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断罪された公爵令嬢は、完璧であることをやめました  作者: 月影 すずり


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119/126

第119話 選ぶということ

 「まだ決めるな」


---


 その言葉は、


 場に残ったままだった。


---


 だが、


---


 時間は止まらない。


---


 連合は動いている。


---


 補給線の再確保。


 軍の配置。


 情報の統制。


---


 すべてが、


 静かに進んでいた。


---


 そして、


---


 選択の準備も。


---


 夜。


---


 外は冷えている。


---


 レオンが言う。


---


「もう止まらないな」


---


 私は頷く。


---


「ええ」


---


 一拍。


---


「止めることはできない」


---


 マルタが言う。


---


「じゃあどうする」


---


 問いはシンプルだ。


---


 だが、


 答えは一つではない。


---


 私は言う。


---


「選ぶ」


---


 沈黙。


---


 それは、


 避けてきた言葉だった。


---


「連合か」


---


「ガルンか」


---


 レオンの問い。


---


 私は首を振る。


---


「違う」


---


 一拍。


---


「どちらでもない」


---


 空気が止まる。


---


「どういう意味だ」


---


「連合の中で」


---


「ガルンと対話する」


---


 マルタが眉をひそめる。


---


「それは無理だ」


---


「排除の流れだぞ」


---


「知っています」


---


 だからこそ、


---


「今やる」


---


 沈黙。


---


 レオンが言う。


---


「間に合うのか」


---


「分からない」


---


 一拍。


---


「でも」


---


「やらないと」


---


 その先は言わない。


---


 言わなくても分かる。


---


 戦いになる。


---


 制度が、


 人を切る。


---


 それは、


---


 見た。


---


 ラーデンで。


---


 レオンが息を吐く。


---


「……付き合う」


---


 短い言葉。


---


 だが、


 重い。


---


 マルタも言う。


---


「最後まで見る」


---


 ルーカが笑う。


---


「面白くなってきたな」


---


 その軽さが、


 少しだけ救いだった。


---


 翌朝。


---


 評議会。


---


 空気は昨日よりも硬い。


---


「最終判断を」


 クラウスが言う。


---


 イェルクが立つ。


---


「ガルンは排除対象とする」


---


 即断。


---


 迷いはない。


---


 リアも立つ。


---


「同意します」


---


 速い。


---


 決定が近い。


---


 私は立つ。


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「反対です」


---


 ざわめき。


---


 予想はされていた。


---


 だが、


 それでも揺れる。


---


「理由を」


---


 イェルクの声は冷たい。


---


 私は言う。


---


「まだ終わっていない」


---


 一拍。


---


「三か月」


---


 その言葉で、


 空気が止まる。


---


「期限は残っている」


---


「制度を決める前に」


---


「排除を決めるのか」


---


 沈黙。


---


 だが、


---


 イェルクは揺れない。


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「現実は待たない」


---


「補給線が切られている」


---


 正しい。


---


 だからこそ、


---


「対話を」


---


 私は言う。


---


 空気が変わる。


---


「何?」


---


「ガルンと対話する」


---


 ざわめき。


---


「意味がない」


---


「時間の無駄だ」


---


 否定が飛ぶ。


---


 だが、


---


「それでも」


---


 一拍。


---


「必要です」


---


 静寂。


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「制度の外を」


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「知らずに決めるのか」


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 沈黙。


---


 それは、


 誰も答えられない問いだった。


---


 リアが言う。


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「危険です」


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「取り込めない」


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「なら排除するしかない」


---


 私は言う。


---


「それが間違いかもしれない」


---


 空気が張り詰める。


---


 イェルクが言う。


---


「保証は」


---


「ありません」


---


 即答する。


---


 だが、


---


「だからこそ」


---


 一拍。


---


「選ぶ」


---


 沈黙。


---


 私は言う。


---


「私は」


---


 一拍。


---


「対話を選びます」


---


 完全に、


 線が引かれる。


---


 連合の中で、


 立場が分かれる。


---


 イェルクが言う。


---


「ならば」


---


 一拍。


---


「責任を取れ」


---


 その言葉は、


 重かった。


---


 私は頷く。


---


「取ります」


---


 迷いはない。


---


 もう、


 決めた。


---


 制度ではなく、


---


 人を。


---


 風が吹く。


---


 三か月の期限。


---


 残りわずか。


---


 そして、


---


 この選択が、


---


 すべてを変える。

ここまで読んでいただきありがとうございます。


ついに主人公が明確に「対話」という選択を取りました。

ここからは、連合の中での対立がさらに激しくなっていきます。


もし続きが気になると感じていただけたら、ぜひブックマークや評価で応援していただけると嬉しいです。


次話では、この決断に対して連合がどう動くのか――一気に緊張が高まります。

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