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3 旅支度及び慰安?

つづきになります。

まだ誤字脱字修正できていません、すいません。


 えっと、それで適性は合格ってことで、後は……。


 サーシャちゃんにも、何か武器をあげてもいいんだけど、まだ戦うような年齢でもキャラでもないしなぁ。


 回復とか幻術とか、戦いのサポートでもやってもらうか。


 しかし、パーティ組むんだったらもう少し人数を増やした方がいいなぁ。


 村人を誘ってみるか……。


 しかし、いずれにせよ、少し時間を空けるか……治療をしたとは言っても襲撃の後だし、もう少し落ち着いてからの方がいいだろうし。


 それに村人は別として、今考えると、この世界は本当に、戦える人間は居ないのかな……?


 俺は別として、どんな世界にも、一人か二人ぐらいなら強い奴が居るはずなんだけど……。


 どうなんだろうな。勇者の一人ぐらいいてもいいんだけどな。


「なあ、ジュールさあ、この世界に人間で強い奴は居ないのかな?」


「そうですね……この辺りでは、ほとんど聞いたことがないけど、全く別の町なら居るかもしれないですね~」


 なんか、抽象的だなぁ。全く別の町と言ってもいろいろあるからな……。


 探すの大変だな……。


 とりあえずこれからの目標は、「ラスボスの魔王を倒す」ってのもあるけど、その過程で強い仲間を見つけないといけないな。


 強力な武器を、沢山持ってると言っても、ラスボスまで倒せるかどうか分からないし……。


 ……とりあえず、一旦帰るか……時間は沢山あるからゆっくり考えよう。



◆◇◆◇


 3日程経過した。


 結局、あれから1人だけ俺が持ってるアイテムに選ばれた子がいたい。


「これからよろしくおねがいします~昇さん」


「こちらこそどうぞ、よろしくね……カーヤちゃん」


 俺が一番最初に治療をしてあげた女の子だった。


 実はこの子は、俺が持ってる武器ではないが特別なアイテムを使えるようになった。


「昇さん、お若いですね~本当に35歳なんですか?」


「俺、肉体年齢は15歳ぐらいになってるからね……」


 なんか、元気のいい子だな……。良くしゃべるな。暗い俺と全然違う。


 それと俺は、聖剣とかの影響で、肉体年齢は15歳ぐらいの若さになっている。


 また、俺は日本人のため、黒目に黒髪の黄色人種のやせ形で、身長は168センチ位で高くない。


 異世界だから当然だろうが、この世界では珍しい見た目のようだ……。



「そうなんですかぁ~聖剣とか神器っていうのは、そんな力もあるんですね~驚きです~」


 なんか、目をキラキラさせて聞いてくる様子を見ると、本当にどこにでもいる女の子って感じだ。


 彼女は、黒目で褐色の肌にツインテールの桃色の長髪で、胸は大きくてスタイルはいいが服装は、薄茶色の布で適当に作っただけの様な服を着ている。


 他の二人もそうだが、なんか大昔の人間の様なスタイルであるから、全体がスケスケしてて目のやり場に困る……。



「あはは、強力な武器の力はすごいものだよ。きっと魔王だって倒せるよ」


「へええぇ~~信じられないけど、昇さんの言葉なら説得力がありますねぇ~」


「ありがとう、これから一緒に戦おうね」


「ハイ! がんばります!」


 元気いっぱいの返事をしてくれた。彼女はこれから役に立ってくれるだろう。


 まあまあ悪くはないから、とりあえずはこの4人でパーティ組むか。


「えーと、とりあえずはこのメンツでパーティを組んでもいいかな?」


 俺は、他3人に問いかけると、全員賛成してくれた。


 では、出発するか。



◆◇◆◇


「ギエェェエエェ~~~!」


「ふんっっ!」


「ギィアァ……ァ……」



「ギョエェェエエェ~~!」


 ――斬っ――


「ア〝アァ……」



 ――俺たちは、一旦あの村を出た。相変わらず村の外は敵だらけだったが、俺にとってはザコ敵ばっかりだったから、出てきては潰し、出てきては潰しと、繰り返しながら進んだ。



 そしてとりあえず、これからどこに向かうかを決めることにした。


「しかし、どこもかしこも魔物だらけだねホントに……」


 数歩歩いたら、敵……また数歩歩いたら敵……敵が弱くても鬱陶しい……だるい……。


「こんな世界ですからね……」


 ジュールがうんざりした顔で答えた。


「どんだけ潰してもきりがないよな、ホントに……何回倒したらいいんだよ。ザコばっかり……」


「コイツら結構強いですよ。昇さんが強すぎるんですよ……」


「え、そんなもんなの……」


 俺、なんか今まで、マイペースに戦いすぎてたから強さの基準が全然分からなかった。


「コイツら凄い強いですよ~普通は誰も勝てないですよ……相当な訓練を積んだ人ぐらいしか……」


「そんなに強いワケ……」


 なんか、スライム潰すような感覚で倒してたんだけど、強かった訳……?


 めっちゃ、弱いんだけどコイツら……カスじゃん……。


「普通だったら、村の外とか危険すぎて歩くこともできないぐらいですよ……それを散歩感覚で歩くなんて……」


 なるほど……俺は差がありすぎたのか……しかし、今思ったけどみんな疲弊してるような感じがする。


 ただの布きれみたいな服着てるし、結構体も汚れてるし……痩せてしまってるし……。


 こんな状態じゃ、そもそも頑張ること自体ができないだろう……。


 一旦どこかで、たらふく飯食わせてあげたり、着替えたりしてから、コンディションを万全に整えてあげるか。


「そいやジュール、どこかに町とか休めるところないかな? みんな疲れてるだろ。俺この世界のことは、全然分からないから……」


「うーん……そうですね……ボクもそれ程詳しくないけど、なんか北の辺りに多少栄えてる町がある、みたいな話を聞いたことがありましたね」


「北か……調べてみる」


◆◇◆◇



 場所は簡単に分かった。俺は忘れてたけど、手持ちのチート武器の力があるから、千里眼と同じような能力も使えたんだった……。


 ちょっと調べたら、町の場所ぐらい簡単に分かった。


 しかし……以外にいい感じの町だった。やっぱり場所によっては人が栄えてる場所もあるようだ。


 ここは意外に栄えた町だった。


「すごいですね~ボクらが前居た町とは、大違いですね~」


「前の町とは随分違うわね~」


 二人とも喜んでるみたいだ。ただ、サーシャちゃんは、相変わらず兄としか話さないようだ。


 とりあえず、何でもいいからたらふく食わせてやろう。


 それで、身だしなみとかも整えてあげないと。


 カーヤちゃんと、かサーシャちゃんの着てる、あんな「布だけ」みたいな服だと、魔物じゃなくて人間に襲われてしまうかもしれないし……。


 それに俺、錬金術も使えるから、金も鱈腹持ってるし……。


 ただ、全部武器の力だが……。


「それじゃ、行くか」



◆◇◆◇



 とりあえず皆で、そこら辺の飯屋に入った。


「なんでもいいから、食べるといい。金は全部おれが払うから気にしなくていい……」


 俺はいくら金がなくなっても、金を生み出せるんだ……だから何も問題ない訳だ。



「……いや、あの……なんか悪いですよ……」


「昇さん、私たちに良くし過ぎですよぉ~」


 いいんだ。俺だけは特別な訳だ。


「いいから、何でも口に詰め込んでくれ。先を急ぐからね」


「ありがとうございます」


「ありがとうございますぅ~」


 サーシャちゃんは無言でペコリとお辞儀をした。


 しかし、彼らは今まで何を食べてきたんだろうな? そもそも、痩せてるけど何か食べ物の様なものはあったんだろうか……?


「そいや、かなり生活大変だっただろうけど、みんな今まで、どんなものを食べてきたのかな?」


「……ええっと……そうですね。適当にそこら辺の雑草とかを茹でて食べたりとか、ヘビとかをとって、焼いて食べたりとかしてましたね……マズかったけど……」


 あああ……聞かない方が良かったかな。酷い生活だったようだ。多分それは女の子も同じなんだろう。


 これがスラム育ちってやつかな。


「多少毒にあたったりすることもありましたね……あれは辛かった」


「それ、私もあったよぉ……キノコの毒にあたったこととかもあったわよぉ」


「あれは、辛いよね……そんなときは毒消しの雑草とか食べたりしてたよ……」


 みんなバクバク飯を食いながら楽しそうに話してるが、結構つらい生活してたようだな……。


 さすがに、俺らの世界ではそんな生活は、乞食ぐらいしかしないだろう。


 しかし、戦争やってる国と大差ない生活してるじゃんか……。ホント可愛そうに……。


「…………」


 なんか、いつもそうなのか分からないけどサーシャちゃんは、あまり何も食べないし、異様に周りの目を警戒している。


 誰も敵なんかいないんだけどな。ただ神経質なだけか分からないけど……。


「なあジュール君、サーシャちゃんは、いつもこんな感じなのかな?」


「ああ、サーシャはいつもこうですよ……人見知りが強いので、知らない場所とか知らない人とかはすごい苦手なんですよ……」


「そっか……」


 しかし、それはそれで可愛いなぁ……シャイガールか……。


 ……しかし、めっちゃ早い事食い物がなくなっていく……テーブルの上がアリ地獄みたいになってる……。


 次から次えと、テーブルに持ってこられたものが、どんどん消えていく……。


 そんな腹減ってたのか……まあ、思う存分食べるといい。これから忙しくなるから……。


「どうかな? みんな旨い?」


「……ぅ……げほっ……旨いです~こんなまともな食べ物は久しぶりです~本当にありがとうございます」


 ジュールは口に食べ物を詰め込んだまま答えた。


「……ぅう……美味しいですぅ~ず~と訳の分からないものばかり食べていたから本当に美味しいですぅ~」


 カーヤちゃんも、やや咽ながら答えた……。


「……」


 サーシャちゃんは相変わらず、ゆっくりと食べている……それとやはり、兄意外とはほとんど会話はしない様だ。



◆◇◆◇



「次は服だな……もっとマシな服着ないとな」


「服ですか……」


「ああ、今着てる服では戦うのは無理だろう……」


 この街は結構栄えてるようで、服でもなんでも売っていた。


 それにみんな、布きれを服にしただけのような服を着ているが、これではダメだ……。


 もっと、マシなものを買わないと……。女の子はオシャレもしないと……。



「お金がないもので……まともなものが買えないもので……」


「私もなんですぅ~」


 まあ、そうだろうなぁ……。


「心配しなくていいよ、金は俺がなんとかするからさ、好きなものを何でも選ぶといい。女の子はオシャレもしないといけないしね……」


「こんな世界では、オシャレなんか考える事も出来なかったんですよぉ~」


 辛い顔をして、ジレンマを嘆くカーヤちゃんの気持ちはよく分かる。


 そうだろうなぁ……生きるだけが精一杯のこんな世界じゃあな……。



◆◇◆◇



 あれから、服屋に入ってとりあえず全員、身だしなみを整えた。


 これで全員、疲弊していた最初に比べると大分生き返って見えた。


「昇さん、どうですか? ボクの衣装……イケメンになったでしょ?」


「ああ、って……お前は元々イケメンだろ……」


 ジュールは上下とも青い筋の入った、黒い服を選んだ。なんでも「黒は汚れが目立ちにくい」とのことだ。


 それは俺も同意するが、新品なだけあって色は黒いが、艶々している。


「どうですか? これ似合ってますか?」


 カーヤちゃんが聞いてきた。彼女は、白と黒のメイド服の様な服を選んだ。


 戦闘には向かないだろうが、最高だ……めっちゃ可愛い……。


 褐色の肌になんかよく似合ってる……。


「お兄ちゃん……これみて……」


 サーシャちゃんは、なんでか白がメインの修道服の様な服を選んでいた。


 シスターだったのか……?


 分からないけど彼女は、兄にだけ着てる服を見せていた。


 サーシャちゃんは、カーヤちゃんと比べてすごい肌が白いし、兄とも違うブロンドの髪をしている。それで修道服もとても似合う。


 しかしみんな、鱈腹飯食ってから正装を整えるとかなりエネルギーが沸いたようだ。


 今までとは、全然オーラが違う。


 しかし、これで大体コンディションは整った。冒険の準備も整った。


 漸く、これから旅が出来る。



◆◇◆◇



 明日からが本番だ。今日これだけ準備をしておけば、あとは楽になるだろう。


 それで明日に向けて、一旦宿に泊まることにした。


 この街はやはり、栄えていていろんな店とか宿とかもあった。この世界の中では最も栄えてる町かもしれない。



「昇さぁん……」


「あ、ん……何かな?」


 カーヤが色っぽい声で俺を呼んできた。


「今日は本当にありがとうございますぅ~何かぁ~お礼がしたいんですがぁ~~」


「別にいいよ……特に大したことじゃないし……」


 なんか、異様に体を密着させてくる……。しかし改めて、カーヤちゃんムネが大きくてスタイルがいい……。


 今日は、何時になく色っぽい感じがする……夜はいつもこうなるのか……?


「……昇さん……来て、こっちに……」


 彼女は、俺の袖を掴んで彼女の寝室まで俺を運んだ。


「さぁ……」


 彼女は、俺に横になるように促した。


「私はぁ……戦えないけどぉ……慰安ぐらいならできますよぉ~」


 ……正直、かなり嬉しいけど――いらんよ……俺は戦うために生まれてきたし、今はそのために生きている。


 そんな俺に、慰安など必要ない訳だ。


「……おいおい、俺に慰安などいらんよ……俺は、戦うために生まれてきた……」


「戦うためにも慰安は必要ですよぉ……今頃、ジュール君もサーシャちゃんに、癒してもらってると思うしぃ~~」


 あの二人は、それはないだろう。本当の兄弟(多分)だろうから……。


 って、いつの間にか俺の上に乗っかってるし。やる気満々……なのか……。


「昇さん……」


 カーヤは、俺に足を絡ませてしがみ付いてきた。


 ……胸がめっちゃ当たるし、柔らかい女子の体の感触が伝わってくる……。これだけでも気持ちいい……。


「カーヤちゃん、これだけでも十分だよ……」


「まだまだ、これからですよぉ~」


 今度は、俺の首に手をまわして、さらに指を絡ませて手を握ってきた……。


 なんか、コアラみたいにくっついてる状態になってる。


 別にもういいのに……。


「カーヤちゃん、十分気持ちいよ……」


 俺は、あまりエスカレートしないように、彼女の頭を優しく撫でておいた。


 もしかして……


 ……彼女、どっかで媚薬でも飲んだのか? やけに昼間とは様子が違うぞ……。



「~~ぅんん~~~気持ちいいですぅ~~~~~~」


 なんか、唸り始めたぞ……。


 両手で頭を、撫でてあげてるのが気持ちよかったようだ。


 なんか、俺が慰安してあげてるような感じになってきた。


 しかし、カーヤちゃん肌も綺麗し、スタイルいいな……サーシャちゃんは、すごい肌白いけど褐色の肌もいい。


 なんか、本人が許してくれてるんだから胸とか足とか(できたらそれ以上も)触りたくなってきた……。


 ちょ、触ってみるか……。


 ……でもな……。


 俺は、そんなことのためにこの世界に来たわけじゃないし、この世界に居るわけじゃない……。


 ……でも……少しぐらいなら……


 ……いやでも……。




 ――って考えがまとまらねぇ~~。


 どうすりゃいいんだよぉぉ~~ぁぁあああぁ~~。



◆◇◆◇



 結局、ごちゃごちゃ考えすぎて、それ以降は寝てしまっていたようだ……あんまりよく先のことを覚えていない……。


 それで、同じようなタイミングでカーヤちゃんと目を覚ました。


「おはようございますぅ~」


「おはよう~」


 カーヤちゃんは、眠そうに目をこすりながら挨拶をしてきた。


 特に昨日は何もなかったような感じのリアクションだ……実際何もなかったと言えば何もなかったのだが。


「良く寝れた?」


「……凄い寝れましたよぉ~それに、すごい気持ちよかったですぅ~」


「……そっか」


 気持ちよかったのか……それは、快眠なのか別の快楽なのか……。


「昇さんは、気持ちよかったですかぁ~?」


「……まあまあかな……俺も良く寝れたからね……」


 カーヤちゃんの体が当たってるだけでも気持ち良かったよ、ホント。


 ……とりあえず、ジュールたちの所に行くか、寝室は別々になってるし、彼らも起きただろうしな。



◆◇◆◇



「おはようございます。寝れましたか?」


「まあまあ、かな……」


 ジュールも兄弟そろって元気そうだった。ゆっくり休んで疲れた取れたのだろう、目が澄んでサッパリした顔をしていた。


「……え、あの……随分仲良くなったんですね……二人とも……」


 ……って、いつの間にかカーヤが俺の腕を組んで、手を握っていた。


「…ああっ……」


 なんかめっちゃ恥ずかしくなってきた。


 しかも、ジュールは何を考えているのか、口角を上げて、対照に目尻を垂らしている……。


 なんなんだよ、その笑顔……。


「そうなの~すごい仲良くなっちゃってぇ~」


 おい、余計なこと言うなよ、バカ……。


「……へぇ~~そうだったんですねぇ~めでたしですね~」


 おい、その笑顔やめてくれよ……。


「おい、なんなんだよ、その笑顔……それにカーヤも余計な事、言うなよ……」


 なんか、ふたりとも「ゴメンして」的な感じの顔をして手を合わせていたけど、顔が半笑いじゃねぇかよ……。


 なんか……こんなで、この先やっていけんのかよ……。



どうもありがとうございました。

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