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14話 僕キレる。ママもキレる?


 フォビアナちゃんの服なんかを買うためにエルネシア殿下、ルイ嬢、セレナちゃん、ドクトリウム辺境伯とエルネシア殿下のメイド、リサーナさんと別れ僕達は一足先に王都の屋敷へと帰っていた。


 屋敷の応接室で談笑して暫くしていたら、慌ててドクトリウム辺境伯とエルネシア殿下のメイド、リサーナさんが、ボロボロになって屋敷へとやって来た。

 何事?それに他の皆は?

 そう思っているとドクトリウム辺境伯が眉間にシワを寄せながら事の顛末を言い出す。

 何と買い物をしていたら、20人ぐらいの人間に襲われ、エルネシア殿下とルイ嬢、フォビアナちゃん、セレナちゃんがさらわれてしまったとか、敵は凄腕ばかりで、猛将と呼ばれたドクトリウム辺境伯やメイドさんそれに、何かあった時のために半蔵を護衛につけていても、数には敵わずさらわれてしまったそうだ。

 カッチーン!


「なんばしよっとね!リチャードのおっさん!それでも猛将ね?バカバカしか!20人の手練れかなんか知らんばってんそんな奴にやられるとかどうかしとうばい!特に半蔵お前もお前や!それぐらい何とかできたやろ?なんばしようとや!護衛にお前を付けた僕がバカやったばい!酒吞や黒天、平八郎を呼べば良かったかね、彼奴等やったらこんなヘマせんかったやろうし!」

「リチャードのおっさん…」

「面目ないでござる…」


 僕が怒鳴っていると誰かが優しく頭を撫でてくれた。

 目線を向ければ苦笑いをしたママだった。

 それだけでなく他の大人は落ち着いていた。

 ただレオナルド君はソワソワしていたけど。


「落ち着いて豊。半蔵、これはトワの指示だね?わざと攫わせたのかな〜?」

「……その通りでござる。全てはトワ殿の計画通りでござるよ。最近王都では、子供を中心に人攫いが起きていたでござる。そこにゲーブが接触して、ターゲットに指名されたでござるよ。これを期に一気にその組織を潰すつもりで、計画をトワ殿が立てたでござる」


 半蔵の言葉にママは顎に手を当て考え込む。

 アイツめ何を考えとるとや!

 エルネシア殿下達を危険な目に合わせてどうするとや!

 何かあったらどげんするとや!

 いい加減にせいよ!


「先ずは子供達の安否確認が必要です。その辺りはどうなのですか半蔵殿?」

「安全面は大丈夫でござるよ、涼子様。トワ殿が監視しているので何かあれば対応するでござる。トワ殿はお館様に解決してもらいたいと申していたでござる」

「何?ではルイは囮にされたと言うことか!!」

「落ち着いて〜ドクトリウム辺境伯」

「しかし…」

「御息女の安全は大丈夫〜。後は豊達に任せて〜必ず痛い目に遭わせるからさぁ~さて豊どうする〜?」


 聞くまでもなかよ。

 行くに決まっている。

 絶対に痛い目に遭わせちゃあたい。

 そんな時頭に強い念が飛んできた。

 これは呼ばんと後で愚痴を言われるばい、やけど他のやつも呼べと言っとるんよね…まぁいいか。


「こい平八郎!」


 呼びかけと同時に魔法陣が浮かび大柄の人物が現れる。

 その人物は鹿の角の様な鎧兜を付け全身甲冑を着込んでいる。右手には槍を持ち威厳のある風貌をしている。


「本田平八郎忠勝、呼びかけにより参上仕る(つかまつる)

「本田忠勝だって!?」

「嘘でしょ!」


 総司さんと真凛さんが驚愕する。

 そりゃそうだ、平八郎は徳川に仕えていた武将。

 戦国時代で、負け無しの武将でかなりの有名人。

 僕も黄泉の国に行った時、家康さんから平八郎を託されたんだ。

 最初は平八郎は嫌がっていたけど僕と戦って認めてくれて妖魔になったんだよ。

 平八郎は周りを見渡しママや涼子様、三姉妹達を見た瞬間素敵な笑みを浮かべ最後は総司さんを見た。


「そなたが徳川幕府を最後まで守ろうとした武人か?」

「えぇ、ですが力及ばずすいません」

「良い。お館様も満足しておったわ。いずれ時代も変わるとな。そなたらのおかげで、今でも日ノ本は太平なのだからな。それより、とよ…いや今の世では豊殿でしたな、某を呼んでいただきありがたく存じます!豊殿がいなくなった世では暇で仕方なのでなぁ〜こうして呼んでいただき、またこの蜻蛉切を振り回せるのは僥倖。して、天下を取ればよいか?」

「取らんで良か。人攫いの組織を潰すだけたい。いくちゃんも攫われとる」

「何と!?育美殿も居るのか?しかも攫われていると、それはイカン!直ちに助けに行かねば!半蔵、お前がついていながら何と言う不始末。いくらお前でも許さんぞ!」

「面目ないでござる」


 半蔵に活を入れる平八郎。

 そんな平八郎にシノさんが近づく。

 どうしたんやろ?何か不穏な気配を感じるんやけど、そう思うといきなりシノさんが戦斧を握り平八郎に振り落とす。

 それを平八郎は蜻蛉切で受ける。


「うむ。良い戦斧だなぁ、しかしいきなりとはこれいかに?」

「豊様の護衛は私だけで十分。貴方は不要!」

「ほう、その意気や良し。だがこれより先豊殿のお味方は必要!某はそれを助力するために参上したまでのことよ」


 平八郎から闘気が溢れシノさんも負けじと魔力をぶつける。そんな2人を絵梨花お姉ちゃんが止めて正論をぶつける。


「こんなとこで暴れないでくれる?今は攫われた子が優先よ!後にしなさい!それよりお姉ちゃんも行くからね、豊」


 凄い圧を感じる。笑顔なのに背後に般若がいるようやん。

 もうヤダ。

 選ばれなくても絶対来るやつやん。

 こえーよ。

 結局、リサーナさんとメイドさんは残り皆で乗り込むことにした。






「何であのガキをさらってこなかった!!あのクソガキを殺したかったのに、何で王女殿下を攫ってきた?これがバレれば俺は死罪になるぞ!」

「大丈夫だ、大賢者の息子は必ず助けに来る。それに我々の目的は王女の首と、大賢者の息子の首だ!あの方もまもなく来られる」

「何?首だと…何も言っている…そんな事したら国家反逆どころではないぞ…それにあの方って…」


 私、江藤育美改め、フォビアナ・ヨハンセンは囚われていた。

 エルネシア王女殿下とルイさん、セレナちゃんと共に買い物の途中で襲われ、攫われた。

 攫われた先にはゲーブ支配人がおりかなり怒り狂っていた。

 よっぽど豊さんに言われた事を根に持っている。

 私は不幸体質で前世では豊さんに迷惑ばかり、かけていたけど死んで生まれ変わっても不幸体質は、変わらないらしい。

 はぁ〜嫌になってくる。

 攫われた先には子供がいて獣人の子や、頭に後ろに向かって角が生えてトカゲのような尻尾を生やした子が居る。

 皆怯えているけどエルネシア殿下やルイさんとセレナちゃんが落ち着かせている。

 

 私?何も心配してない。

 だって豊さんがこの世界にいるのなら絶対にあの関西弁を喋る怪しい人がいるに違いないと思っているから、あの人が監視している限り私達が傷つくことはない。

 その時、目の前に魔法陣みたいなのが現れその中から二人が出てきて、人攫いの人達は跪く。


「ご苦労だったな」

「はっ!剣王様直々に顔を出していただけるとは光栄です」


 剣王と呼ばれた人は、紺色の髪を肩まで伸ばし瞳は髪と同じく紺色、鎧姿で背中には大きな剣を背負っている。

 もう1人は黒髪を腰まで伸ばし、スーツ姿をした女性で瞳は金色。

 私には色んな妖魔と出会ってきた経験で、一般人だけど妖魔の存在がわかるようになった。

 その感覚でこの女性が、人ではないとはっきり分かる。


 すると剣王と呼ばれた人が、エルネシア殿下を見ると背中の剣をとりエルネシア殿下に振り下ろす。

 ヤバい!

 エルネシア殿下が殺される。

 そう思っているとそれを防ぐ人影が現れる。


「はぁ〜雑魚ばかりやから、主の鍛錬にもってこいと思うて見過ごしとったちゅうに、いきなり大物かいな〜、それに自称悪魔王まで出てくるとわなーワイも思っておらんかったわ!」

「貴様何者だ?人ではないな?」

「この虫ですよ。Dr.マーゴットに付いていたハエです」

「あぁ何か言っていたな、何故始末しなかった?」

「始末したと思ったんですがね、しぶといハエですね」


 トワさんをゴミのような目で見る女性。

 流石にこれは怒るよねと思っていると、トワさんは急に笑い出した。


「ははは。傑作や、異世界で悪魔王と名乗る割には相手の力量も測れんとは、さてはあんさん自分より強い相手と戦ったことないやろ?」

「私より強い相手など大魔王やあの方しか居ません。それ以外は虫ですよ」

「世の中にはな自分が思ってるのとちゃう強い相手が仰山(ぎょうさん)居るで〜、例えで言うなら主の親や姉達とかその他にも仰山居る。それも知らんあんさんは井の中の蛙や」

「よく喋る虫ですね!消えなさい、ダークフレア」


 トワさんに魔法が当たる。

 でもそこにはトワさんはいなかった。

 魔法が放たれると同時に剣王と女性の後ろに居た。


「遅いわ。地球では魔法は使えんかったけどこの世界は違う。魔素が溢れとるんやこれなら今のワイでも魔法は打てるでぇ、シャドーアーム!」


 影の腕が2人を襲う。

 それでも冷静に対処をする2人。

 交差する三人だがトワさんにはかなりフリな状態。

 それ程この二人は強い相手なんだろうと思う。

 強さ的に前世の豊に匹敵するぐらい。

 トワさんと女性が魔法でやり合っている隙に剣王がトワさんの間合いに入り斬りかかろうとした時影から二人の人影が出てきた。


 キーーーン


 剣と何かがぶつかる音がした。

 そこには鹿の角の兜を付けた甲冑姿の侍、私でも知っている本田忠勝さんだ。

 その後ろには黒い忍者装束を身に着けた、服部半蔵さん。豊さんの有名な妖魔。

 私もかなりお世話になったことがある二人。


「遅いわ、半蔵、平八郎!」

「お館様達を導くのに手間を掛けたでござる」

「文句を言うではないわ、トワ!しかし面白い相手と戦っておるのう。強さ的に前世の豊殿に匹敵するわ。だが某の蜻蛉切で切り捨ててくれるわ!」

「頼むわ!今の状態やと一人が精一杯やねん!」


 本田さんが剣王と戦っていると剣王が部下たちに指示を出し始める。


「エルネシアを殺せ!」


 そう言うと部下たちが一斉にエルネシア殿下に襲いかかる、だけど半蔵さんが防ぐ。

 それでも多勢に無勢。

 半蔵さんだけでどうにかなるわけもなく攻防が続いていると、部下たち向かって魔法が放たれた。

 やっと来た。

 もう遅いよ豊さん!

 部下たちは50人程居たけど豊さんたちが斃していく。

 その時、豊さんの今世のお母さんである大賢者様が怒声をあげた。


「何やってるの!ディーン!!」





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