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異世界転生ってこういうことなの?!

レジェンドオヂ現る。

「えー!そうなの?ウケる、付き合っちゃえば!?」


私は齊藤未来(さいとうみく)。普通の可愛い25歳。独身。彼氏は2年前に別れてからいない。でも別に困ってもいない。本当に。


「私も彼氏欲しいなあー!」


女友達と電話してると大体恋バナになるし、欲しいとはノリで言うけど、別に本当に欲しいと思ってるわけじゃない。空気的にそう『言った方がいい』気がするから言っているだけ。


「いい人いないかなー」


これも言う。すごくよく言う。探してないだけ。


「27までには結婚してると思ってたのになー」


これもずっと言っている。ずーーっと。


「生まれ変わったら?うーん、イケメンに生まれ変わって、可愛い人と結婚するかな!」


人生をやり直しているイメージを強要された。でも嫌いじゃない。生まれ変わったらどうなりたい、みたいな妄想も良くするし。ホントはまた女に生まれて早く結婚して子供が欲しい。これもノリで言ってるやつ。


「そういえばなんだけどウチの部長も最近ひどくてさ、彼氏作んないのか?とか、本当セクハラだよね、あれ」


愚痴のターン。大体、女友達との会話は推し・恋バナ・愚痴の3部作。


「本当訴えてやろうかな、でも気まずいよね」


本当に訴えてやろう、とは思ってない。そこまでは思ってないけど。鬱陶しい。聞くな、そんなこと。とは思ってる。


「いや、昨日もさ?会議の前に……」


ブッブーーーーー!!!ドンッ!!!


「みく?どうした?あれ…電波悪いのかな…みくー!あれ…?一旦切るよー!みくー!……」


目が覚めると知らない場所だった。あれ?最後の記憶はスマホに夢中で車にひかれて…病院か?病院にしては私に繋がってる機械とか、一切ない。というか、病院感がない。木造りのプレハブみたいなところに気造りのベッド。ここは一体…?

恐る恐る扉から外に出てみると、そこには街が広がっていた。全く知らない街。


「なにここ…」


道行く人達が私を珍しそうな顔で見ている。そもそも日本人ぽくないな?全員。なんか、欧風?これは差別的な表現か?外人みたいな、いや、外国人みたいな、そんな感じ。


「あ、携帯…!」


とっさにスマホを探した。ポケットにはない。ベッドに戻ってベッドを探すけど、ない。この場所がどこなのかもわからないし、状況も分からない。Go〇gleマップが見たい。

勇気をだして、街の野菜が並ぶ屋台みたいなところの商人の女性に尋ねてみる。


「あの…すみません、ここはどこでしょうか…?」

「え?ここがどこかって?変な子だね、ここはシャーカイ村さ」

「シャーカイ村…はあ…。」

「で、どうするんだい?買うのかい?」

「あ、そうですよね、えっと…」


財布。お財布もない。というかそもそも円は使えるのか?タッチ決済で…あ、携帯ないのか。


「ちょっとお金取ってきます。」


そう言って私は目の覚めたベッドのある家に戻った。そもそもこの家はなんなんだ?誰の家?1回建ての平屋で、プレハブみたい。素敵だとは思うけど、住むかって言われたら住まない。

ガチャッ…

扉があいた。私は咄嗟にベッドで丸くなり布団で身を隠した。


「あら、起きたんだね?」


大人の女性の声。恐る恐る布団をあげて確認する。


「安心しな、取って食ったりしないよ」

「はい…」


布団を取り、ベッドから立ち上がる。


「あの…私は一体…というかここはどこ…私のスマホってどこにありますか?お財布…荷物とか」

「どの質問に答えたらいいんだい?」

「あ、ごめんなさい…」

「あんたはこのすぐ先の森で倒れてたんだよ。ここはシャーカイ村。私がキノコ取りに行ったから気付いたようなものの、この先の森には野生のオヂモンが出るからね、危ないから連れて帰ってきたんだ。スマホ?ってのは何かわからないけど、もしかしたらあんたのものなら、森の倒れてたあたりに落ちてるかもね、この先だよ」

「はい、ありがとうございます…。」


なんか難しい話だった気がするけどほとんど分からなかった。シャーカイ村、キノコ、森に荷物とスマホ。聞き取れたキーワードはこれだけ。とにかくスマホを探しに森へと向かう。すぐ近くって言ってたな、この辺だ。


「えっ…?」


小人。多分小人。ディ〇ニーとかで見た事あるタイプ…でもない。ちっちゃいおじさん。都市伝説で聞いたことあるけど、ちっちゃいおじさんが、私のスマホを触ってる。


「あの…」

「ん?」

「それ、私の…」

「ああ、なんに使うんだこれ」

「まあ…色々と。」


ボロボロで画面もバキバキに割れている。使えそうにもない。電源も入らない。

車にはねられた記憶、知らない街、そして小さいおじさん。あらゆる思考がぐるぐる巡った。いっぱい言葉が出てきたけど、その嫌な予感を要約すると

私はあの時死んで、ここは別の世界なんじゃない?

ってこと。


「何をぼーっとしてんだ」


声が渋い。小人なら声可愛くあれよ。小人を普通に受け入れてるのもあれだけど、要するにあれだろ、転生的なことだろ。私転生したんだろ。それはもう飲み込むとして、小人が声渋いのなに。


「お前、俺のこと見ても捕まえようとしないんだな」

「捕まえる…?ああ、まあそうですね…」

「珍しいな」

「そうですか…?」


その時別の小人のおじさんが草むらから飛び出してきて、私に襲いかかってきた。


「な、なに?!」

「嬢ちゃん、助かりたきゃ命令してみな、俺に」

「命令って言われても…どうやって」

「思うままに」

「やれ!」


ビシーン!!

渋い声の小人のおじさんが平手打ちした。顔に。あとから出てきたおじさんの顔を。平手打ち。見てられない。


「よくやったな、嬢ちゃん」

「え?私?」

「俺を命令で動かすたあ、大したもんだ、着いてってやるよ、お前の旅路」

「意味がわかりません。」

「まあ、ここにいるから準備が終わったらまた戻ってきな」


私は1度プレハブへ戻ってきた。小さなおじさんを見た事を説明すると、おばさんはそれはオヂモンだと言った。オヂモンは世界各地にいて、オヂモンバトルが盛んに行われてるらしいってこと。そしてそのオヂモンを登録するのにオヂモン手帳ってのが必要らしくて、それをくれた。


「着いてきてくれるオヂモンがいたならそこに登録するといいよ。会えば勝手に登録されるから」

「はあ…。」


またおじさんの待つ場所へ行ってみる。まだいる。

「おう、戻ったか」


No.???

レジェンドオヂ

分類:でんせつオヂモン

特徴:詳細不明。会議無効。根回し無効。コンプラダメージ軽減。ハラスメント耐性SSS。

図鑑説明:存在自体が伝承とされる謎のオヂモン。昭和環境で育成されたため精神攻撃耐性を持っている、コンプラを無視できる昭和の怪物。


「なんですか…これは…レジェンドオヂ…?」

「みんなにはそう呼ばれてるよ、さて嬢ちゃん、天下取るかい?」

読んでいただきありがとうございました。

WONDERZという物語を書いていますが、設定を細かく作りすぎたせいで脳の息抜きとして書きました。

楽しんでいただけたら幸いです。

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