第101話 三つの責任
第三の構造は、翌日から始まった。
大きな宣言も、式もない。
ただ、役割が分かれただけだった。
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広場の机には三つの板が置かれた。
防衛。
交易。
内政。
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「これで本当に回るのか」
倉庫番が呟く。
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「回さないと回らない」
レオンが答える。
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防衛の責任はレオン。
交易は倉庫番。
内政はマルタ。
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そして代表は、
もう存在しない。
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ただし、
緊急時の連絡は三人に同時に届く。
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「防衛連絡」
伝令が走る。
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レオンが紙を読む。
小規模衝突。
連合の外縁。
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「対応は」
マルタが聞く。
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「物資は?」
レオンが倉庫番を見る。
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「三日分なら出せる」
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「出す」
レオンが言う。
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決断は速い。
だが一人ではない。
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倉庫番が印を押す。
マルタも押す。
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三つの印。
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「これで連合は?」
誰かが聞く。
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「文句は言うだろう」
レオンが言う。
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だが、紙はすぐに送られた。
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夕方。
連合の返書が届く。
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――責任者の明記を求める
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倉庫番が笑う。
「三人書けばいい」
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その通りだった。
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紙には三つの名が書かれる。
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夜。
焚き火の火が揺れる。
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「どうだ」
マルタが言う。
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「悪くない」
倉庫番が言う。
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「速さは落ちてない」
レオンも頷く。
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私は火を見つめる。
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代表は消えた。
だが、
責任は消えていない。
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ただ、
三つに分かれただけだ。
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それでも、
この構造は
連合には存在しない。
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成功すれば、
制度になるかもしれない。
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失敗すれば、
集中に戻る。
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まだ分からない。
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だが、
町はまた一歩
未知の構造へ進んだ。
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