3話 特殊ってかなり特殊な家族構成なんですけど!!
どれぐらい寝ていたのだろうか、分からんばってん、意識が戻り目を開くと、大人に抱きかかえられていたんは分かるばってん、何を喋ってるのかさっぱり分からんし、首が座っとらんけん周りが見えん。
こうなったら気を使い、辺りを察知することにした、すると部屋内には5人の人物が、察知することが出来た。気を使ったとき、辺りの人物達は、より何かを興奮しながら話していたが、さっぱり分からん。俺は「オギャ、オギャ」と泣いてばかりやし何だコレ。
それにしても生まれたばかりの赤ん坊が、気を使うなんて気味悪いとね、自重せんといかんね。これはイカンかったね。メンゴ、メンゴ!
俺を抱いて居た人が別の人に渡すのが分かった。その人は横になって居るようで上半身を上げ、それを別の人が慌てて支えていて、上半身を上げた人が俺を抱えると、赤髪で右側に三つ編みを伸ばした翡翠色の目をした女性が、慈愛に満ちた微笑みで俺を見つめとるね。この人が俺の母親かと思ったね。だって汗だくなんだもん、直ぐ分かるよ。俺を産みたてだったのね。そりゃ慌てるよ、無理したらアカンて。
『聞こえる?愛しい坊や』
えっ!?日本語?しかも脳内に聞こえる。
何これ、何で日本語喋れるん?ここ異世界なんよね?どういうことなん、頭がパニックです。何が何やらまったくもってわかりません。ついて行けんよ母親よ。
すると母親が、苦笑いしながら俺の頭を優しく撫でる。
『混乱するよね〜、でもこれで混乱してちゃついて行けないよ〜』
そうなの?っていうか、俺が考えとることがわかるん?何神様か何かなんか俺の母親は、ビックリしているとまた脳内に話しかけてくるのがわかった。
『神なんかじゃないよ〜。これは魔法で、念話を使ってるだ〜。坊やとは意識を魔法でつないだから、思考が読めんるだよ〜。先ずは自己紹介からしようか、私の名前は仙台 風で本名が赤道魔理沙訳あって本名は名乗れないのさ。訳あって偽名を使ってるよ〜。よろしくねユタカ!』
訳ありなのね。なんか複雑そうだから聞かんけど名前からして日本人なの?そして俺の名はユタカなのね?漢字で書くんかな?
『まず坊やの名前だけど、豊と書いてユタカだよ〜。坊やの前世は関係ないよ。ユタカはこれから人生や人間関係を豊かに過ごして欲しいからその名前にしたんだ〜』
そっか、豊か色々考えてくれてありがとう御座います。お母様、これから大事に生きていきたいと思いますよ。うん。これから頑張ろう。
するとお母様の顔が苦笑いが眉を上げ青筋を立てた顔になり語りかけてくる。
『他人行儀は止めな〜、後私の事はママとお呼び!』
その言葉にはしっかりとした意思が伝わってきて逆らったらいかんと本能が告げとうね。恥ずかしいけど言わないと、許されないオーラが漂ってくる、ま、ママよろしくね。
ママが直ぐ様にこやか笑顔になる。
ふぅ~なんとかなった〜。
ママと話していると、ドアが開く音が聞こえ、誰かが出ていき、また誰かが入ってくる気配がした。ドアが閉まった瞬間部屋中から日本語の会話が聞こえ俺の顔を覗いてくる人がいて俺の左耳にシールのようなものを貼り付けた。
シールを張り付けた人は緑掛かった青色の髪をかなり伸ばした人で瞳の色はブルーアイやね。
「こんにちは豊ちゃん。私は、華京院・ジン・百合花貴方のお婆ちゃんです。ばぁばと読んでね!」
えっ!?婆ちゃん?若くない?40代にしか見えんのやけど、しかも日本語?どういうこと!ここは異世界なのよね?教えてママ!
なのに応えたのは婆ちゃんだった。
「ばぁばよ、分かった豊ちゃん?それとここは異世界で間違いないわよ。私達がこちらに来てるだけなのだもの!」
えっ!?婆――ゴホン――ば、ばぁばも魔法の念話?使えるの?明らかに俺の言葉分かってる感じがするんやけど…
「それはね、今耳に張り付けた通信機で豊ちゃんの思考を読み取ってるからよ。私は、魔法使えないんだもの」
通信機?今のシールが?しかも思考を読み取る?そんな高等な技術、地球で開発されてるわけがない。ばぁばは一体何者なんやそれに私達って言ったしこっちに来たとも言っとった。明らかに地球の技術で来れるようなものじゃなか。
すると今まで黙っていたママが俺に優しく語りかける。
「そうだよ〜私や百合花殿達、ここに居る全員地球人じゃない。宇宙の銀河連邦に所属するだけど私は、所属してないかな〜。私は、この異世界に1000年以上住んでるからね百合花殿達は豊に会うために来てくれたんだよ〜」
ワーオ!スケールがでかすぎる。
ママ曰く今から二百年前に父親である華京院・ジン・通親がこの異世界アークガンドに迷い込んだらしく運良くママに助けられたそうな。
助けが来るまでママのとこで居候してたらしか。そしたら2人は恋に落ち最近になって俺を妊娠したらしくその時に助けが来て連れて行かれたそうな。
アクアジーネよ。遠いって物凄く遠いんですけど!!しかも父親は、銀河連邦の中枢の星、ジン皇国の王家の人間で王族だとか…オッフ、マジか〜〜。しかも父親は別の人と結婚しており俺には3人の姉が居て今この場に居ると来た!マジかよー修羅場じゃね?と思ったんやけどそうでもなく、一夫多妻や一妻多夫はあるらしく歓迎なのだとか。スゲーな宇宙。
この部屋には俺を含めて7人居り三人が姉で一人がばぁば、もう一人がママとするとあと一人は?と思うとママの古からの友人で助産婦をしてくれたそうな名前を神楽坂悠木と言ってかなり凄腕の科学者、宇宙では學士と呼ぶらしか。伝説の學士として有名なのだそうだ。
悠木さんは女性で黒髪を肩まで伸ばしウエーブが掛かっており瞳も黒目日本人と呼ばれても変ではない。かなり綺麗な人なんだよな見た目は20代前半にしか見えないがママが1000年以上生きているのだから悠木さんもそれ以上なのだろ。
恐ろしくて聞けるわけがないやろうが!!
「お姉ちゃんですよ!遥花お姉ちゃんと呼んでね!」
「やぁ、豊。初めまして、彩也花だよ、彩也姉と呼んでよ」
「豊〜可愛い!絵梨花お姉ちゃんですよ!あぁ私の可愛い弟!大好き!!」
「絵梨花!まだ首が座ってないだから、大事に扱いなよ!」
「分かっているわよ、紗花姉さん!怖いでチュね豊〜」
怖いのはあんただよ!!と思ったが止めておくどうしてか?筒抜けだからだよ!この通信機で!ってか中身はおっさんなんですけど…そこの所大丈夫なんでしょうか
「何を言ってるの、豊くん?そんなの関係ないわよ。前世の記憶があろうと私達の弟には変わりないじゃない」
「そうだよ。遥花姉さんの言う通りだし、アタイ達はかなり時を過ごしてるから39歳何て、まだ可愛いウチなのさ」
「豊はそんな事、考えなくていいの!甘えれば良いの!」
正直そう言って貰うのは、ありがたいもんなんやね。俺の中の不安が、少し減った気がする。
遥花お姉ちゃんは、華京院・ジン・遥花と言って三姉妹の長女で青色の髪を伸ばしポニテールにしていて瞳はブルーアイだ。しっかりしていて頼れるこれぞ長女って感じの人だ。
次女である彩也姉は華京院・ジン・彩也花と言って髪は薄緑のショートカットで瞳はばぁばや遥花お姉ちゃんと一緒でブルーアイ。爽やかな人で男勝りなところがあるそうな。
三女の絵梨花お姉ちゃんは華京院・ジン・絵梨花と言って水色の髪を後ろで纏め伸ばしており瞳は、これまた一緒でブルーアイ。一番俺を溺愛しているようで、ちょっと怖いんやけどね。いい人なのは違いない。
ばぁばやお姉ちゃん達の服装は着物に近い物で、ばぁば曰く皇族が着る服なのだそうで、使われている布は、ジン皇国原産のもので一つの服で惑星一個分帰るぐらいらしい。何それ、怖い物凄い上等なもんじゃん、鼻水ついたらどげんしよう。
一通り紹介してもらって、俺は頭の中を整理する。俺の両親が宇宙人で父親は、皇族と言うとんでもない事が判明したわけなんだがスケールが大きか、それにここに居る人達かなり強い、前世の俺では到底勝てないような力を秘めとるね。
ばぁば達は仕事があるらしく、帰らないといけないが、俺が居た地球の宇宙と今いる異世界とでは時間軸が違うらしく、ここでの1年は向こうで1日だそうで1年は滞在するらしか、また長期休暇取ってこっちに滞在するとも言いよるけん、俺と過ごしたいらしか。そんなんで大丈夫何やろうか?と思うけど、仕事も大事やけど家族の時間はもっと大事との事らしか。
暫くすると俺の腹が減ったのか、泣き出してしまったとよね、身体と精神があっとらんばい。
ママに抱っこされ乳を出されるのだが俺にとっては恥ずかしいことで躊躇していたとばってん背に腹は代えられんしね。乳を飲んでいるとママが優しく頭を撫でながら慈愛に満ちた笑顔で語りかけてくる。
「豊は、前世の記憶があるけど私は気にしないよ〜。だってママにとってかけがえのない大事な愛息子なんだから、これから惜しみない愛情をかけて育てるから、これからよろしくね豊!」
その笑顔が俺にとって眩しすぎるんよね。
でもなんか心の中が洗われるような感じになるし、安心感が凄い。前世の母親は厳しく優しい所は見たことがなかった。こんなに撫でられたりするのはいつ以来だろうか、乳を飲み終わるとゲップを出してもらいそのまま眠りにつくのであった。
「寝ちゃったか〜でも表情が安心しているから良かったよ〜」
私は愛息子である豊を抱きながら愛らしく頭を撫でていた。髪は私に似て赤いが前髪が青いそこは父親似かな〜。これからこの子には惜しみない愛情をかけると誓っているからね。
「風殿、豊ちゃんにはこれから大変な苦労が待ち受けているでしょうがそれに負けない強い子に育てますよ。この星は低文明で宇宙の武器は使用できないし生体強化は以ての外ですから」
「分かってるよ〜、百合花殿。でも神に関しては生体強化をしないと勝てないよ〜そこだけは了承してくれるかな?」
「えぇ勿論です!上位の存在ですからね」
「前回は逃げられたからね〜。異次元門の封印で終わったけどあの戦いであの子を死なせてしまった。でもこの子は死なせない、どんな事をしても私が守るよ〜」
あの邪神は私も恨みがあるし好きにはさせない。今回は油断はしないよ〜、なんてたって今回は百合花殿達のバックアップもあるし、時間もたっぷりとある。この子を支える同年代の子やそれ以外の人も必要だ。この子は皇族でいずれは宇宙に出ないといけないけどこの世界からもこの子をサポート出来る人を見つけなくてはね。この子を一人にさせるつもりはない。その時は私も一緒に宇宙に行くつもりだ。
私の問題もケリを付けないといけないし、この子から離れるつもりは毛頭ない!この子に前世の記憶があろうとも関係ない、寧ろだからこそ孤独にさせるつもりはないのだから。
豊の前世については悠木に調べてもらった。
最年少で日本最強と言わしめたけど周りの環境が良くなかった。日本政府はその強さに目をつけ国家の敵を排除させるだけして使い捨てのような扱いをしていた。
日本滅ぼそうかなって思ったけどそんな事すると豊に怒られるかな〜。
まぁ何にせよこれからは母として惜しみない愛情をかけてこの子を守ると誓うよと豊を抱えながら誓う。




