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断罪された公爵令嬢は、完璧であることをやめました  作者: 月影 すずり


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103/112

第103話 崩れた都市

 知らせは、雨の朝に届いた。


 伝令は泥だらけだった。


---


「連合からだ」


 息を切らしながら言う。


---


 レオンが紙を受け取る。


 目を通し、

 ゆっくり息を吐く。


---


「何だ」


 マルタが聞く。


---


 レオンは紙を火のそばに置いた。


---


「都市が一つ、崩れた」


---


 広場が静まる。


---


「崩れた?」


 倉庫番が聞き返す。


---


「ラーデン市」


---


 名前を聞いた何人かが顔を上げる。


 連合の都市だ。


 しかも、防衛の拠点だった。


---


「どういう意味だ」


---


 レオンは紙を読み上げる。


---


「外縁衝突の補給を集中」


 一拍。


---


「都市の備蓄が枯渇」


---


 沈黙。


---


「補給は?」


---


「中央が判断」


---


 レオンの声は低い。


---


「別都市を優先」


---


 焚き火がぱちりと鳴る。


---


「つまり」


 倉庫番が言う。


---


「切られた」


---


 誰も否定しない。


---


 合理的な判断だ。


 戦線を維持するための。


---


 だが、


 都市一つが消耗した。


---


「住民は」


 マルタが聞く。


---


 レオンは首を振る。


---


「避難」


---


 避難できた者もいる。


 だが、


 都市としては終わった。


---


 沈黙が長く続く。


---


 ルーカが言う。


「向こうでは普通だ」


---


 広場の何人かが彼を見る。


---


「中央は戦線を守る」


---


 一拍。


---


「都市は単位だ」


---


 言葉は静かだった。


---


 だが、重い。


---


 私は火を見つめる。


---


 中央集権は強い。


 速い。


 合理的だ。


---


 そして、


 切る判断も速い。


---


 倉庫番が言う。


「模範都市は」


---


 一拍。


---


「切られる側か?」


---


 誰も答えない。


---


 レオンが言う。


「今は違う」


---


「だが」


---


 紙を見つめる。


---


「制度が同じなら」


---


 火が揺れる。


---


 町は守られている。


 豊かだ。


---


 だが、


 外の世界では


 都市が一つ


 静かに消えていた。


---


 そして、


 その制度は


 今


 この町にも


 提案されている。


---


 焚き火の火が小さく揺れる。


 町はまだ壊れていない。


 だが、


 世界はもう


 動き始めていた。

本話もお読みいただき、ありがとうございました!


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