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究極神ってなんぞ?


 俺の名前は、月影豊久39歳独身、どこにでも居るような中年男性何やけど、そうでもないんよね…

 生まれは地球の日本の九州で、本家が昔から代々続く妖怪等の化物と戦う家やったんよ。そりゃあ厳しく育てられましたばい。


 死ぬか生きるかの仕事をしているわけで自分が生きるため。必死に強くなった結果が、最年少にして日本で最強と呼ばれる程のハンターとなったちゃけど、政府に目を付けられ裏稼業までやらんといけん事になってしまったとよ。


 日々化け物や人殺しやらをやっていると心が疲れてくるわけで趣味が親父、月影政宗から習った料理とタバコを吸う事、音楽や映画、アニメ等だったわけ。


 アニメはハンターの仕事をして、日常が非現実的やったけど、まだアニメの方が俺の現実より癒される為、現実逃避になるんかな?知らんけど。とにかく俺の平穏は守られるから結果オーライ。 


 因みに親父は凄腕の料理人でハンターの腕も凄いんやけどね。料理の方が性に合うらしか…

 それやけん俺も小さい頃から料理も厳しく教え込まれているんよね。本当大変やったよ、料理と稽古を両立させる為に青春なんてなかったんやけん。トホホ。


 彼女だって?

 居たけど、浮気されてボロクソに振られたわ!!

 彼女は俺の地位が目当てだったらしくって俺の金で、好き放題買い物三昧されたけんね…終いには親友と浮気するけん俺の心はズタボロです…

 そもそも女性と言うか母親が厳しくて愛情と言うものが分からんかったし、甘えたことがあまりないのよ。


 そんな訳で、普通の人間とは、全然違う人生を生きてきて何のために生きているのか分からなくなってきたとよね。


 今日も今日とて俺にしか退治できない妖怪を始末し終え、帰路に着こうとタバコを一服して居ると、突如謎の光に包まれてしまう。いきなりで何も出来ず意識を失ってしまった。




 気づくと真っ白な空間に居て、目の前に真っ白の髪を伸ばし白色のワンピースのような物を着た女性が跪き、その人の前に黄金の髪を伸ばしウエーブが掛かっていて白色の法衣を着た女性が立っていて俺をにこやかに微笑み見とる。


 その女性が美しいと言うのもあるんやけど、とてつもない存在だと直ぐに分かった俺は、跪き頭を自然と垂れた。ヤバい。俺の本能が逆らってはいけないないと告げとる。


 この方は地球で何回か会ったことのある伊邪那岐命様や伊邪那美命様、天照大御神様と言った神々より遥か上と言うか、次元が違う存在やと思う。さっきから身体の震えが止まらんし、正直逃げたいと思うんやけど逃げれんわ。


 跪き続けている女性も神なんやと思う。

 その女性から神気が滲み出て居るんやけど立っている女性の方が存在がデカすぎて霞んで見えるんよね。立っている女性が俺には恐ろしか〜。


「そんなに恐れずともよい」

「えっ?」

「妾も心の声が聞こえるゆえ、先程から小僧の声はだだ漏れだぞ」


 そうやった!!

 神は心の声が聞こえるから、俺が考えてること丸聞こえやん!!何やっとん俺!!

 本当に申し訳ございません。


「よい、自然体で話せ。その方が小僧には楽であろう?」

「いいえ、貴方様は地球上のどの神々より遥か上の存在だと、失礼ながら愚考しますので、恐れ多いです」

「賢明な判断よな、じゃが今回は妾が小僧に詫びをいれるばんゆえな」

「と、言いますと?」

「小僧は妾が、間違って死なせてしまったゆえなすまぬ」


 そう言って頭を下げられてもこっちが困るんですけど、スッゲーー困るんですけど…

 絶対頭を下げちゃあいけない存在でしょ、貴方!何で俺なんかに頭を下げとるんですか?

 例え貴方が悪くても頭を下げないでください!

 失礼やけど頭を上げて慌てて手を上げ、止めてもらうことにする。


「止めてください、例え貴方様が悪くても俺なんかに頭下げんどってください!俺が死んだとしても良いんで…どうせ俺は、地獄行きなんでしょうから」

「何故?地獄に行くと思っておる?」

「人を殺しすぎていますし、人様に顔向け出来ない事もしとるけんですね…」

「それは小僧の上の判断であろう?自主的にやっているわけではあるまい。それに人々を救っているではないか、小僧は地獄には行かんよ。寧ろ再び生き返らせようとしておるゆえな」

「えっ?」

「何を驚いておる、今回は妾が悪いゆえ生き返らせる事も可能よ」

「そうですか…」


 そっか、生き返られるのか…

 何か死んだと聞いて楽になれると思ったんやけどなぁ〜。今更生き返っても、またあの日常を繰り返すとなると気が重くなるんよね。


「なんじゃ、生き返りたくないのか?」

「まぁ、今やりがいが無いと言うか生きていても何のために生きて良いのか分からなくなっとりまして…」

「ほう。最年少で日本で最強と言わしめたのにか?未練は無いのか?」

「未練ですか…親兄妹には未練は少しありますが、こんな生活しとるのでいつ死んでも文句は言えんとです」

「であるか」


 微笑みながら俺を見てるんやけど、その顔には慈愛が満ちているんやけど…何やろそれだけやない気がする。

 何か新しい玩具を見つけたような顔に見えるのは気の所為やろうか?っていうか、今更やけど俺を生き返らせる事が出来るって、神でも出来んはずやけど?どちら様ですか?


「そうだったな、妾の事を言ってなかったな。妾は、宇宙を創世した究極神(きゅうきょくじん)の一柱(つむぎ)と言う。本当は妾の存在は認識出来んのだが、今回は妾の落ち度だからのう。態々出向いたのだが…」


 究極神…認識出来ん存在って、それに宇宙を創世したって…かなりの存在じゃん!

 俺なんかの為に出向いてくれたの?

 マジか〜、今まで色んな神々と会って着たけどそれより上の存在に会っちゃたよ。

 何か勿体ぶっていらっしゃるけど、これ答え出てるでしょ?


「である。小僧、今世に未練が無いのであれば記憶を持ったまま転生してみぬか?」

「転生ですか?」

「である。ここに居る神の世界に転生だ。その世界は異世界でのう、剣や魔法の世界ゆえな小僧の好きなアニメとやらの世界だぞ?」

「異世界ですか?」


 マジ?記憶を持ったまま?

 魔法か〜、地球は妖術はあったけど魔法は使う人はおらんかったしな〜。海外にも魔法と言うなの妖術やったしな〜、本物の魔法は見てみたいし使えるなら使ってみたい!

 やけどアニメと現実は違うしな〜。

 俺はのんびりしたいんよね。

 好きな事してのんびり過ごしたいし、好きなアニメや音楽を観たり聞いたりしたいしな〜。

 悩むけど魔法も捨てがたい…ムム、どうしようかね。


「安心せよ。小僧が転生し、親となる存在は特殊でのう。まぁそれは転生してからのお楽しみと言うわけよ。小僧にとって退屈はせぬよ。まぁそれは小僧しだいか」


 意味ありげな笑みを浮かべる紡様。

 何それ…怖いんですけど。

 俺次第で人生が変わるってことでしょう?

 まぁ今世では俺の努力が足りなくて人生諦めてたし、人間関係も悪かったし、気が許せるのは親兄妹ぐらいやったけん、出来るならそこら辺も上手くやって行きたいし、人生楽しかったって言えるように人生を終えたかったい。

 

「腹は決まったかえ?」

「えぇ、決めました。その話受けようとします」

「であるか、ならば今回の詫びとして小僧が持つ力を魔法として昇華させようぞ。小僧の持つ武器や包丁等も召喚出来るようにしようかのう」

「本当ですか?」

「である。妾は嘘はつかぬしな。その代わり妾を楽しませよ!」


 言い方は優しいし笑顔ばってん、目が本気やん!これ絶対者からの命令やな。恐らく退屈凌ぎ何やろうね、神々は退屈って言って人間に試練を与えているばってん、この方はその遥か上の存在やけんそんじょそこらの試練より厳しいものなんやろうね…

 何か嫌な予感がしてきたばい。

 あれ?かなり美しい顔がものすごい悪い笑顔になっておられるんですが…

 何ですか?俺は異世界で何をやらされるんですかね?

 まさか天下統一とか?

 嫌よ!そんなの絶対面倒くさいじゃん。王とかやりたくないし、人を従えるとかしたくないよ。

 でも紡様が言うのであれば、それはやりますけども。

 

 出来るなら折角の異世界だから自由気ままな冒険とかしてみたいし、異世界をしっかり謳歌したい物なんやけど、紡様の言うことは聞いてこの方を楽しませんといかん!

 しっかりしろ俺!


「思考は纏まったかえ?小僧が考えておることではないゆえ安心せよ。なぁに、小僧が行く世界は遠く無い将来滅びるかも知れんがのう」

「えっ!?何それ?のんびり出来んやなかね!どんな積みゲーなんよ!遠く無い将来滅びるとかどんだけ危険な世界なんよ!」


 はっ!しまった!つい本音が出てしまった!

 申し訳ございません!!

 つい出しゃばってしまったとです。

 悪気はないとです。俺は直ぐ様土下座をして許しを請うように紡様にしゃざいする。


 紡様をちらっと見てみれば目を細めて穏やかな笑顔を浮かべており怒ってはいなさそうだが、傍らの神はアワアワしている。

 それだけ俺は紡様に不敬を働いていたんのんやろうね。

 俺失敗したわ〜何て、思考してると、紡様が「ククク」と笑われた。

 

「そのしゃべり方でかまわぬ。小僧には特別に許しるゆえな。小僧が転生する世界は、今は平穏な世界ゆえ、小僧が心配するような殺伐とした世界ではないのだ。だがしかし、別の世界を任せた神が欲をかき侵略してくるだけの事よ。まぁ妾にとって世界というか星が一つ無くなろうが、大したことでは無いゆえこれは気まぐれだ」

「神が侵略ですか?穏やかではなかですね、その神は何が目的で?」

「妾達究極神を殺すことであろうな、その神は他の惑星の神を吸収し確実に力をつけておるが…」

「紡様を超えれるわけがないやなかですか、恐らくですが神々を創世されたのも、紡様達究極神様たちなのでは?」

「ほう、そこまで理解するかえ?」

「俺の想像ですがね、宇宙を創生したのなら星々を作りその管理を任せる神が必要だったってとこでしょうか」


 そこまで言い終えると紡様の広角が上がりまた悪いを、笑みを浮かべてらっしゃるよ…

 何?ホント怖いんですけど俺なんか言ったとかな…本当に心配になってくる。


「小僧の思考している事は正しい、妾達は宇宙を作り星々を作った、そこの管理に神を作ったまでそこで妾達を、殺そうというのであれば大いに結構のことよ。寧ろ妾達は妾達を超えれるような存在を長年望んでおるゆえな」


 口元に手を当て静かに笑われている紡様何やけど、そう簡単に超えられるわけ無いやん!紡様の持つ力って神力とはまた違うような力だと思うんよね。俺には到底推し量れないような力を、お持ちであることには間違いないんよね。


「小僧よ、平穏を望むのであれば己を磨き、やってみぬか?()()()をな」




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