第115話 それぞれの選択
三日。
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短いようで、
長い時間だった。
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連合都市は、
静かに動いていた。
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表では何も起きない。
だが、
裏ではすべてが動いている。
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使者が行き交う。
紙が運ばれる。
人が集まり、離れる。
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そして、
決まっていく。
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どちらにつくか。
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中央か。
分散か。
それとも、
第三か。
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最初に動いたのは、
小都市だった。
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「中央につく」
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理由は単純だ。
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「守られたい」
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その一言で十分だった。
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別の都市は、
違う選択をした。
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「分散を支持する」
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「中央は信用できない」
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ラーデンの記憶が、
そこにある。
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連合は揺れている。
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そして、
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予想外の動きが出る。
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「機能分散を支持する」
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中規模都市。
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理由は明確だった。
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「どちらも足りない」
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それが、
今回の実験の結論だった。
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数が増えていく。
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中央派。
分散派。
そして、
第三派。
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レオンが言う。
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「割れたな」
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私は頷く。
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「完全に」
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均衡に近い。
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どちらかが圧倒する形ではない。
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だからこそ、
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危うい。
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マルタが言う。
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「決まらない可能性もあるな」
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それは、
最も不安定な状態だ。
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ルーカが戻ってくる。
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「動きがある」
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「どっちだ」
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「両方だ」
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一拍。
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「中央は圧力をかけてる」
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予想通りだ。
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「分散側も動いてる」
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「どう動く」
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「説得」
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当然だ。
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だが、
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ルーカの表情は重い。
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「それだけじゃない」
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空気が変わる。
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「何がある」
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「まだ分からない」
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だが、
嫌な予感はある。
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その夜。
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リアが訪ねてくる。
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「話があります」
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静かな声。
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敵ではない。
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だが、
味方でもない。
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「あなたの構造」
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一拍。
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「不安定です」
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「知っています」
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「それでも選ぶ?」
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私は答える。
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「はい」
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リアは少しだけ目を細める。
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「では」
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一拍。
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「負けます」
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言い切る。
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迷いがない。
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「中央は勝ちます」
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その言葉は、
宣言だった。
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私は言う。
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「勝敗ではない」
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「選択です」
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リアは首を振る。
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「同じです」
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一拍。
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「選ばれなければ、消える」
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沈黙。
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それが現実だ。
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彼女は背を向ける。
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「明日」
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一拍。
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「分かります」
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去っていく。
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風が吹く。
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夜は静かだ。
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だが、
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その裏で、
すべてが動いている。
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三か月の期限。
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残り、
わずか。
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そして、
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次の日。
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最初の報告が届く。
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「一都市が」
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一拍。
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「投票を拒否した」
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沈黙。
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拒否。
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それは、
想定外だ。
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何かが、
崩れ始めている。
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