当はやらない方がいいらしいんだけど、これこそが炒飯の醍醐味だよね。


先程、晴華から電話で追加オーダーを貰った俺は、買い出しを終え、家のキッチンで3つ星シェフ(偽)と化していた。



「ただいまー!」


「おう、おかえり。楢畑さんもいらっしゃい」


「はい…先輩、お邪魔します」


「すぐ出来るから座って待ってて」


「ありがとうございます」



軽く挨拶し料理に戻る。

あとは塩胡椒で味を整えたら完成だ。手早く器に盛り、お嬢様方に提供する。



「お待たせ致しました。炒飯でございます。どうぞごゆっくりお過ごし下さいませ」


「うむ、苦しゅうない」


「先輩…晴華ちゃん…」



ごめんね楢畑さん…これが新島家のノリなんです…


さて、食事のリザーブも完了しましたし、シェフは部屋に引っ込みますかね。



「あれ?お兄ちゃんは食べないの?」


「ん、俺は部屋で食べるから」


「なんでよ。一緒に食べれば良いじゃん」


「いや、悪いって。俺がいたら落ち着かないだろうし」



お誘い頂いたが、俺がいたら楢畑さんが落ち着かないだろう。そう考え、自分の炒飯を盛り、部屋へ行こうとしたんだが、背中を軽く引っ張られて引き留められる。


おいおい、晴華よ、お兄ちゃんのこと好きすぎないか?


なんて、からかってやろうと振り向くと、シャツの裾をちょこんと摘んだ楢畑さん。


あらやだ可愛い。


じゃなくて、あれ⁈

晴華じゃなくて君だったの⁈



「えっと、楢畑さん?どうかした?」


「…づきです」


「ん?」


「…卯月です」


「えーっと、うん知ってるよ?」


「違います。呼び方、楢畑さんじゃなくて、卯月です」



流石に1年間も同じ生徒会で活動してて、名前覚えてないなんて事はないですよ?なんて思いつつ返したが、自己紹介ではなかったらしい。

名前呼びをしなさいと……いや、どゆこと⁉︎

納得しかけたけど、さっぱり意味が分からない!おじさん(1歳差)には若い子の思考が分からないよ!



「私も晴人先輩って呼ばせてもらいますから!」



プチパニックに陥っていると、楢畑さんから更なる追撃が。

…なるほどなるほど…やっぱり分からん。一周回って落ち着いてきたぞ。


一回整理しよう…楢畑さんは俺に名前で呼ばれたくて、俺を名前で呼びたいと。


…いや、なんで?



「…いや、なんで?」



心の声と現実の声まさかの完全一致。

ふと楢畑さんを見ると顔を真っ赤にして俯いてしまっていた。


おや?この反応はまさか⁉︎俺にも春が…?

いや待て、ここで勘違いなんてしめみろ、完全に痛い奴だぞ。冷静に考えろ、1年間共に生徒会で過ごした俺なら分かるはずだ…!

唸れ!俺の灰色の脳細胞よっ!


…いや、やっぱりこれってあれですよね、俺のこと好…



「そ、それは先輩のこと…尊敬してますから‼︎」



……あー、そっちねそっち、はいはい大丈夫です勘違いとか全っ然してないですし?

尊敬する先輩には名前呼び、これ常識よね。

だいじょーぶだいじょーぶ…傷ついてなんかないもん(早口)


ガンッ!という音が聞こえた方を見ると、晴華が机に頭を打ち付けていた。どうした急に、大丈夫か?


妹の奇行はさておき、可愛い後輩からの要望である。呼び方を変えるくらいお安い御用だ。



「じゃあえっと、卯月ちゃん、でいいのかな?」


「あっ、はい!ありがとうございます。晴人先輩!」



花のような笑顔を浮かべてお礼を言われてしまった。めっちゃええ子やこの子…

もうね、嫌われてても良いや、この子は俺が守る。(固い意志)



「うづきちゃん、お兄ちゃんのこと名前呼びしようと1年も頑張ってたんだよ?」


「ちょっ、ちょっと晴華ちゃん!」


「いやだって多分お兄ちゃん嫌われてるって勘違いしてると思うよ?」


「あ…だからさっき、ご飯部屋で食べるって…」



勝手に決意を固めていると、復活したらしい晴華から、卯月ちゃんの健気なエピソードが。

…この子めっちゃええ子や(2回目)


で、俺が嫌われてると思ってたって?

うん、大正解。がっつりそう思い込んでました。

嫌われる様なことをした記憶はなかったけど、無意識になんかやらかしちゃったかと、会うたびに内心ビクビクしてたんだよね。



「…やっぱりね。危うく取り返しのつかないことになる所だったよ」


「取り返しのつかないこと?」


「ううん、なんでもない。こっちの話だから気にしないで!てか、炒飯冷めちゃうよ。折角作りたてなんだから早く食べよ!」



晴華の発言の意図は分からなかったが、経験上これ以上詮索すると機嫌が悪くなることが多いので、気にしないことにした。


というか、こいつといい奏太といい、付き合いの長い奴らはなんで俺の考えていることが分かるんだろう、そんな顔に出やすいのかなぁ?



「あの、先輩、嫌いになんてなりませんから!絶対に!」



二人と共に昼食を食べながら、下らないことを考えていると、卯月ちゃんから絶対嫌わない宣言をいただいた。

素直に嬉しい。けどまあ話半分くらいに聞いておこうかな。

とりあえず俺の勘違いで、嫌われてないことが分かって良かった。


ちなみに炒飯はちゃんとパラパラにできていて、美味しかったです。





すっきり天然水割りです。

初投稿です。

私の理想を書き殴った内容となっております。

お手柔らかによろしくお願いします。


少しだけ書き溜めあるので、あと6日は毎日投稿予定、それ以降は火曜・木曜・土曜・日曜に更新予定です。


気が向いたらブックマークしてくれると喜びます。

まかり間違って⭐︎なんか押してもらった日には泣いて喜びます。


最後まで読んでくれてありがとうございました!

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